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ブラジル音楽

  • 2025-01-05
  • 2024-12-30

イタリアのギター四重奏団、ギタリアン・カルテットが描き出す詩情豊かな中南米音楽集

イタリアを代表するクラシックギター四重奏団、ギタリアン・カルテット(Guitalian Quartet)が、中南米の音楽をテーマにした新作『Latin Landscapes』をリリース。エルネスト・ナザレー、ピシンギーニャ、アルトゥロ・マルケスといった作曲家たちの代表曲を、独創的なアレンジで演奏しており、中南米音楽やクラシック・ギターのファンにはぜひ聴いてもらいたい作品となっている。

  • 2024-12-29
  • 2024-12-22

サンバ・ヒップホップの先駆者マルセロD2、“新しいトラディショナル・サンバ”を謳う新作

全編生バンドでのブラジリアン・ヒップホップ作『Direct-to-Disc』を2024年11月にリリースしたばかりのサンバ・ヒップホップの先駆者、マルセロ・デードイス(Marcelo D2)が、早くも新しいプロジェクトからの新譜『Manual Prático Do Novo Samba Tradicional, Vol. 1: DONA PAULETE』をリリースした。“新しい伝統サンバの実践マニュアル”という意味を持つ今回のプロジェクトでは、2025年のカルナヴァルまでに4枚のアルバムをリリースする予定。

  • 2024-12-26
  • 2024-12-25

カナダを代表するピアニスト、リニー・ロスネスは新作でブラジル音楽への深い愛情を結実させた

カナダを代表する女性ジャズ・ピアニストのリニー・ロスネス(Renee Rosnes)の2024年の新作『Crossing Paths』は、彼女のブラジル音楽への強い愛が存分に注がれた一枚だ。エグベルト・ジスモンチ(Egberto Gismonti)やエドゥ・ロボ(Edu Lobo)、アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)、ジョイス・モレーノ(Joyce Moreno)といったブラジルの偉大な芸術家たちの作品を9曲選び、曲によってはゲスト・ヴォーカリストとして作家自身(!)を迎え、本格的なブラジリアン・ジャズを披露している。

  • 2024-12-19
  • 2024-12-18

北東部音楽のヒロイン、ルーシー・アウヴェスが新譜で描き出す現代のフォホー

2024年末にリリースされたルーシー・アウヴェスの新作『Gato do Mato』には、ほぼすべてが彼女のオリジナルである10曲が収録されている。現代的なサウンド・デザインだが、根幹にあるのはブラジル北東部の音楽であるフォホーだ。アルバムタイトルは“ヤマネコ”を意味し、ルーシーは自分自身を山猫のイメージと重ね合わせている。

  • 2024-12-15
  • 2024-12-15

現代最高峰の音楽家ムニール・オッスン、観客と一体となった稀有なステージを収めたライヴ録音

ブラジルの貧しいシングルマザーの家庭に生まれ、10歳からプロとして音楽活動を行い家計を支えてきたムニール・オッスン(Munir Hossn)が、ユニークなライヴ体験を提供する米国フロリダ州マイアミのブラック・ルーム・セッションズ(Black Room Sessions)での素晴らしい演奏を収録したライヴ盤『Munir Hossn & Elas (Live at the Black Room Sessions)』をリリースした。

  • 2024-12-12
  • 2024-12-11

多彩なゲストを迎えたポスト・ボッサ注目作。デリア・フィシェール『Beyond Bossa』

ブラジルのSSW/ピアニスト、デリア・フィシェール(Delia Fischer)の新作『Delia Fischer: Beyond Bossa』は、その名のとおりアントニオ・カルロス・ジョビンを参照するボサノヴァの雰囲気を残した良質な音楽だ。彼女がポルトガル語で書いた詩はすべてピアニスト/作曲家/ライターのアレン・モリソン(Allen Morrison)によって英語詞となり、デリア・フィシェールやその他多彩なゲストによって英語で歌われている。

  • 2024-12-05
  • 2024-12-04

MPBの遺産を受け継ぐSSW、マトゥ・ミランダ。 大物ゲストも参加した注目のデビュー作

マトゥ・ミランダ(Matu Miranda)というシンガーソングライター/ギタリストの登場は、今年(2024年)のブラジル音楽におけるひとつの重要なトピックだ。マットグロッソ・ド・スル州カンポ・グランデで生まれ、現在はリオデジャネイロを拠点とする彼は2023年にオーディション番組「The Voice Brasil」で準決勝まで進出。2024年9月に待望の初アルバム『Matutando』をリリースした。

