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イスラエル

  • 2026-07-23
  • 2026-07-21

豪サックス奏者ジュシュア・モシェ、自らのルーツ・ユダヤ文化に根差した現代ジャズ注目作『Art Don’t Lie』

オーストラリア・メルボルンを拠点に活動する気鋭サックス奏者/作曲家ジョシュア・モシェ(Joshua Moshe)が、彼の個人的なルーツやアート観を丁寧に込めた新譜『Art Don't Lie』をリリースした。8人編成のバンドを基本とした彼らの演奏は、一聴して分かるとおり、その音楽性はオーストラリアのジャズ・ミュージシャンとは思えない異彩を放つ。

  • 2026-07-22
  • 2026-07-19

驚くほど知的で熱い、最強エネルギーの現代ジャズ! Trio Grande: What’s Left

今、これほど面白い一流のジャズトリオは、ほかにないと思う。トリオ・グランデ(Trio Grande)。ギタリストのギラッド・ヘクセルマン(Gilad Hekselman)、サックス奏者のウィル・ヴィンソン(Will Vinson)、そしてドラマー/ベーシストのネイト・ウッド(Nate Wood)から成るトリオだ。特に、器用にベースを弾きながらドラムスを叩く(ドラムスを叩きながらベースを弾く、の方が正しいかもしれない)ネイト・ウッドの姿を初めて見れば「大道芸か」と見紛うかもしれないが、聴けば聴くほどに彼らが音楽的にも“人並外れた”存在だと気付くはずだ。

  • 2026-07-11
  • 2026-07-02

旅の情景を描く、ダブルベース奏者アロン・ニアの初リーダー作『Names, Places』。多数の魅力的なゲストも参加

イスラエル出身、ニューヨークや欧州を拠点とするダブルベース奏者アロン・ニア(Alon Near)が、自身初のリーダー作となるアルバム『Names, Places』をリリースした。収録曲はすべて彼による作曲で、深い抒情性を湛えた楽曲群が素晴らしい。演奏にはトム・オレン(Tom Oren, p)、ガイ・モスコヴィッチ(Guy Moskovich, p)、オフリ・ネヘミヤ(Ofri Nehemya, ds)、ヨタム・シルバースタイン(Yotam Silberstein, g)、イタマール・ボロホフ(Itamar Borochov, tr)といった現代イスラエルジャズを代表する名手たちが多数参加し、聴きごたえのあるプレイをたっぷりと楽しませてくれる。

  • 2026-07-02
  • 2026-06-26

NYに生きるタル・マシアハ、その豊かな音楽の土壌に咲くソロ2nd『Who’s Around?』

イスラエル出身・ニューヨークを拠点とするギタリスト/ベーシスト/作曲家のタル・マシアハ(Tal Mashiach)のソロ第二弾『Who's Around?』がリリースされた。自身が所属する現代ジャズの最高峰ピアノトリオであるGTO Trio のメンバーはもちろん、世界各地から多様な音楽家を迎え、影響源の幅広さを窺わせる多彩なオリジナル楽曲によって鮮やかに彩られたアルバムだ。

  • 2026-06-30
  • 2026-06-30

パレスチナのピアニスト/SSWファラジュ・スレイマン、“個人と社会”の関係に想いを至す熱狂のライヴ盤

パレスチナ出身のピアニスト/シンガーソングライターのファラジュ・スレイマン(Faraj Suleiman)の新作『Live in Amman』は、『London Jazz Festival 2019』(2020年)、『Live at Montreux Jazz Festival 2018』(2021年)に続く本格的なライヴ・アルバムだ。前2作はジャズ・ピアニストとしてインストを中心としていたが、ヨルダンの首都アンマンでのライヴを収録した今作はシンガーソングライターとしての“歌モノ”をメインとしている。ほぼ全編がアラビア語でのピアノ弾き語りで、彼の歌モノ作品『Better Than Berlin』(2020年)や『Upright Biano』(2023年)からの選曲が中心となっている。

  • 2026-06-07
  • 2026-06-06

イスラエルを代表する音楽家ヨニ・レヒテル、若手一流音楽家を迎えた35年ぶりのジャズ・インスト作

イスラエルを代表するシンガーソングライターであり、ピアニストのヨニ・レヒテル(Yoni Rechter)が、同国の若手ジャズミュージシャンを迎えて約35年ぶりとなる本格的なジャズ・アルバム『סגור פתוח סגור』(Closed Open Closed)をリリースした。これまで歌モノが中心に、ポップス、ロック、映画音楽など幅広く才能を発揮してきた彼だが、今作はほぼ全編がインストで、ベースにバラク・モリ(Barak Mori)、ドラムスにロニ・カスピ(Roni Kaspi)を迎えてのコアトリオを中心に、ゲストでギタリストのニツァン・バール(Nitzan Bar)やサックス奏者のエリ・デジブリ(Eli Degibri)らをフィーチュア。モダンジャズの礎を基調に、彼独自のソングライターとしての豊かな感性で綴られた詩的な音楽を繰り広げている。

  • 2026-05-19
  • 2026-05-07

イスラエルの人気ピアノトリオ Shalosh、深く内省的なオリジナルと驚くような選曲のカヴァー

現代ジャズを代表するピアノトリオ、シャローシュ(Shalosh)の2026年新作『What We Are Made Of』がリリースされた。オリジナルのほか、ロックやポップスからの大胆なカヴァーも収録。凝ったアレンジとダイナミックな演奏で、万人が楽しめるアルバムとなっている。

