- 2026-05-08
- 2026-04-18
フルート奏者イタイ・クリス、NYの名手たちと繰り広げる軽やかなジャズ
イスラエル出身で現在はニューヨークを拠点とするジャズ・フルート奏者/作曲家イタイ・クリス(Itai Kriss)の『Daybreak』は、彼らしい軽やかさでジャズのリード楽器としてのフルートの素晴らしさを印象付ける、良質な作品だ。アルバムは夜明けから日没までの一日の流れを12の楽曲で表現。ゴスペルやサンバなどにも影響を受けつつ、多彩な技法で“充実した一日”を送る。
イスラエル出身で現在はニューヨークを拠点とするジャズ・フルート奏者/作曲家イタイ・クリス(Itai Kriss)の『Daybreak』は、彼らしい軽やかさでジャズのリード楽器としてのフルートの素晴らしさを印象付ける、良質な作品だ。アルバムは夜明けから日没までの一日の流れを12の楽曲で表現。ゴスペルやサンバなどにも影響を受けつつ、多彩な技法で“充実した一日”を送る。
ブラジルを代表するベーシスト、チアゴ・エスピリト・サント(Thiago Espírito Santo)の2026年新譜『Ybirá』が最高に素晴らしい。特にブラジル北東部の伝統音楽の流れを汲む超絶的なブラジリアン・インストで、豊かな音楽的土壌に深く根差した雄大な樹を象徴的に描いたジャケット・アートのとおり、とてつもない楽曲と演奏に度肝を抜かれる作品だ。
スペイン・カタルーニャ出身、現在はアメリカ・ニューヨークを拠点とするトロンボーン/フルート奏者/歌手/作曲家のアルバ・プジャルス(Alba Pujals)の2ndアルバム『Sincretisme』。8曲中6曲がアルバ・プジャルスによる作曲で、タイトルであるシンクレティズム(混淆主義)が示すとおり、ジャズを基調に現代的なジャンル混淆をテーマとした先鋭的な快作だ。
ブラジル・ミナスジェライス州のシンガーソングライター、アレシャンドリ・アンドレス(Alexandre Andrés)が待望の新作『Luar Total』をリリースした。ブラジルのポピュラー音楽史に燦然と輝く名盤『Macaxeira Fields』(2012年)を彷彿させる歌を中心としたアルバムで、彼の持ち味であるビートルズ、ブラジル伝統音楽、ジャズ、室内楽といった要素が非常に高いレベルで混ざり合う、間違いのない傑作に仕上がっている。スタジオ収録のフルアルバムとしては2019年リリースの前作『Rã』から6年ぶりということもあり、待ち望んでいたファンも多いだろう。
アレシャンドリ・アンドレス(Alexandre Andres)にとってキャリア初期の最重要作品であり、同時に近年のブラジル音楽/ミナス音楽の最重要マイルストーンでもあった2012年のアルバム『Macaxeira Fields』から10年が経ち、その足跡の確かな大きさを振り返るときが来たようだ。
近年のブラジル音楽における最重要作といえる名盤が、リリースから10年以上を経過した2024年末にようやくサブスクで聴けるようになった。ブラジル・ミナスジェライス州出身のシンガー・ソングライター、アレシャンドリ・アンドレス(Alexandre Andrés) の2012年作『Macaxeira Fields』。“ミナス新世代”と呼ばれるムーヴメントを代表する文字通りのエヴァーグリーンな傑作で、作曲、編曲、演奏のどれもが神懸かり的なクオリティで体現された、音楽の素晴らしさを心の底から感じられる必聴盤である。
フランスの気鋭フルート奏者、リュディヴィーヌ・イッサンブール(Ludivine Issambourg)が贈る熱いジャズ・ファンク新譜、『Above The Laws』。アルバムのタイトルには史上最高のジャズ・フルート奏者ヒューバート・ロウズへの最大限のリスペクトが込められている。バンドにはエリック・レニーニ、ニルス・ラングレン、シャソールといったヨーロッパを代表する錚々たる面子が名を連ね、一大ファンク・パーティーの様相を呈している。
デュオとしてのデビュー作『Rosa de los Vientos』(2022年)が話題となったギタリストのメロン・ヒメネス(Melón Jiménez)とバンスリ奏者ララ・ウォン(Lala Wong)の異色デュオによる新譜『Confluencias』がリリースされた。名義はメロン・ヒメネス単独だが、実質はララ・ウォンとの双頭作品で、今作ではエレクトロニックの要素もほどほどに加えた魅力的なエスニック・フラメンコが展開される。
ウルグアイ出身のギタリスト/作曲家ベレード(Beledo)の新譜『Flotando en el vacio』。スペイン出身のフルート奏者ホルヘ・パルド(Jorge Pardo)、同じくスペイン出身ベーシストのカルレス・ベナベント(Carles Benavent)──この二人はパコ・デ・ルシア(Paco de Lucía)の傑作『Solo quiero caminar』(1981年)に共に参加している──、そしてイスラエル出身で2023年に伝説的ジャズロック・バンドのソフト・マシーン(Soft Machine)に加入したドラマー、アサフ・サーキス(Asaf Sirkis)をコアバンドとしたジャズロック/フュージョン好きには堪らない作品だ。
イタリアの巨匠ピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)が、同国の若き俊英フルート奏者アルド・ディ・カテリーノ(Aldo Di Caterino)との共演作『Heroes』をリリースした。アルバムにはバンドのメンバー4人それぞれが持ち寄ったオリジナルが収録され、イタリアを代表するベテランと若手トリオという世代を超えた素晴らしいジャズ・アンサンブルを楽しむことができる好盤となっている。
イギリス・ロンドンを拠点とするバンド、アルヴォラーダ(Alvorada)。5人のメンバーで構成される彼らは、ショーロを中心としたブラジル由来の高揚感溢れる音楽を現代のロンドンの視点から捉え演奏する。2019年のデビュー作『First Light』以来の2枚目となる今作『Faz Tempo』ではほとんどをオリジナル曲でまとめ、ハーモニーもリズムもより複雑に洗練され、まさにブラジルの風を運ぶような優れた作品となっている。
カナダのシンガーソングライター、ルカ・クプロフスキー(Luka Kuplowsky)による、江戸時代後期の禅僧/詩人・良寛(Ryōkan Taigu, 1758 - 1831)をはじめとした世界各地の詩人たちにインスパイアされた新作『How Can I Possibly Sleep When There is Music』。ザ・リョウカン・バンド(The Ryōkan Band)と名付けられたバンドによる静謐で哲学を感じさせるバンドサウンドと、ルカ・クプロフスキーと女性歌手フェリシティ・ウィリアムス(Felicity Williams)による男女ヴォーカルが詩的な世界へと連れていってくれる素晴らしい作品だ。
2016年に打楽器奏者シモン・ルルー(Simon Leleux)とフルート奏者リディー・トナール(Lydie Thonnard)の二人でアルバム『Rhythm and Breath』でデビューしたベルギーのデュオ、Auster Loo が多様なバックグラウンドを持つミュージシャンたちを迎えて制作した2ndアルバム 『Collective』をリリースした。アフリカから西洋、東洋まで、無国籍で混ざり合った豊かな音楽が楽しめる優れたワールドミュージック×ジャズの作品だ。
イスラエルのネイ奏者、イツァーク・ヴェントゥーラ(Itzhak Ventura)の新作『Ein-Sof』。プロデューサー/シンセサイザー奏者リジョイサー(Rejoicer)を迎え、エレクトロ・アンビエントな音像に溶け込むようなスピリチュアルなネイの演奏を聴くことができる。