  • 2024-12-01
  • 2024-11-30

臍から臍へとサンバは受け継がれる──。バイーアの女性バンドが魅せるディープなブラジル音楽

ヤヤ・マセンバ(Yayá Massemba)の音楽はアフリカ系ブラジル人の文化を尊重し、女性として表現し、そして叡智を生み出す基盤としてのサンバのルーツを広めることを目的としている。グループ名の「Yayá」はヨルバ語で“母親”を意味し、キンブンドゥ(アンゴラで話されているアフリカの言語)に由来する「Massemba」はアフリカ起源の宗教に存在するウンビガダ(臍 = umbigo を突き出す動作)を指す。

  • 2024-11-22
  • 2024-11-13

サロマォン・ソアレス、偉大な先人たちへのリスペクトを込めた新譜『Espirais』

ブラジルを代表するピアニスト/作曲家のサロマォン・ソアレス(Salomão Soares)の2024年新譜『Espirais』はシンプルに一般的なピアノトリオ編成のジャズ・アルバムだが、随所に“ブラジルらしさ”が散りばめており、特にブラジル音楽ファンには楽しめるジャズとなっている。

  • 2024-11-16
  • 2024-11-16

ロンドン発!優れた作曲とアンサンブルで聴かせる本格派ショーロバンド、Alvorada 新譜

イギリス・ロンドンを拠点とするバンド、アルヴォラーダ(Alvorada)。5人のメンバーで構成される彼らは、ショーロを中心としたブラジル由来の高揚感溢れる音楽を現代のロンドンの視点から捉え演奏する。2019年のデビュー作『First Light』以来の2枚目となる今作『Faz Tempo』ではほとんどをオリジナル曲でまとめ、ハーモニーもリズムもより複雑に洗練され、まさにブラジルの風を運ぶような優れた作品となっている。

  • 2024-11-03
  • 2024-10-31

時代を超越する普遍的な音楽。リアナ・フローレスのメジャーデビュー作『Flower of the soul』

ロンドンのシンガーソングライター、リアナ・フローレス(Liana Flores)のメジャーデビュー作『Flower of the soul』は、万人におすすめしたい傑作だ。イギリスのフォークに60年代のブラジルのボサノヴァとジャズの雰囲気をまぶし、時代を超えた魅惑のベッドルーム・ポップに仕立て上げる。

  • 2024-10-26
  • 2024-10-26

ブラジル北東部音楽とジャズ・ヴァイオリンの個性的な融合。名手ヒカルド・ヘルス、トリオ新作

ブラジルのヴァイオリン奏者ヒカルド・ヘルス(Ricardo Herz)、ピアニストのファビオ・レアンドロ(Fabio Leandro)、そしてドラマーのペドロ・イトー(Pedro Ito)によるトリオ作『Sonhando o Brasil』は、ブラジル土着のリズムとジャズやクラシックが混ざり合った楽しい音楽を聴くことのできる逸品だ。

  • 2024-10-24
  • 2024-10-19

ブラジルとラテンアメリカを結ぶ、懐かしくも新しい音楽紀行。マリ・ジャスカ 1st『Disparada』

シンガーソングライター/ギタリストとして12年のキャリアを持つブラジルのマリ・ジャスカ(Mari Jasca)が、自身初のアルバム『Disparada』をリリースした。ブラジルやラテンアメリカの伝統音楽を参照しながら、現代的なサウンドテクスチャに落とし込んだ注目すべき作品に仕上がっている。

  • 2024-10-20
  • 2024-12-31

個性的かつ創造的な一大叙事詩。マリア・ジョアン&アンドレ・メマーリ 稀代の音楽家のデュオ作

ポルトガルの鬼才歌手マリア・ジョアン(Maria João)と、ブラジルの天才ピアニスト/作曲家アンドレ・メマーリ(André Mehmari)の共演作『Algodão』が登場した。二人の卓越した表現力により、極めてアーティスティックな大傑作といって過言ではないだろう。