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ポップス

  • 2026-07-06
  • 2026-07-06

東南アジア随一のアーティスト、イシャナ・サラスヴァティが多様な音楽性で壮大に描く過去と彼女の現在地

クラシック音楽の高度な素養とポップ・ミュージックの表現力を兼ね備えた、東南アジア屈指の音楽家として知られるインドネシア出身のSSW/ピアニスト、イシャナ・サラスヴァティ(Isyana Sarasvati)が通算5枚目となるアルバム『EKLEKTIKO』をリリースした。クラシック、プログレ、ロック、ソウル、R&Bといった幅広い経験から繰り広げられる、非常にクオリティの高い作品だ。

  • 2026-07-05
  • 2026-07-06

パレスチナ系ヨルダン人シンガー、Zeyne が描く「帰還」の物語。現代アラビアン・ポップの傑作『AWDA』

「AWDA(عودة)」とは、アラビア語で「帰還」を意味する。だが、パレスチナ系ヨルダン人シンガー、ゼイン(Zeyne)のデビュー・アルバム『AWDA』が描く「帰還」は、単に故郷へ戻ることだけではない。自分自身を見失った先で、もう一度「本来の私」を取り戻すこと──その精神的な旅路こそが、この作品の核となっている。

  • 2026-06-23
  • 2026-06-22

表現者としてのニシュラ・スミスを知らしめる絶品。『it’s getting late you’d better go home』

オーストラリア出身、現在はイングランド・マンチェスターを拠点に活動するシンガーソングライター、ニシュラ・スミス(Nishla Smith)の第2作目となるアルバム『it's getting late you'd better go home』(2026年)が、非常に良い。親しみやすいメロディーライン、素直だが時に感情豊かなヴォーカルが、彼女の音楽の重要なパートナーであるトム・ハリス(Tom Harris)のピアノを中心としたジャジーで洗練されたアレンジと伴奏(と、それだけに留まらない音響処理)に映える。彼女の音楽にはエルトン・ジョンやバート・バカラックといった“古き良き”ポップスへの愛、ゴスペルやブルースからの微かな影響も伺え、さらにはポスト・ボサノヴァの潮流に乗せた感じの曲もあり、とても楽しく聴けるアルバムに仕上がっている。

  • 2026-06-18
  • 2026-06-17

世界最高峰の音楽職人3名による新プロジェクト『Proof』。サイケロックと異国語ポップスへの憧憬

ジョーイ・ワロンカー(Joey Waronker)、ルーク・レイノルズ(Luke Reynolds)、そしてザック・レイ(Zac Rae)という長年アメリカの音楽を支えてきた3人のセッション・ミュージシャンによる新プロジェクト『Proof』。その源泉にあるのは、1960〜70年代のサイケロックへの憧憬と、英語以外の言語で歌われるポピュラー音楽への関心だった。

  • 2026-06-03
  • 2026-06-03

イタリアの新鋭SSWキアレ、ほろ苦さと微かな甘さの余韻に浸る新作EP『Sei』

イタリアのシンガーソングライター/マルチ奏者キアレ(Chiaré)が2026年1月にリリースしたEP『Sei』は、絶賛されたデビューアルバム『Chiaré』(2024年)からわずか2年足らずで発表された6曲入りの新作だ。イタリアのフォークにジャズやエレクトロニックの要素を織り交ぜ、洗練されたサウンドを展開。全曲がイタリア語とそのナポリ方言で歌われ、彼女の温かく繊細なヴォーカルが際立つ。

  • 2026-05-15
  • 2026-05-15

素朴で幻夢的な音空間が素敵、ブラジル北東部出身SSW/マルチ奏者ナイロン・イーゴル 初アルバム

ブラジル北東部アラゴアス州マセイオ(Maceió)出身のシンガーソングライター/マルチ奏者のナイロン・イーゴル(Nyron Higor)が2025年にリリースした、初のフルレンス・アルバム『Nyron Higor』。ブラジル北東部の伝統音楽に根差しながら、現代的なベッドルーム・ポップの心地よさに包まれたサウンドを届けてくれる良作だ。

  • 2026-04-24
  • 2026-04-14

-M- と西アフリカ音楽文化 愛と調和の集大成『Lamomali Je t’aime』

ラモマリ(Lamomali)は、フランスを代表するシンガーソングライター、「-M-」ことマチュー・シェディッドが、マリの巨匠コラ奏者であるトゥマニ・ジャバテとその息子バラ・ジャバテ、そして歌手のファトゥマタ・ジャワラと共に結成したユニットで、彼の西アフリカ、とりわけマリ共和国の音楽文化への愛情の結晶だ。2025年末にリリースされた2枚組アルバム『Lamomali Je t'aime』はその集大成で、西アフリカの伝統的な音楽と西洋音楽が高度に融合した音楽性、そして何よりも文化を超えた人々の繋がりを感じさせる素晴らしい作品だ。

