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ドラムス

  • 2026-10-31
  • 2026-10-30

「ジャズバンドのふりをして」。ポーランドの実験的トリオ、Młynが仕掛ける電子音響と即興の遊び

ポーランド南西部の都市ヴロツワフを拠点とするトリオ、ムウィン(Młyn)が、アルバム『Cały ten jazz』をリリースした。鍵盤、ドラムス、ライヴ・エレクトロニクスという編成で、ジャズ、即興演奏、実験的な電子音楽の境界を自在に行き来する。タイトルを英語にすれば「All That Jazz」。しかし、彼ら自身はジャズというジャンルに、少々ひねくれた距離感を持っているようだ。

  • 2026-09-16
  • 2026-09-16

エズラ・コレクティヴ、待望の新譜はアフリカン・ディアスポラの音楽的ルーツを辿る大作!

エズラ・コレクティヴ(Ezra Collective)が第4作目となるスタジオ・アルバム『Here Because of Hope』をリリースした。ジャケットには日本でいう三猿(見ざる、聞かざる、言わざる)を思わせるポーズをした子ども達が写っている。今作は西アフリカからカリブ海を経てロンドンへと渡った黒人ディアスポラの歴史を、その土地から生まれた音楽によって辿る三部構成のコンセプティヴな作品となっており、その音楽を紐解いていくと、彼らがタイトル“希望ゆえにここにいる”に込められた想いや、印象的なジャケットの意味が見えてくる。

  • 2026-09-04
  • 2026-09-03

ジャズとエレクトロニカを横断するDroid。NYシーンを牽引した、その長いキャリアを凝縮した初のスタジオ・アルバム

90年代からライヴ・エレクトロニクスを駆使するジャズ・ユニットとしてNYで活動してきたドロイド(Droid)。結成から約30年という彼らの長いキャリアのなかで、なんと初のスタジオ・アルバムとなる『CHARGE』が2026年にリリースされた。従来の即興・ライヴ中心のスタイルから一歩進み、Droidとして初めて本格的に作曲された今作は、ジャズ、ファンク、ドラムンベース、エレクトロニカ、実験音楽を横断してきた彼らの音楽性が凝縮された作品だ。

  • 2026-08-21
  • 2026-08-10

カナダ出身気鋭ドラマー アンソニー・ファング、丁々発止のギタートリオ作『Common Language』

カナダ出身のドラマー/作曲家アンソニー・ファング(Anthony Fung)の7枚目のリーダー作『Common Language』。彼の従来の作品で見られたホーン主体のコンテンポラリー・ジャズから一歩進み、ギタートリオという極めてシンプルな編成を軸に据え、ジャズの本質である“共通言語”、つまり言葉ではなく即興演奏による相互理解を追求している。

  • 2026-08-19
  • 2026-08-18

Shake Stew、10周年を記念する新譜『TEN ONE TWO』で見せたクラウトジャズの到達点

オーストリア・ウィーンを拠点とするジャズ集団シェイク・スチュー(Shake Stew)は、2016年の結成以降、その先進的な音楽性で注目を浴び、とりわけクラウトロックの反復するリズムやサイケデリックな感覚と現代ジャズやアフロビートなどを融合させた“クラウトジャズ”の代表格として称賛を浴びてきた。結成10周年を記念して制作された2枚組大作『TEN ONE TWO』は、そうした彼らの歩みを総括すると同時に、次の10年へ向けた宣言でもある。

  • 2026-08-18
  • 2026-08-16

南フランスの伝説的スタジオで録音された、ブラジル器楽音楽名手たちによるブラジリアン・ジャズ傑作

現代ブラジル器楽音楽を代表する4人──、ベース奏者のブルーノ・ミゴット(Bruno Migotto)、ギタリストのヴィニシウス・ゴメス(Vinícius Gomes)、ドラマーのエドゥ・ヒベイロ(Edu Ribeiro)、そしてアコーディオン奏者トニーニョ・フェハグッチ(Toninho Ferragutti)が、ECMレーベル作品を多数録音していることで知られる南フランスのスタジオ「La Buissonne」に集い録音したアルバム『O Tempo das Cores』をリリース。洗練された音楽性のなかに暖かく息づく、ブラジルらしい陽光が散りばめられた傑作だ。

  • 2026-08-16
  • 2026-08-16

イラン出身クラリネット奏者率いる、不安定な世界を表現するアヴァンギャルド・ジャズ・トリオ

イラン出身のクラリネット奏者シャブナム・パルヴァレシュ(Shabnam Parvaresh)率いる実験的ジャズトリオ、シーン・トリオ(Sheen Trio)の新譜『Transitory』が面白い。イギリス出身のギタリスト、ウラ・マーティン=エリス(Ula Martyn-Ellis)と、ドイツ出身ドラマーのフィリップ・ブック(Philipp Buck)という国籍や文化を超えたトリオで、構造的な側面と即興的な側面を自在に行き来し、不安定な現代社会の混乱と、それでも未来へと向かう希望のエネルギーを象徴するような音楽を奏でる。

