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アメリカ合衆国

  • 2023-03-19
  • 2023-03-19

LA現代ジャズ最前線!ミナスの風も吹くジェネヴィーヴ・アルタディ新譜『Forever Forever』

LAを拠点とするシンガーソングライター、プロデューサーのジェネヴィーヴ・アルタディ(Genevieve Artadi)の新作『Forever Forever』がリリースされた。マインドフルネスを世界に広めたベトナムの僧侶ティク・ナット・ハンの精神的な教えを基に、彼女の人生や人間関係、成長、冒険について振り返るというコンセプトの作品だが、リスナーにとってはとてつもなく新鮮な音楽体験ができる作品となっている。

  • 2023-03-18
  • 2023-03-18

ウクライナ出身ピアニストのルスラン・シロタ。静かに激しく心を揺さぶる2nd『A Lifetime Away』

ウクライナ出身で、スタンリー・クラークのバンドでの活躍で知られるピアニスト/作曲家ルスラン・シロタ(Ruslan Sirota)が2019年に発表した2枚目のリーダー作『A Lifetime Away』。国と時代に翻弄されながらも、アメリカ西海岸でジャズ・ピアニストとして成功した音楽家の半生の物語を繊細なタッチで描いた傑作だ。

  • 2023-03-15
  • 2023-03-15

トランペット奏者ナジェ・ノールデュイス、フォーキーな温かさと美しさを湛えた清廉なジャズ

現在はニューヨークを拠点に活動するオーストラリア出身のトランペット奏者、ナジェ・ノールデュイス(Nadje Noordhuis)の新作『Full Circle』。ピアノにフレッド・ハーシュ(Fred Hersch)、ベースにトーマス・モーガン(Thomas Morgan)、ドラムスにルディ・ロイストン(Rudy Royston)という名手を迎えたカルテットでこの上なく耽美な音楽を聴かせてくれる。

  • 2023-03-14
  • 2023-03-13

豪を代表する歌手ジョー・ローリー 新譜はリンダ・オー、アリソン・ミラーとの創造性溢れるトリオ作

オーストラリア出身でNYで活動するシンガー、ジョー・ローリー(Jo Lawry)が、ベースにリンダ・メイ・ハン・オー(Linda May Han Oh)、ドラムスにアリソン・ミラー(Allison Miller)を迎えて制作した新作『Acrobats』。声とベースとドラムスという珍しい編成が3人の創造性を極限まで引き出した、素晴らしいジャズ・ヴォーカル・アルバムとなっている。

  • 2023-02-28
  • 2023-02-28

現代ジャズで個性を確立するトランペッター、シオ・クローカー。ネオソウルを取り入れた新譜

米国の気鋭トランペット奏者、シオ・クローカー(Theo Croker)の新作EP『By The Way』がリリースされた。今作は南ロンドン出身の女性ヴォーカリスト、エゴ・エラ・メイ(Ego Ella May)やDJ/プロデューサー/打楽器奏者のD’LEAUを全面的にフィーチュアし、ネオソウルの心地良さを纏った作品となっている。

  • 2023-02-26
  • 2023-02-22

NYで活動するアルゼンチン出身ピアノ奏者エミリオ・テウバル、南米の豊かな伝統を宿したジャズ

スペイン生まれ、アルゼンチン育ちのピアニスト/作曲家エミリオ・テウバル(Emilio Teubal)の新作『Futuro』がリリースされた。ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動する彼だが、バンドリーダーとしては6枚目の作品となる今作も、南米らしい豊かな知性と感性を失わない素晴らしい作品に仕上がっている。

  • 2023-02-24
  • 2023-02-24

現行ミナス・ジャズを代表するフレデリコ・エリオドロ、米伯の超豪華ゲストを迎えた最新作

これは、カート・ローゼンウィンケルのカイピ・バンドの正統な後継作のようなアルバムだ。ベース奏者フレデリコ・エリオドロ(Frederico Heliodoro)の7年ぶりとなるリーダー作『The Weight of the News』は、カイピ・バンドが魅せたジャズとブラジル音楽の融合の最新形をアップデートしつつ、彼のシンガーソングライターとしての才能にもフォーカスした作品となっている。