  • 2026-04-13
  • 2026-04-12

早くも大ブレイク! トロピカルポップの新たなヒロイン・ルイーザ、サウダージ満載の初アルバム

2025年初頭にEP『Fantastik』で注目を集め、その後(6)「Soleil Bleu」のバイラルヒットなどで更なる注目を集めたフランスのシンガーソングライター、ルイーザ(LUIZA)の待望の初フルレンス・アルバム『Luiza』がリリースされた。幼少期からブラジル音楽やフレンチポップ、ワールドミュージック、レゲエといった文化に囲まれて育った彼女のハイブリッドなポップセンスが凝縮された内容で、“トロピカル・ポップの新たなヒロイン”を強く印象づけるものとなっている。

  • 2026-02-28
  • 2026-02-28

リオ新世代SSWレオ・ミデア、遠きプーリアから届けるブラジル音楽の鼓動

ブラジル出身、2014年のデビュー後にヨーロッパに移住し、現在はスペインのバルセロナを拠点とするシンガーソングライター、レオ・ミデア(Leo Middea)が6枚目のスタジオ・アルバムとなる『Notícias de Puglia』をリリースした。「プーリアからの便り」のタイトルが示すのは、旅を続ける彼らしい、故郷ブラジルへのサウダーヂの想いだ。

  • 2026-02-11
  • 2026-02-10

マヨルカ島の伝統を現代のポピュラー音楽シーンに統合する、稀代のSSWジュリア・コロム『Paradís』

スペイン・マヨルカ島出身、伝統的なフォーク音楽をポップスやエレクトロニックと融合させ独自のスタイルを築くシンガーソングライターのジュリア・コロム(Júlia Colom)。高く評価された2023年のデビュー作『Miramar』につづく2ndアルバムとして、2025年末に『Paradís』がリリースされた。

  • 2026-01-07
  • 2026-01-06

ギリシャから世界へ。レトロポップなサウンドが魅力のステラ(Σtella)新作『Adagio』

“ギリシャ・インディーの女王”と呼ばれるシンガーソングライター、ステラ(Σtella)の5作目となるアルバム『Adagio』。ナイロン弦のギターを中心にした穏やかなサウンドで、今作では英語だけでなくキャリアで初めてのギリシャ語詞の曲も収録。彼女の原点である“平穏な人生”が凝縮されたような、美しく栄養の高い音楽を聴かせてくれる。

  • 2025-10-21
  • 2025-10-21

親友の殺害、過労による脊髄損傷、失恋──苦難を乗り越えたメキシコSSWシルバナ・エストラーダの2nd

メキシコのSSW、シルバナ・エストラーダ(Silvana Estrada)の2ndアルバムとなる新作『Vendrán Suaves Lluvias』は、前作『Marchita』がラテングラミー賞の栄誉に輝いた後の予期せぬ困難を乗り越えて制作・リリースされた。アルバムタイトルに冠せられた”やわらかな雨が降る”の言葉には、彼女が3年間自分を見失い、”再び人生を愛する”までの不完全で激しい嵐の道程が隠されている。

  • 2025-09-27
  • 2025-09-21

新世代の日常の憂いと不安、そして活力を端的に表現する人気女性デュオ Anavitória 新譜

ブラジルの人気女性デュオ、アナヴィトーリア(Anavitória)が6枚目となるアルバム『claraboia』をリリースした。日常の何気ないワンショットのようなジャケット写真が象徴するように、過剰な飾りを必要としない、温かく素敵な歌たちに彩られた作品となっている。

  • 2025-08-24
  • 2025-08-24

時代を超える普遍的な傑作。レイヴェイ、待望の3rdアルバム『A Matter of Time』

2ndアルバムである前作『Bewitched』(2023年)がグラミー賞を受賞し、まだわずか5年程度の活動期間ながら一気に世界的なスタートなったレイヴェイ(Laufey)が、待望の新譜『A Matter of Time』をリリースした。現代のポップカルチャーと、レトロでノスタルジックな音楽を高いレベルで融合した唯一無二の存在であるレイヴェイの魅力と存在感を一段と際立たせる作品として広く注目を集め、おそらくは想像以上の再生回数の数字をもって彼女のスター性をあらためて証明するだろう。