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イタリア

  • 2024-09-14
  • 2024-09-15

イタリア発の熱狂的ジャズ・コレクティヴ Addict Ameba、宇宙的カオスを醸す2nd『Caosmosi』

イタリア・ミラノを拠点に活動するジャズ・コレクティヴ、アディクト・アメーバ(Addict Ameba) の2ndアルバム『Caosmosi』。10人編成のバンドが奏でる音楽はジャズ、アフロビート、ブラジリアン、サイケロックといった要素が豊かに混ざり合い、極彩色の地平へとリスナーを連れてゆく。アルバムのタイトルはフランスの哲学者フェリックス・ガタリ(Félix Guattari, 1930 - 1992)の最後の著書『Chaosmosis』にインスパイアされており、創造性と無秩序がもたらす無限の可能性を称賛している。

  • 2024-08-30
  • 2024-08-30

アレックス・カッレーリと旅する地球儀。サンパウロからバンガロール、そしてガザへ──

イタリアのベーシスト/作曲家アレックス・カッレーリ(Alex Carreri)の新譜『a time and a place』は、終始高めのテンションで疾走する感覚が最高に堪らないジャズ/フュージョン作品だ。大半はインストだが、(2)「São Paulo to Bangalore」に現代最高峰のインド系ヴォーカリスト、ヴァリジャシュリー・ヴェヌゴパル(Varijashree Venugopal)が参加したり、3曲でトランペットの巨匠ランディ・ブレッカー(Randy Brecker)が参加したりと聴きどころも満載。わかりやすいカッコよさで、万人におすすめできるアルバムと言えるだろう。

  • 2024-08-01
  • 2024-08-01

ホジェリオ・タヴァレス、優美なチェンバー・ジャズで歌うシコ・ブアルキ作品集

イタリアを代表するジャズ・レーベルであるEGEAより、ブラジル出身でイタリアを拠点に活動するシンガー、ホジェリオ・タヴァレス(Rogerio Tavares)の新譜『Assentamento』がリリースされた。本作はブラジルを代表する音楽家であるシコ・ブアルキ(Chico Buarque, 1944 - )の楽曲のカヴァー集となっており、ブラジルが誇る珠玉のメロディーと、イタリアが誇る室内楽ジャズの幸せな融合だ。

  • 2024-07-20
  • 2024-07-20

マルチェラ・カルボーニがハープで紡ぐ、珠玉のピエラヌンツィ曲集。これほど美しいジャズは他にない

1970年代以降、イタリアのジャズを牽引してきた巨匠ピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)がつくった美しい詩や絵画のような曲たちを、ハープ奏者のマルチェラ・カルボーニ(Marcella Carboni)が再解釈した作品『Miradas』。ゲストにはピエラヌンツィの最大の理解者であるクラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシ(Gabriele Mirabassi)を迎え、目も眩むような耽美な世界が広がる。

  • 2024-06-25
  • 2024-06-25

イタリアの巨匠アントニオ・ファラオ、ジャズの真髄を確信する新譜『Tributes』

イタリアを代表するピアニスト/作曲家アントニオ・ファラオ(Antonio Faraò)が、ジョン・パティトゥッチ(John Patitucci, b)とジェフ・バラード(Jeff Ballard, ds)という名手を迎えて録音した2024年の新作『Tributes』。8曲のオリジナルと2曲のカヴァーという構成で、目新しさこそないものの、ジャズの粋の結晶のような優れた作品だ。

  • 2024-05-19
  • 2024-05-12

本能を踊らせるクラリネットとアコーディオンのデュオ、再び。至福の地中海ジャズ

クラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシ(Gabriele Mirabassi)と、アコーディオン奏者シモーネ・ザンキーニ(Simone Zanchini)のデュオ第二弾となるアルバム『Un Ballo Con La Luna』がリリースされた。二人の初デュオ作である前作『Il Gatto E La Volpe』(2022年)はオリジナルが中心だったが、今作は逆にカヴァー曲を軸に、燦々とした地中海ジャズを聴かせてくれる絶品だ。

  • 2024-03-16
  • 2024-03-16

地中海からアラビア、そしてブラジルへ。イタリアの鍵盤奏者バッソリーノによる架空の“未来都市”

