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フランス

  • 2023-09-19
  • 2023-09-19

映画的な美しさに魅了されるピアノトリオ。フランス出身ナタリー・バラリーニ『Pleinair』

フランスのピアニスト/作曲家ナタリー・バラリーニ(Nathalie Ballarini)のアルバム『Pleinair』は、エリック・サティなどのクラシック音楽や民族音楽、ロックやプログレ、フィリップ・グラスなどのミニマル音楽といった幅広い影響がうかがえるジャズ・ピアノトリオ作品だ。

  • 2023-09-15
  • 2023-09-15

ヨーロッパ・ジャズの洗練の極致。ピエール・ブサゲ&ジョヴァンニ・ミラバッシのデュオ作

フランスのベーシスト、ピエール・ブサゲ(Pierre Boussaguet)とイタリア出身のピアニスト、ジョヴァンニ・ミラバッシ(Giovanni Mirabassi)の珠玉のデュオ作『Duo』。二人のオリジナルのほか、(6)「My funny Valentine」や(10)「La vie en rose」といったスタンダードも交えリラックスした演奏を聴かせてくれるジャズの絶品だ。

  • 2023-09-13
  • 2023-09-17

国籍もジャンルも超越する個性派ドラマー、ジョン・ハドフィールド新譜『Drum of Stories』

米国出身のドラマー/パーカッション奏者ジョン・ハドフィールド(John Hadfield)が、グレゴリー・プリヴァ、クリス・ジェニングスというパリのジャズシーンで最高峰の二人を迎え、新作『Drum of Stories』をリリースした。近年、ナナ・ヴァスコンセロスやコリン・ウォルコットが演奏していた楽器を入手した彼の楽器や音楽への想いが凝縮されたアルバムだ。

  • 2023-09-11
  • 2023-09-11

ベトナム系スーパーギタリスト、グェン・レ。独自の感性で綴る奇矯ジャズ『Silk and Sand』

ベトナム系フランス人ギタリスト、グェン・レ(Nguyên Lê)の新生トリオによる新作『Silk and Sand』。ベースにカナダ出身のクリス・ジェニングス(Chris Jennings)、パーカッションにモロッコ出身のラーニ・クリージャ(Rhani Krija)という俊英を迎え、アジアのテイストが感じられる彼らしい特別なギタージャズ/フュージョンを展開する。

  • 2023-09-07
  • 2023-09-05

シリア出身の新星女性ウード奏者ジャワ・マンラ、アラビアの伝統文化に深く根差したデビュー作

シリア出身の新星ウード奏者/作曲家/シンガー、ジャワ・マンラ(Jawa Manla)がアラブの古典音楽をベースにジャズや西洋クラシックの要素を取り入れた美しいアルバム『Distant Roots』でデビューした。収録の5曲はいずれも10分前後と長尺で、ジャワ・マンラ作曲による器楽曲と、彼女がシリアで過ごした子供時代に聴いたアラビア語の曲にインスパイアされた歌曲が収められている。

  • 2023-08-24
  • 2023-08-20

仏ドラマー、ピエール・モンジャールのデビュー作『Lemedouai』。陽気で楽しい新世代ジャズ

フランスの新世代ドラマー、ピエール・モンジャール(Pierre Mangeard)のデビュー作『Lemedouai』はなかなかに強烈だ。ファンキーでソリッドなドラミング、ヒップホップから強い影響を受けたMC。クインテット編成のバンドはジャジーで洒脱。エネルギーに満ちた陽気で楽しいショウは聴いていて気持ちが良い。

  • 2023-07-21
  • 2023-07-31

カナリア諸島が生んだ“秘密兵器”。天才的ギタリスト、オクタビオ・エルナンデス新譜『Mas』

大西洋のスペイン自治領カナリア諸島出身、現在はバルセロナで活動するギタリスト/作曲家オクタビオ・エルナンデス(Octavio Hernandez)によるギタートリオ作品『Mas』は、現代的かつ先鋭的なギターサウンドが爽快なジャズだ。ベースにはバシーレ・ラオラ(Basile Rahola)、ピエール・ハーティ(Pierre Hurty)というここ数年活動を共にするメンバーを迎え、コンテンポラリー・ジャズの最先端を行く演奏を聴かせてくれる。

  • 2023-07-08
  • 2023-07-07

マイケル・リーグ率いるワールドミュージック集団Bokanté、異なる視座から音楽を紐解く3rdアルバム

スナーキー・パピー首謀者マイケル・リーグ率いるワールド・ミュージック集団、ボカンテ(Bokanté)の3rdアルバム『History』は、その重いアルバムタイトルに負けない重厚な雰囲気の作品だ。グアドループ出身の女性歌手マリカ・ティロリアン(Malika Tirolien)によってクレオール語で歌われる9つの楽曲は、勝者によって都合よく作られてきた歴史や文化や音楽に疑問を抱き、これまで光の当てられることのなかった立場にも目を向けさせようとする。

  • 2023-07-05
  • 2023-07-04

深い精神性で紡がれる独創的なソロピアノ。セルビア出身ボヤン・ズルフィカルパシチ『As Is』

セルビアを代表するピアニスト/作曲家Bojan Zことボヤン・ズルフィカルパシチ(Bojan Zulfikarpasic)によるソロ・ピアノでの新作『As Is』は、流れるような美しいピアノの技巧とバルカン半島の伝統音楽の影響を受けた独創的な演奏が楽しめる素晴らしいアルバムだ。

  • 2023-06-23
  • 2023-07-16

野放しだが豊潤なエレガンス。レバノン出身のサックス奏者トゥーフィック・ファルーク新譜

アラブ、バルカン、ブラジルなど様々な音楽性が混淆するレバノン出身・フランス在住のジャズ・サックス奏者/作曲家トゥーフィック・ファルーク(Toufic Farroukh)の新譜『Untamed Elegance』は、期待を裏切らないワールド・ミュージック×ジャズの意欲作だ。彼の過去作でも重要な共演者であったピアノのレアンドロ・アコンチャ(Leandro Aconcha)をはじめ総勢20名近くの音楽家が参加し、ユニークで豊穣な音絵巻を作り上げている。

  • 2023-06-11
  • 2023-06-11

フランスの革新的ミュージシャンのデュオ、IKIRU が選んだ“エリック・サティ再訪の旅”

黒澤明の『生きる』に触発されたユニット名をもつフランスのサックスとピアノのデュオ、IKIRU。『生きる』の主人公と同じように健康上の問題を抱えるサックス奏者のファブリス・トゥイヨン(Fabrice Theuillon)が新作で選んだ題材は、それまでの音楽の常識を覆し、現代的な音楽の礎を築いたエリック・サティ(Éric Satie, 1866 - 1925)だ。

  • 2023-06-08
  • 2023-06-06

滅多に出会うことのない二つの世界の融合。歌うヴァイオリニスト、エヴァ・スロンゴ『Souffle』

スキャットで歌いながらヴァイオリンを弾くという個性的なスタイルで知られるスイス出身のエヴァ・スロンゴ(Eva Slongo)が、イタリア出身ジャズ・ピアニストのジョヴァンニ・ミラバッシ(Giovanni Mirabassi)らとクインテットを組み、ジャズとクラシックという“滅多に出会うことのない二つの世界”の融合を目指した作品が『Souffle』(2022年)だ。