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ヴォーカル

  • 2024-07-26
  • 2024-07-24

ブラジルのSSWパウロ・オハナ、耳心地の良いジャジーなインディーロック『Língua na Orelha』

ブラジリア出身で現在はサンパウロを拠点に活動するシンガーソングライター、パウロ・オハナ(Paulo Ohana)の4枚目のアルバム『Língua na Orelha』。2本のギターを中心に、フェルナンド・サガワ(Fernando Sagawa)によるジャジーなサックスがアクセントとなったバンドサウンドに自然体のヴォーカル、爽やかで馴染みやすいメロディーラインが特徴的な親しみやすいアルバムだ。

  • 2024-07-21
  • 2024-07-18

気鋭SSWリタ・ヴィアン、エレクトロニック・ファドで紡ぐ言葉と歌

ポルトガルのシンガーソングライター、リタ・ヴィアン(Rita Vian)による初のフルレンス・アルバム『Sensoreal』(2023年)。2021年のデビューEP『CAOS'A』がポルトガル・ミュージック・アワードの新人賞にノミネートされ話題となった気鋭アーティストが放つ絶妙のセンスのエレクトロニック・ファドだ。

  • 2024-07-16
  • 2024-07-16

“パライーバの花”エルバ・ハマーリョ、フォホーの真髄を歌う新作『Isso Quer Dizer Amor』

なんと、これがキャリア通算40作目とのこと。1951年ブラジル北東部パライーバ州生まれの歌手エルバ・ハマーリョ(Elba Ramalho)の新作『Isso Quer Dizer Amor』は、親しみやすい伝統的なフォホーの素晴らしさを凝縮した作品だ。情熱的でエネルギーに満ちた歌唱は、とても御年72歳とは思えない。

  • 2024-07-14
  • 2024-07-13

ロンドンのジャズシーンで輝くシンガー、テス・ハースト 待望の新譜『HERstory』

2019年のデビューアルバム『These Days』が非常にクオリティ高く印象的だったロンドンのヴォーカリスト、テス・ハースト(Tess Hirst)の新作『HERstory』。今作は一応彼女のソロ名義であるものの、前作の共同名義人であるベーシストのダニエル・カシミール(Daniel Casimir)が作曲/演奏/プロデューサーとして参加しており、前作の正当な続編といえる。

  • 2024-07-13
  • 2024-07-13

カタルーニャの才媛リタ・パイエス、懐かしく斬新な独創的音楽観の沼へと誘う必聴の新譜

バルセロナの青少年ジャズバンド、サン・アンドレウ・ジャズバンド(Sant Andreu Jazz Band)出身の若きスターの一人、シンガーソングライター/トロンボーン奏者のリタ・パイエス(Rita Payes)が新作『De camino al camino』をリリースした。アーティストとして常に進化を続ける彼女は、耳心地のよい従来作との安易な比較を拒むほど独特のファンタジーな音楽観で、世界中のリスナーを魅了する。

  • 2024-07-07
  • 2024-07-07

沈黙の中の小さな声も、やがて大きな音になる──SSWヴェロニカ・フェヒアーニが望む未来

ブラジル・サンパウロ州ヒベイラン・プレト出身のSSW/ギタリスト、ヴェロニカ・フェヒアーニ(Verônica Ferriani)の2024年新譜『Cochicho no silêncio vira barulho, irmã』。タイトルのポルトガル語は直訳で「静寂の中での囁きはやがて騒音になるよ、シスター」の意味で、2枚組のアルバムのほぼ全てが女性だけで作られており、コンセプトも女性そのものの存在と、その存在がもたらす様々な事象をテーマとして扱っている重要作だ。

  • 2024-07-06
  • 2024-07-06

独自の“ワールド・ミュージック”を探求するAO Music、多文化共生を祝う新作『Otherness』

AO(エイオー)とは、古代ポリネシア語で“純粋な光”あるいは“すべての色”を指すらしい。セントルイス出身のリチャード・ギャナウェイ(Richard Gannaway)とジェイ・オリヴァー(Jay Oliver)を中心に2000年にデビューしたエイオー・ミュージック(AO Music)。独自の“ワールド・ミュージック”を探求し続けてきた彼らが、通算7枚目の新作『Otherness』をリリースした。