イタリア・ナポリの鍵盤奏者/作曲家/プロデューサー、ダリオ・バッソリーノ(Dario Bassolino)のソロデビュー作『Città Futura』は、ニコラ・コンテにも通ずる爽やかなグルーヴを持ったジャズファンクが特徴的だ。地中海からアラビアへ、そして大西洋を越えて遥かブラジルまで吹き抜ける風。過去から現在の様々な時代を繋ぎながら、架空の“Città Futura = 未来都市”へと想像を膨らませる。

  • 2024-02-27
  • 2024-02-22

ベボ・フェラ、金子飛鳥、カルロス・ブスキーニ。地上のどこでもない幻想的フォーク・ジャズ

この地球上のどこかにありそうでなさそうな魅力的なフォーク・ジャズ。イタリア、日本、そしてアルゼンチンという互いに大きく距離の離れた場所から集ったマエストロたちが繰り広げるあまりに美しい音楽だ。イタリアのギター奏者ベボ・フェラ(Bebo Ferra)、日本のヴァイオリニスト金子飛鳥(Aska Kaneko)、アルゼンチンのベース奏者カルロス・エル・テロ・ブスキーニ(Carlos "El Tero" Buschini)のトリオ作『Tres Continentes』(三大陸)。

  • 2024-02-15
  • 2024-02-14

欧州ジャズ最高峰の3人が真摯に奏でる、おそろしいほどに美しく深いアルバム『Traveller’s Ways』

ピアニストのエンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)、ベース奏者イェスパー・サムセン(Jasper Somsen)、そしてクラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシ(Gabriele Mirabassi)。長年にわたって欧州ジャズの高いクオリティと抒情性の代名詞的な存在だった巨匠3人によるトリオ作『Traveller's Ways』がリリースされた。

  • 2024-01-09
  • 2024-01-08

ベルギー現代ジャズの気鋭奏者集結。イタリア出身ドラマー、アルマンド・ルオンゴのデビュー作

イタリア出身ベルギー在住のドラマー、アルマンド・ルオンゴ(Armando Luongo)がセクステットで録音したデビュー作『New Lands』。全曲が彼の作曲で、演奏陣はピアノのワジディ・リアヒ、ベースのバシーレ・ラオラ、トランペットのジャン=ポール・エスティヴィナート、サックスのマット・チャルク、そしてギターのジョヴァンニ・ディ・カルロというベルギーのジャズシーンで躍進する気鋭の若手で固められている。

  • 2024-01-08
  • 2024-01-08

伊気鋭女性ジャズピアニスト、シャーデー・マンギアラシーナ “祈り”を主題にした重厚な2枚組新譜

イタリアのピアニスト、シャーデー・マンギアラシーナ(Sade Mangiaracina)がすべての人々が関わるべき抽象的で神聖なものに捧げる2枚組の新作。情緒豊かで調和のとれたVol.1と、悲嘆に咽び泣くようなトランペットが印象深いVol.2の対比も素晴らしい。アルバムは今この時代・社会でもっとも必要と思われる”祈り”(1)「My Prayer」で始まる。

  • 2024-01-05
  • 2024-01-03

新進気鋭の超絶ジャズ・ヴィブラフォン奏者シモン・ムリエ、往年のジャズ名曲に挑む新譜『Inception』

フランス出身の気鋭ジャズ・ヴィブラフォン奏者シモン・ムリエ(Simon Moullier)が気心知れたトリオで録音した新作アルバム『Inception』。所謂ジャズメン・オリジナルのカヴァーをメインに、持ち前の超絶技巧で疾走感のあるジャズを聴かせてくれる快作だ。

  • 2023-11-10
  • 2023-11-10

バリトンサックス、ベース、パーカッションの魅惑の地中海ジャズ・トリオ、Ava Trio

トルコ出身のベーシスト、エサット・エキンジョール(Esat Ekincioğlu)とイタリア出身のサックス奏者ジュゼッペ・ドロンゾ(Giuseppe Doronzo)、そしてスイス出身のパーカッション奏者ピノ・バシーレ(Pino Basile)によるアヴァン地中海ジャズ・トリオ、Ava Trio。ジャズのフォーマットに則りながら南欧、中東、北アフリカをぐるっと一周するような新鮮な音楽体験は唯一無二だ。