  • 2026-08-05
  • 2026-08-04

古来より人類がその叡智をかけて探求した“宇宙創世”を辿る旅。スルジャン・イヴァノヴィッチ・カルテット新譜

ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエヴォ出身のドラマー、スルジャン・イヴァノヴィッチ(Srdjan Ivanovic)が率いるカルテット「Blazin' Quartet」の2026年新譜『Cosmogonie』は、ギリシャ神話の天地創造(Cosmogony)にインスパイアされた、壮大なコンセプト・アルバムだ。

  • 2026-08-01
  • 2026-08-01

SNS時代のジャズの寵児。New Jazz Underground 初のフルアルバム『Hoodies』

パンデミックの最中、ニューヨークの公園や街角で演奏する動画をSNSに投稿し、世界中の注目を集め急速にフォロワーを獲得したジャズ・トリオがいる。彼らはニュー・ジャズ・アンダーグラウンド(New Jazz Underground)。このサックス、ベース、ドラムスというコードレス編成のトリオは、全員がジュリアード音楽院の出身で、ジャズの伝統に根差しながらヒップホップやインターネット文化という時代性を武器に、多くの若者たちからの支持を集めた。

  • 2026-07-22
  • 2026-07-19

驚くほど知的で熱い、最強エネルギーの現代ジャズ! Trio Grande: What’s Left

今、これほど面白い一流のジャズトリオは、ほかにないと思う。 トリオ・グランデ(Trio Grande)。ギタリストのギラッド・ヘクセルマン(Gilad Hekselman)、サックス奏者のウィル・ヴィンソン(Will Vinson)、そしてドラマー/ベーシストのネイト・ウッド(Nate Wood)から成るトリオだ。特に、器用にベースを弾きながらドラムスを叩く(ドラムスを叩きながらベースを弾く、の方が正しいかもしれない)ネイト・ウッドの姿を初めて見れば「大道芸か」と見紛うかもしれないが、聴けば聴くほどに彼らが音楽的にも“人並外れた”存在だと気付くはずだ。

  • 2026-06-25
  • 2026-06-23

セバスティアン・マッキ全面参加。アルゼンチン現代ジャズのドラマー、ナウエル・ラマヨ新譜

アルゼンチンのドラマー/作曲家ナウエル・ラマヨ(Nahuel Ramayo)による珠玉のアルゼンチン・ジャズ新譜『De Paisajes Y Colores』。クインテット編成のバンドにはアルゼンチン現代ジャズを牽引するピアニストのセバスティアン・マッキ(Sebastián Macchi)も参加し、ハイレベルかつ、この地の音楽に特有の清々しく澄んだ空気を感じさせてくれる素晴らしいアルバムだ。

  • 2026-06-18
  • 2026-06-17

世界最高峰の音楽職人3名による新プロジェクト『Proof』。サイケロックと異国語ポップスへの憧憬

ジョーイ・ワロンカー(Joey Waronker)、ルーク・レイノルズ(Luke Reynolds)、そしてザック・レイ(Zac Rae)という長年アメリカの音楽を支えてきた3人のセッション・ミュージシャンによる新プロジェクト『Proof』。その源泉にあるのは、1960〜70年代のサイケロックへの憧憬と、英語以外の言語で歌われるポピュラー音楽への関心だった。

  • 2026-06-12
  • 2026-06-02

これを“悦び”と呼ばずしてなんという?アルゼンチン発、最強ジャズファンクバンド Latelonius

アルゼンチン第3の都市、ロサリオを拠点とするインストゥルメンタル・ジャズファンクバンド、ラテロニアス(Latelonius)の2026年新譜『Lonius』が最高だ。パーカッション奏者2人を含むソリッドなリズム隊と強力な管楽器セクション、変幻自在のギターにキーボード、さらにはターンテーブル奏者も備えた12人の大編成(バンドメンバーは8人だが、準メンバー的に4人が加えられている)で繰り出される完膚なきグルーヴが脳天を貫き、神経を電流で刺激する。

  • 2026-05-23
  • 2026-05-21

現代グウォカ・ジャズの旗手ソニー・トルーぺ、伝統をジャズと室内楽で革新する『Evy Danse』

グアドループの伝統的な音楽「グウォカ」を現代的に再解釈する活動で知られるドラマー、ソニー・トルーぺ(Sonny Troupé)。2026年リリースの『Evy Danse』は、2013年の『Voyages et rêves』、2017年の『Reflets Denses』から連なる三部作の完結編として位置付けられており、アルバムを通して断片的に語られる架空の女性「Evy」の物語を通して、ソニー・トルーぺ自身の音楽の変容とその終着点を表現する野心的な作品となっている。