  • 2024-07-04
  • 2024-07-04

洗練されたリズムとハーモニー、日本語と英語が混ざる新感覚のSSWメイ・シモネス 必聴の新作EP

アメリカ合衆国ミシガン州アナーバー出身、現在はNYブルックリンで活動する女性ギタリスト/SSWメイ・シモネス(Mei Semones)。ジャズやブラジル音楽を軸にした卓越したギター演奏と洗練されたリズムやハーモニーの感覚、英語と日本語で歌う個性的で自然体のシンガーソングライター然とした佇まいが魅力の新進気鋭アーティストだ。彼女の最新EP『Kabutomushi』がとても良いので紹介したい。

  • 2024-06-28
  • 2024-06-29

日本大好きコメディバンド、ラマ・アニ・ハイ 日常をパロディする笑撃のパンクロック

イスラエルのコメディ・パンク・バンド、ラマ・アニ・ハイ(ヘブライ語:למה אני חי?)が最高に面白い!バンドは日本のアニメやゲームから多大な影響を受けたコメディアンのコンビ、シュガー・ザザ(Sugar Zaza)と、過去に当サイトでも絶賛とともに紹介させていただいたバカテク系マルチ奏者ロン・ミニス(Ron Minis)の3人で構成され、ユニークな笑撃的パンクロックを展開する。2022年にリリースされたデビューアルバム『הלוואי הייתי מת』は突き抜けたお馬鹿さ加減が楽しく、全13曲18分間を台風のように駆け抜ける。

  • 2024-06-23
  • 2024-06-23

モルナに魅せられたインド系ジャズシンガー、カヴィータ・シャー『Cape Verdean Blues』

インド系アメリカ人のシンガー、カヴィータ・シャー(Kavita Shah)がカーボベルデのサンヴィセンテ島に計7年間滞在して制作した『Cape Verdean Blues』。カーボベルデの伝統的な大衆音楽モルナに魅せられ、2014年のアルバム『Visions』でセザリア・エヴォラ(Cesária Évora, 1941 - 2011)の「Sodade」を歌った彼女が本格的にカーボベルデ音楽に取り組んだ作品で、同国の文化、とりわけセザリア・エヴォラという偉大な歌手への心からのリスペクトを感じさせる素晴らしいアルバムに仕上がっている。

  • 2024-06-22
  • 2024-06-22

ボサノヴァ、トロピカリア、レゲエなどの流れを汲んだ極上の現代MPB。男女デュオ Benziê が最高!

ブラジルのデュオ・ユニット、ベンジエー(Benziê)のデビューアルバム『Entre』が素晴らしい。MPB、ボサノヴァ、レゲエ、サーフミュージックなどを混合した清涼感のあるサウンドで、抜群のハーモニー感覚とメロディーのセンス、バランスの良い男女ヴォーカルが最高に気持ちいい。

  • 2024-06-20
  • 2024-06-20

キャロライン・ショウ&ソー・パーカッション最新作!声と打楽器がつくる魅惑の現代音楽

グラミー賞受賞作曲家/シンガーのキャロライン・ショウ(Caroline Shaw)と、ブルックリンを拠点に活動する打楽器集団ソー・パーカッション(Sō Percussion)のコラボレーション最新作『Rectangles and Circumstance』。幾重にも声を重ねるキャロラインの表現手法と、“叩けるものは何でも叩く”集団によるポスト・クラシカルの注目作だ。

  • 2024-06-15
  • 2024-06-29

異常な時代の中、音楽に想いを託すイスラエルのバンドPinhas & Sons 待望の新譜で彼らが伝えたいこと

おそらくは音楽史上最高傑作のひとつであろう前作『מדובר באלבום』(About an Album, 2018年)から6年。イスラエルの大所帯バンド、ピンハス&サンズ(Pinhas & Sons, פנחס ובניו)が、ついに待望の新作『מה יהיה עלינו』(What will be the end with us)をリリースした。パンデミック、政治腐敗に戦争といった困難が次々と降りかかる中で、常にオープンマインドな姿勢を示し続け、希望を諦めずに、人生のあらゆる側面を音楽にし創造的な表現をおこなう彼らの想いが凝縮されたようなアルバムだ──。

  • 2024-06-13
  • 2024-06-13

ブラジルの真髄、フォホーという音楽が最高な理由が凝縮された傑作。『Mariana e Mestrinho』

ヴォーカリストのマリアーナ・アイダール(Mariana Aydar)と、アコーディオン奏者メストリーニョ(Mestrinho)による絶品フォホー『Mariana e Mestrinho』。ト・ブランヂリオーニ(Tó Brandileone)によってプロデュースされ、北東部(ノルデスチ)音楽の伝統的な音楽性を軸にしながらも、サウンド面はしっかりと現代感覚が織り込まれた作品に仕上がっている。