- 2026-10-03
- 2026-10-02
ジャズ、ヒップホップ、クラシック、プログレの間を自在に流れる幾何学的な音楽。Claudio Vignali『Flow』
イタリアのピアニスト/作曲家クラウディオ・ヴィニャーリ(Claudio Vignali)が、新譜『Flow』をリリースした。ピアノ、8弦エレクトリック・ギター、ドラムスという編成を軸とし、奇数系変拍子やラップなどを取り入れた非常にクオリティの高いコンテンポラリー・ジャズ作品となっている。
イタリアのピアニスト/作曲家クラウディオ・ヴィニャーリ(Claudio Vignali)が、新譜『Flow』をリリースした。ピアノ、8弦エレクトリック・ギター、ドラムスという編成を軸とし、奇数系変拍子やラップなどを取り入れた非常にクオリティの高いコンテンポラリー・ジャズ作品となっている。
たとえベーシストのソロ・アルバムだとしても「ベースばかりが目立っている」ような作品は近年は少なくなってきたように思うが、モヒニ・デイ(Mohini Dey)に関してはその法則は当てはまらないようだ。 1996年にインド・コルカタで生まれ、両親の影響で幼少期からインド古典音楽やジャズ、フュージョン、メタルなどに親しみ、10歳前後でプロとして音楽活動を開始。10代中盤になるとその超絶的な技巧で世界的な注目を浴びるようになり、現在では国際シーンにおける女性ベーシストのロールモデルと言われるまでになったヴァーチュオーゾなのだから、やはり華やかに目立つことでこそ、その真価が発揮されるものらしい。
クラシック音楽の高度な素養とポップ・ミュージックの表現力を兼ね備えた、東南アジア屈指の音楽家として知られるインドネシア出身のSSW/ピアニスト、イシャナ・サラスヴァティ(Isyana Sarasvati)が通算5枚目となるアルバム『EKLEKTIKO』をリリースした。クラシック、プログレ、ロック、ソウル、R&Bといった幅広い経験から繰り広げられる、非常にクオリティの高い作品だ。
インドのシタール奏者プルバヤン・チャタジー(Purbayan Chatterjee)と、アメリカ合衆国のギタリスト、マーク・レッティエリ(Mark Lettieri)の興味深い共演作『Feathered Creatures』がリリースされた。自身の音楽的基礎を超越したい、という根源的な欲求から生み出されたこのアルバムは、インドのシタールと西洋のエレクトリック・ギターというそれぞれの文化を代表する弦楽器が対等に対話し、新しい音楽の風景を見せてくれる作品だ。
スウェーデン出身の人気ギタリスト/作曲家、マティアス・IA・エクルンド(Mattias IA Eklundh)が放つ、プログレッシヴ・メタル×南インドの超絶バンド、フリーク・オーディオ・ラボ(Freak Audio Lab)の第一弾アルバム『Resist The Erosion』。バンドメンバーにインド出身でコナッコルとムリダンガムの名手B.C.マンジュナート(B.C. Manjunath)、そしてイスラエルの現代プログレ界隈で最強のリズム・セクションともいえるドラマーのヨゲフ・ガバイ(Yogev Gabay)とベースのリオール・オゼリ(Lior Ozeri)を迎え、激しく色彩豊かな音が繰り広げられる驚くべき作品だ。
米国のベーシスト/作曲家/プロデューサー/YouTuberのアダム・ニーリー(Adam Neely)と、ドラム奏者ショーン・クラウダー(Shawn Crowder)によるユニット、サンゲイザー(Sungazer)の2枚目となるアルバム『Against the Fall of Night』は、メトリック・モジュレーションや変拍子の多用といった数学的なアプローチで構築された楽曲群が魅力的な作品だ。
儀式的で不穏なシークエンスに導かれる「すべての探求者のための前奏曲」から、荘厳なクワイアとピアノによる切実な祈祷「国民の懺悔の賛歌」まで──。現在の音楽シーンにおいて常にトップランナーであり、他の追随を許さないアルメニアの孤高の才ティグラン・ハマシアン(Tigran Hamasyan)は、2026年の新譜『Manifeste』で、深く入り組んだ自己省察を細部まで美しく構築された音楽を通して、そのまま現代社会の混迷した複雑性へと投影してみせる。
