アーノウ・ドルメン&レオナルド・モンタナが贈る超刺激的な現代グアドループ・ジャズ

Arnaud Dolmen & Leonardo Montana - LéNo

エキサイティングなグウォカ・ジャズ『LéNo』

グアドループ出身のドラムス奏者アーノウ・ドルメン(Arnaud Dolmen)と、ブラジル出身でグアドループに移り住んだピアニスト、レオナルド・モンタナ(Leonardo Montana)によるデュオ・アルバム『LéNo』がリリースされた。ピアノとドラムスのデュオ編成だが、カリブ海のクレオール・ジャズのグルーヴが渦巻き、グウォカの洗礼を受けたユニークなドラミングとピアノ、そして2人のコーラスが有機的に絡み合う演奏は圧巻。一般的に想像される“ジャズ”とはまた違った世界の、唯一無二の音楽体験を与えてくれる絶品となっている。

(1)「Les Invisibles Part 1」のMV。楽曲は地位やアイデンティティのために社会から無視される人々をテーマとしている

グアドループの伝統的なダンス音楽であり、打楽器カ(ka)を中心としたアンサンブルであるグウォカ(Gwo-ka, Gwoka, 参考動画)のリズムに強く影響された2人。アーノウ・ドルメンはドラムセットでそのグルーヴを再現し、レオナルド・モンタナは特にピアノの左手でリズムをハーモナイズ。結果、2人の音楽はグウォカと、アフロルーツのジャズ、レオナルドのルーツであるブラジル・バイーアの音楽、そしてフランス本土の欧州的なジャズの要素が混在したオリジナリティの溢れる音楽となって提示される。

収録曲は2人のオリジナルの他、(2)「Les Invisibles Part 2」で引用されるキューバの打楽器奏者モンゴ・サンタマリア(Mongo Santamaria)作曲の「Afro Blue」、ペドロ・アスナール(Pedro Aznar)の美しいバラード(5)「Romance de la Luna Tucumana」のカヴァーも。アーノウ・ドルメンはドラムスのほかにアクセント的にグロッケンシュピールも演奏し、楽曲や演奏のバリエーションに豊かさをもたらす。

(2)「Les Invisibles Part 2」

Arnaud Dolmen プロフィール

アーノウ・ドルメンは1985年、カリブ海のフランス海外県グアドループ生まれ。
5歳の頃からカ(ka)などのグアドループの伝統的な打楽器を叩き始めた。その後ソニー・トルーペ(Sonny Troupé)の父ジョルジュ・トルーペ(Georges Troupé)が主宰するキンボル・ミュージックスクールでドラムスを学びながらさまざまなミュージシャンと共演し才能を開花。2003年にトゥールーズに移りダンテ・アゴスティーニ・ドラムスクールで学びを続けた。
2017年に『Tonbé lévé』でデビュー。グォッカ(gwoka)と呼ばれるグアドループの民族音楽をジャズに持ち込んだ独自のスタイルが絶賛され、一躍新世代の人気ドラマーとしてその名を馳せた。サイドマンとしてもワールドワイドに活躍しており、日本のギタリスト、小沼ようすけとの共演でも知られている。

2022年の2ndアルバム『Adjusting』をリリース。同年、ヴィクトワール・デュ・ジャズ2022の“啓示”部門受賞、フランスのベストドラマーTOP3受賞など同国を代表するドラマーとして評価された。

Leonardo Montana プロフィール

レオナルド・モンタナは1977年にボリビアの首都ラパスでコロンビア人とイギリス人の両親のもと生まれ、ブラジルのバイーア州で育ち、13歳でグアドループに渡った。彼はそこで初めて聴いたグォッカのドラムとそこから出てくるサウンドに圧倒され、ブラジルの音を思い起こしたという。

パリ国立高等音楽舞踊学校(CNSM)のジャズ科を経て、特に女性ドラマーのアン・パセオ(Anne Pacéo)のグループ「Yôkai」で知られるようになった。これまで歌手のアガテ・イラセマ(Agathe Iracema)、キューバのサックス奏者アーヴィング・アカオ(Irving Acao)、ベーシストのフェリペ・カブレラ(Felipe Cabrera)など数多くのコラボレーションを行っている。

Arnaud Dolmen – drums, glockenspiel, vocals
Leonardo Montana – piano, vocals

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