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アフリカ

  • 2026-06-11
  • 2026-06-10

コンゴ出身、ジョナサン・ンヴィタの驚くほど活力に満ちたアフロ・ジャズ。最高のデビュー作『Mosisa』

コンゴ民主共和国の首都キンシャサ出身、現在はカナダ・トロントを拠点とするシンガーソングライター/ギタリスト、ジョナサン・ンヴィタ(Jonathan Nvita)のデビューアルバム『Mosisa』は、コンゴの伝統的なリズムにリンガラ語の歌詞といった活気に満ちたアフリカのルーツと、彼がトロントで培った洗練されたジャズの影響が融合した稀有な作品だ。アルバムの核となるのはアフリカの精神性、共同体の記憶、家族への敬意などであり、近年のアフリカン・ジャズ/ワールド・ジャズの中でも非常にアイデンティティ意識の強い作品といえる。

  • 2026-06-04
  • 2026-06-03

チュニジア民族音楽メズウェドを電化! 鬼才 Ammar 808 が放つ衝撃作『Club Tounsi』

北アフリカ・チュニジア出身、現在はデンマークを拠点とするプロデューサー、アマール808(Ammar 808)の最新作『Club Tounsi』(2025年)が面白い。彼はこれまでに北アフリカやインドをテーマにアルバムを制作してきたが、今作は故郷であるチュニジアのメズウェド(Mezwed, Mezoued)という伝統音楽および同名のバグパイプに似た伝統楽器にフォーカス。アラビックな響きのメズウェドや打楽器を大胆に電子サウンドに組み込み、独特の訛りをもった個性的なエレクトロ・ミュージックを作り上げている。

  • 2026-05-12
  • 2026-05-11

モロッコとアンダルシア そのルーツの深淵を探る、魅惑のアラビック・フラメンコ

モロッコ・カサブランカ出身のウード奏者/作曲家アラア・ズイテン(Alaa Zouiten)は、アラブ古典音楽を学び演奏していたが、パコ・デ・ルシアの音楽をきっかけにフラメンコに傾倒したという経歴の音楽家だ。2015年以降、彼はスペインのアンダルシア地方(特にグラナダ)を拠点にフラメンコを学び、ウードでフラメンコを演奏し、さらに自身のルーツであるモロッコの音楽とフラメンコを融合するという独自の表現を磨いてきた。

  • 2026-04-24
  • 2026-04-14

-M- と西アフリカ音楽文化 愛と調和の集大成『Lamomali Je t’aime』

ラモマリ(Lamomali)は、フランスを代表するシンガーソングライター、「-M-」ことマチュー・シェディッドが、マリの巨匠コラ奏者であるトゥマニ・ジャバテとその息子バラ・ジャバテ、そして歌手のファトゥマタ・ジャワラと共に結成したユニットで、彼の西アフリカ、とりわけマリ共和国の音楽文化への愛情の結晶だ。2025年末にリリースされた2枚組アルバム『Lamomali Je t'aime』はその集大成で、西アフリカの伝統的な音楽と西洋音楽が高度に融合した音楽性、そして何よりも文化を超えた人々の繋がりを感じさせる素晴らしい作品だ。

  • 2026-04-10
  • 2026-04-10

音を色彩で捉える盲目の天才ピアニスト、ヤキール・アルビブ 魔法のような『アフロ・バロック』

二人の“魔法使い”の名は、イスラエル出身のピアニスト/作曲家ヤキール・アルビブ(Yakir Arbib)と、カメルーン出身のドラマー/パーカッショニスト/作曲家コンティ・ビロング(Conti Bilong)。アルバムのタイトルのとおり、二人のルーツである中東と中央アフリカの伝統的なリズムや旋法を基調とし、J.S.バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685 - 1750)に代表されるバロック様式の対位法やジャズのダイナミックな即興が高度に融合した、複雑なのに親しみやすく、伝統の上に成り立っているのに斬新な演奏が繰り広げられる。

  • 2026-03-17
  • 2026-03-17

マグレブ最重要SSWスアド・マッシ 分断深まる世界の中で 沈黙を破るための詩的な抵抗『Zagate』

現代のマグレブ社会を象徴するシンガーソングライター、スアド・マッシ(Souad Massi) の新作のタイトル『Zagate』は、フランス語で「事態は悪化している」を意味する「ça se gâte」に由来するアルジェリア風スラングだという。この作品は、四半世紀前にアルジェリアからフランスに亡命し、今もなお社会的なテーマを創造力の源とする彼女による、混乱や暴力や人種差別、戦争が絶えない現代社会への鋭利な警告だ。