ルクセンブルク出身のヴォーカリスト/鍵盤奏者クレア・パーソンズ(Claire Parsons)、イスラエル出身のギター奏者エラン・ハル・エヴェン(Eran Har Even)、そして同じくイスラエル出身のドラムス奏者ジヴ・ラヴィッツ(Ziv Ravitz)による初のトリオ作品『PARSONS x HAR EVEN x RAVITZ』。ジャズの要素にフォーク風のソングクラフトとロック・フュージョンをブレンドした、鮮やかなハイブリッド・ミュージック。
フランスのドラマー/作曲家、ステファン・シャルレ(Stéphane Scharlé)が率い、“フランスの爆発的ジャズ(French Explosive Jazz)”を標榜するバンド、オズマ(Ozma)の2025年新譜『The Day We Decided to Live at Night』は、これまでの彼のキャリアの中で最もパーソナルな作品だという。テーマは「愛すべき蛇、火の妖精、金属の魔女、子供たちの悪戯、柔らかく慰める弦」。幻想的で詩的なイメージを現代的なプログレッシヴ・ジャズで表現しており、暴力と優しさという対立する要素を同じ銀貨の表裏のように描いている。
インド・カルナータカ州都ベンガルールを拠点とするカルナティック・プログレッシヴ・ロックバンド、アガム(Agam)が8年の制作期間を要し完成させた3rdアルバム『Arrival of The Ethereal』。長い歴史を持つインド古典音楽と近代的なプログレの絶妙なブレンドは斬新で、その高い完成度も相まって新鮮な驚きに満ちた壮大な音楽世界が展開される優れたアルバムだ。
アルバムの1曲目、最初の1音からリスナーの心を強く掴む作品は、そうそう多くはない。そしてそうした作品は、ほとんどが「傑作」「名盤」と呼ばれる類のものだ。名門ACTレーベルよりリリースされたイラク系イスラエル人鍵盤奏者、シャロン・マンスール(Sharon Mansur)のトリオでのデビュー・アルバム『Trigger』はまさにそれに当てはまる作品だ。ピアノトリオの作品だが、プログレや中東音楽からの強い影響を感じさせるそのサウンドはとてつもなく鮮烈で、この女性ピアニストへの興味を掻き立てる。
米国ロサンゼルス出身、現在はインドに移住したサックス奏者/作曲家マーク・ハートサッチ(Mark Hartsuch)と、彼の妻でありインド出身の世界的なベース・ヒロインであるモヒニ・デイ(Mohini Dey)、そしてモヒニと長年音楽活動を共にしてきたインド出身のドラマー、ジーノ・バンクス(Gino Banks)によるプログレッシヴ・ジャズロック・トリオ、マモジ(MaMoGi)が新作『MaMoGi II』をリリースした。トリオのデビュー作『Mamogi』(2023年)から2年、今作でも強固でパワフルで超絶的なバンドサウンドを聴かせてくれる好盤となっている。
ロシア出身の女性ピアニスト/作曲家、エレーナ・エケモフ(Yelena Eckemoff)が、彼女の長いキャリアでも異色といえる荘厳な作品『Scenes from the Dark Ages』をリリースした。アルバムは彼女が幼少期の頃から憧れを抱いていたヨーロッパの中世をテーマにしており、ジャズ、プログレッシヴ・ロック、バロック音楽などが融合する独自の世界観を描いた105分間の長大な音楽絵巻となっている。
バスーン(ファゴット)をジャズやロックの領域に持ち込み、ソロ楽器として革新的な役割を果たすことに成功した米国サンフランシスコのバスーン奏者/作曲家のポール・ハンソン(Paul Hanson)の2024年作『CALLIOPE』は驚きに満ちたアルバムだ。プログレッシヴ・ロックの男女デュオであるレイズ・ザ・メイズ(Raze The Maze)とのコラボレーションを軸に、ルスラン・シロタやビリー・コブハムといった大物も参加。エレクトリック・バスーンを手に新たな時代を切り拓いてきた彼の集大成的な傑作となっている。