  • 2023-02-18
  • 2023-02-18

トロピカルハウスの貴公子・Kygoが放つ最新作『Thrill of the Chase』に見るダンスミュージックの現在地。

レイドバックしたシンセサイザーがゆったりとバックに流れる別名「癒し系EDM」であるトロピカルハウスは、オーストラリア出身のアーティスト、トーマス・ジャック(Thomas Jack)が生みの親と言われており、まさに南国感溢れるサウンドを特徴としたハウスの総称である。今回発表された最新作『Thrill of the Chase』は今までの作品通り、個性豊かなボーカリストを迎えたアルバムであるが、これまでの作品に比べ、より肩の力の抜けたアルバムとなっている。

  • 2023-01-30
  • 2023-01-29

【連載】ネイティブ・タンの衝撃~⑥アフロセントリックに呼応したネイティブ・タンの始祖、ジャングル・ブラザーズ

時は80年代後半。アフリカン・ファーストを掲げるムーブメント「アフロセントリック」はファッションの分野を皮切りに、それらと密接に関わるHipHopにもまた大きな影響を与えていた。ネイティブ・タンの代表的な存在でもあり、ハウスを取り入れた音楽性にとかく注目が集まりがちなジャングル・ブラザーズ(Jungle Brothers)であるが、彼らもまたアフロ主義をメッセージに込めた「アフロセントリック」なアーティストであることを忘れてはならない。

  • 2023-01-29
  • 2023-01-30

コロンビアから現れたジャズ新星ヘスス・モリーナ、新譜は女性チェリストとの抒情的デュオ

コロンビア出身のピアニスト/作曲家ヘスス・モリーナ(Jesús Molina)が2022年に新たに送り出した作品が、韓国出身のチェリストHAEINSANEとの極上のデュオ作品『Cello Stories』だ。今作はサウンド面の派手さは一切なく、ピアノとチェロのアコースティックなデュオとなっており、シンセサイザーも駆使しながら超絶技巧的表現を次々と繰り出すヘスス・モリーナのイメージからすると意外性に満ちた内容となっている。

  • 2023-01-29
  • 2023-01-29

Snarky Puppy のマイケル・リーグとビル・ローレンス、新たな音楽表現を追求するデュオ作

スナーキー・パピーの中心人物である二人、ベーシストのマイケル・リーグ(Michael League)と鍵盤奏者のビル・ローレンス(Bill Laurance)のデュオ作がドイツの名門レーベルACTからリリースされた。北アフリカやトルコなどの地中海沿岸地域の音楽への傾倒を強めるマイケル・リーグらしく、今作はウードやフレットレス・ギターを用いるなどスナーキー・パピーとはまた異なるアプローチが全面的に押し出された魅力的な作品となっており、『Where You Wish You Were』というタイトルからも遠い異国の地や文化、まだ聴いたことのない音楽に対する彼らの強い好奇心が窺える内容となっている。

  • 2023-01-07
  • 2023-01-07

フラメンコとジャズの架け橋となった木管奏者ホルヘ・パルド、集大成的な新譜『Trance Sketches』

スペインのサックス/フルート奏者ホルヘ・パルド(Jorge Pardo)の2022年新譜『Trance Sketches』。ピアノにベテラン、ギル・ゴールドスタイン(Gil Goldstein)、ベースに鬼才マット・ギャリソン(Matt Garrison)、そしてドラムスにマーク・ジュリアナ(Mark Guiliana)という米国の現代ジャズ最高峰のメンバーを迎えたカルテットを軸に、さらに楽曲ごとに多彩なゲストを迎えた圧巻のコンテンポラリー・スパニッシュ・ジャズとなっている。

  • 2023-01-03
  • 2023-01-03

ピアノ、トロンボーン、チェロによる魔術的な音響空間。『Reverso – Harmonic Alchemy』

心が、精神が浄化されるような一枚だ。ドイツのピアノ奏者フランク・ヴェステ(Frank Woeste)、アメリカ合衆国のトロンボーン奏者ライアン・ケバリー(Ryan Keberle)、そしてフランスのチェロ奏者ヴァンサン・クルトワ(Vincent Courtois)によるトリオ、レヴェルソ(Reverso)による『Reverso - Harmonic Alchemy』。

  • 2022-12-26
  • 2022-12-25

キューバ、ブラジル、NYジャズシーンの饗宴。ダフニス・プリエトの曲者揃いのカルテット作

キューバのドラマー、ダフニス・プリエト(Dafnis Prieto)がブラジル出身の歌手ルシアーナ・ソウザ(Luciana Souza)を全面的に迎えて制作した新作『Cantar』は、所謂“ラテン音楽”として認知されるキューバの音楽と、ルシアーナがもたらすブラジル音楽のエッセンスを絶妙にブレンドした新しい視点の作品だ。