  • 2026-01-28
  • 2026-01-28

スーダン砂漠のディーヴァ、アフリカ・アラブ・欧州を繋ぐSSWアミーラ・ヘイル『Black Diamonds』

スーダンの伝統音楽をジャズやソウルと融合した独自のスタイルで知られるSSW、アミーラ・ヘイル(Amira Kheir)の4枚目となるアルバム『Black Diamonds』(2025年)。スーダンの豊かな文化遺産、祖先へのオマージュ、アイデンティティなどをテーマに歌う今作には、スーダンの伝統音楽のアレンジとオリジナル曲が混在し、過去と現在をつなぐ架け橋のような作品となっている。

  • 2026-01-03
  • 2026-01-02

タブーを突破し、社会を変革しようとするケニアの女性打楽器奏者カスィヴァ・ムトゥア、絶賛のデビュー作

ケニアの打楽器奏者/シンガー/作曲家のカスィヴァ・ムトゥア(Kasiva Mutua)のデビューアルバム『Desturi』は、アフリカに特有な三連符やポリリズムなど伝統的な音楽を基盤にしながらも、ジャズを深く取り込み洗練された音楽面で優れているだけでなく、女性の権利などにおいて古い慣習に囚われた同国の価値観を変革するという、社会的にも意義のある重要な作品だ。

  • 2025-11-04
  • 2025-11-03

DRコンゴの人気バンド Jupiter & Okwess、中南米からの影響も受けた激アツ4th『Ekoya』

中部アフリカ、コンゴ民主共和国の首都キンシャサを拠点とするバンド、ジュピター&オクウェス(Jupiter & Okwess)の2025年の新譜『Ekoya』。アフリカの伝統的なリズムにロック、ファンクといった要素を織り交ぜて国際的な人気を博した彼らが、2020年の南米ツアー中に見舞われたパンデミックによりツアー後にメキシコ滞在を余儀なくされ、ラテンアメリカの文化の影響を受けながらメキシコで録音されたのが本作だ。

  • 2025-08-06
  • 2025-08-06

言語を超越するモザンビーク出身SSWレナ・バウレ、伝統と未来を結ぶ深淵な傑作『Kumlango』

モザンビーク出身の歌手/作曲家/芸術活動家レナ・バウレ(Lenna Bahule)の新作『Kumlango』は、モザンビークやアフリカ南部の伝統音楽に由来する打楽器などによる優れたリズムに、効果的なエレクトロニック、そして広い音域を持つ彼女の柔らかく美しい声が融合するサウンドスケープが印象的な素晴らしいアルバムだ。国際的なミュージシャンも複数参加し、モザンビークを代表する芸術家として知られつつある彼女の活躍の舞台を世界に広げる。

  • 2025-06-08
  • 2025-06-08

南アフリカの気鋭SSWガビ・モトゥバ。弦楽四重奏を核とした変則Jazzで魅せる、亡き父への手紙

南アフリカの気鋭シンガーソングライター、ガビ・モトゥバ(Gabi Motuba)の2枚目のフルアルバムとなる『The Sabbath』(2024年)が素晴らしい。敬愛する父親を新型コロナウイルス感染症で亡くしたことをきっかけに制作した、弦楽四重奏を中心とした前作の5曲入りEP『The Sabbath』(2022年)をより発展させた形となっており、彼女のこれまでの作品と同じように弦楽四重奏をサウンドのコアとしつつ、ギターやドラムスなどを加えたジャズに寄せた編成で奏でられる音楽は至福の極みだ。

  • 2025-05-18
  • 2025-05-18

ノンストップで心踊るフラフラ・ゴスペル!ガーナ北部発、俄かに注目を浴びるアログテ・オホの2nd

ガーナ北部ボルガタンガのフラフラ・ゴスペルのシーンを代表するバンド、アログテ・オホ&ヒズ・サウンズ・オブ・ジョイ(Alogte Oho & His Sounds of Joy)の2ndアルバム『O Yinne!』(2023年)が最高だ。絶え間なく降り注ぐアフロ・フューチャリスティックな重厚なグルーヴ、力強いブラスや女性コーラス、そしてアフロビート、ハイライフ、ジャズやR&B、レゲエなどを自由に飲み込んだ音楽観が生み出すエネルギーは活力と喜びに満ちている。

  • 2025-05-17
  • 2025-05-16

アフリカとジャズを再び繋ぐ。セネガル出身ベーシスト、アルネ・ワデ『New African Orleans』

セネガル出身のベーシスト/作曲家アルネ・ワデ(Alune Wade)は、新作『New African Orleans』で、タイトルが象徴するようにジャズの発祥地ニューオーリンズと、アフリカ文化との繋がりを探求している。本作は単なる音楽ジャンルや文化の融合ではなく、アフリカとそのディアスポラの歴史、魂、そしてレジリエンスを讃える対話だ。