  • 2026-05-17
  • 2026-05-10

新たに生まれ変わるLAのジャズ発信拠点に響く、豊穣なサックスの音色。ダニエル・ロテム ソロ新譜

ロサンゼルスのジャズ文化の発信拠点であり、同時にあらゆるクリエイティヴなインスピレーションの源であったジャズクラブ・ブルーホエール(Bluewhale)は、かつて世界を覆った、あの狂乱のような新型コロナ禍の影響で2020年末に閉店を余儀なくされた。リトル・トーキョーとして知られるLAのダウンタウンで韓国出身の元ジャズシンガーであるジュン・リー(Joon Lee)が2009年に創業したこの店は、自由で開かれた資本主義社会のなかにありながら、商業至上主義に陥らずに、新しい芸術や文化の発信拠点として頑固なまでにその独自路線を貫き、数多くの音楽家たちからリスペクトされていた。

  • 2026-05-08
  • 2026-04-18

フルート奏者イタイ・クリス、NYの名手たちと繰り広げる軽やかなジャズ

イスラエル出身で現在はニューヨークを拠点とするジャズ・フルート奏者/作曲家イタイ・クリス(Itai Kriss)の『Daybreak』は、彼らしい軽やかさでジャズのリード楽器としてのフルートの素晴らしさを印象付ける、良質な作品だ。アルバムは夜明けから日没までの一日の流れを12の楽曲で表現。ゴスペルやサンバなどにも影響を受けつつ、多彩な技法で“充実した一日”を送る。

  • 2026-05-04
  • 2026-05-02

時を織る経糸と緯糸。ジヴ・ラヴィッツ&クリストフ・パンザニ、音楽の進化の歴史を象徴する傑作

イスラエル出身のドラマー、ジヴ・ラヴィッツ(Ziv Ravitz)と、フランス出身のクリストフ・パンザニ(Christophe Panzani)のデュオによる『Warp & Weft』は、おそらく2026年屈指のジャズの名作だ。まるでそのテイクの少なさや、スタジオをレンタルした時間の短さで競うかのように、短期間のセッションでテーマと即興演奏を主体に録音されることの多いジャズという分野の、しかもデュオとしては間違いなく異例の、2年間という制作期間を経て誕生したアルバムは、タイトル「経糸と緯糸」という言葉が喚起するイメージの期待を裏切らない、素晴らしい芸術だ。

  • 2026-04-10
  • 2026-04-10

音を色彩で捉える盲目の天才ピアニスト、ヤキール・アルビブ 魔法のような『アフロ・バロック』

二人の“魔法使い”の名は、イスラエル出身のピアニスト/作曲家ヤキール・アルビブ(Yakir Arbib)と、カメルーン出身のドラマー/パーカッショニスト/作曲家コンティ・ビロング(Conti Bilong)。アルバムのタイトルのとおり、二人のルーツである中東と中央アフリカの伝統的なリズムや旋法を基調とし、J.S.バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685 - 1750)に代表されるバロック様式の対位法やジャズのダイナミックな即興が高度に融合した、複雑なのに親しみやすく、伝統の上に成り立っているのに斬新な演奏が繰り広げられる。

  • 2026-03-27
  • 2026-03-27

魅惑のカルナティック・プログレメタル!人気ギタリスト、マティアス・エクルンドの超絶新譜

スウェーデン出身の人気ギタリスト/作曲家、マティアス・"IA"・エクルンド(Mattias IA Eklundh)が放つ、プログレッシヴ・メタル×南インドの超絶バンド、フリーク・オーディオ・ラボ(Freak Audio Lab)の第一弾アルバム『Resist The Erosion』。バンドメンバーにインド出身でコナッコルとムリダンガムの名手B.C.マンジュナート(B.C. Manjunath)、そしてイスラエルの現代プログレ界隈で最強のリズム・セクションともいえるドラマーのヨゲフ・ガバイ(Yogev Gabay)とベースのリオール・オゼリ(Lior Ozeri)を迎え、激しく色彩豊かな音が繰り広げられる驚くべき作品だ。

  • 2026-03-15
  • 2026-03-11

中東、ブラジル、アフリカ……自身の多様な音楽的ルーツを取り込んだオメル・クライン新作

イスラエル出身のピアニスト/作曲家、オメル・クライン(Omer Klein)の新譜『The Poetics』は、長年活動を共にするベースのハガイ・コーエン・ミロ(Haggai Cohen-Milo)とドラムスのアミール・ブレスラー(Amir Bresler)に加え、オランダのアルトサックス奏者ティネカ・ポスマ(Tineke Postma)、イスラエルのテナーサックス奏者オムリ・アブラモフ(Omri Abramov)、さらにコロンビア出身の打楽器奏者トゥパク・マンティージャ(Tupac Mantilla)というセクステット編成が特徴のアルバム。

  • 2026-03-10
  • 2026-04-14

シャイ・マエストロ新境地。ペルシャの詩人ルーミーに触発された新譜『The Guesthouse』

現代ジャズを代表するピアニスト/作曲家のシャイ・マエストロ(Shai Maestro)の新作『The Guesthouse』は、時空すらも操っているのではないかと思わせるほど優れた傑作だ。彼の音楽は世界のユートピアを描くと同時に、ディストピアも体現する。その場の感情を、彼らがその長い人生のなかで培ってきた技術で即興的に表出する音楽である「ジャズ」を、ここまでアーティスティックに昇華した作品はほかになかなか見られない。個人的にシャイ・マエストロは2016年の名盤『The Stone Skipper』が頂点だと感じていたが、今作はそれを遥かに超えてきた。