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アフリカ音楽

  • 2023-05-10
  • 2023-05-09

どこまでも澄んだ音色に心が奪われる。ペルシャのケマンチェ&西アフリカのコラの幽玄な即興デュオ

イラン出身のケマンチェ奏者カイハン・カルホール(Kayhan Kalhor)と、マリのコラ奏者トゥマニ・ジャバテ(Toumani Diabaté)がデュオを組み、事前の取り決めをほとんど何も行わずに即興で演奏したアルバム『The Sky Is the Same Colour Everywhere』。ペルシャと西アフリカ、ふたつの伝統的な弦楽器が奏でる音楽は国や言葉、文化の壁に阻まれず、どこまでも幽玄で美しい。

  • 2023-04-09
  • 2023-04-09

カーボベルデの若き“シンデレラ” エリーダ・アルメイダ、波瀾万丈の半生を赤裸々に語る新作

カーボベルデ出身のシンガーソングライター、エリーダ・アルメイダ(Elida Almeida)の4枚目のアルバム 『Di Lonji』。カーボベルデのクレオール語で「遠くから」を意味するこの作品で、彼女は自身の半生を振り返りつつ困難を越えて辿り着いた現在地を確認し、この先どんなところに行きたいかについてを語る。

  • 2023-04-06
  • 2023-04-01

アフリカとヨーロッパを融合する厳かで美しいアンサンブル『Les Égarés』

マリ出身のコラ奏者バラケ・シソコとフランス出身のチェロ奏者ヴァンサン・セガール、そして共にフランス出身のソプラノサックス奏者エミール・パリジャンとアコーディオン奏者ヴァンサン・ペイラーニの4人が初めてカルテットを組み、それぞれの楽曲を持ち寄って制作した『Les Égarés』はジャズ、クラシック、アフリカ音楽、フランス音楽などがバランスよく融合した穏やかで美しく、厳粛な作品に仕上がっている。

  • 2023-03-30
  • 2023-03-30

西洋音楽とグナワの幸せな出会い。アジズ・サハマウイ&エリック・ロングスワース共演作

モロッコ出身で現代グナワ音楽を代表するアジズ・サハマウイ(Aziz Sahmaoui)と、アメリカ合衆国のチェロ奏者エリック・ロングスワース(Eric Longsworth)による双頭名義の『Il fera beau demain matin jusqu'à midi』。アラビア語、フランス語、英語でフォーク・ミュージックやジャズ、ブルースをグナワ音楽と巧みに融合させる試みだ。

  • 2023-03-09
  • 2023-03-05

アンゴラの歌姫ヨラ・セメード、すべてのキゾンバ愛好家に捧げる新作『Sou Kizombeira』

アンゴラの歌手、ヨラ・セメード(Yola Semedo)の7枚目となる新作『Sou Kizombeira』がリリースされている。今作はアンゴラ生まれのダンス音楽であるキゾンバをベースとしたダンサブルでパンチの効いたサウンドが特長的で、レゲエやソウル、R&Bといった要素も感じさせ、アンゴラの歌姫の貫禄を感じさせるアルバムに仕上がっている。

  • 2023-03-08
  • 2023-03-08

8人組ジャズ・コレクティヴ「The Unity Band」、多様性豊かな南アフリカ現代ジャズを象徴する新譜

ケープタウンで最も危険な街といわれるニャンガ生まれのドラマー Lumanyano Unity Mzi を中心に結成されたジャズ・オクテット、ユニティ・バンド(The Unity Band)の2ndアルバム『Breaking Bread』がリリースされた。さまざまなリズムを取り入れた現代的で洗練されたサウンドに、女性ヴォーカリスト Thandeka Dladlaの歌も適度にキャッチーで魅力溢れるアルバムに仕上がっており、注目される南アフリカのジャズ・シーンの最先端と呼んでも過言ではない。

  • 2023-02-13
  • 2023-02-13

コンゴにルーツを持つ混血女性SSWレベッカ・ンボングー率いるKolinga、大躍進の2nd『Legacy』

ヴォーカル/作詞作曲のレベッカ・ンボングー(Rébecca M'Boungou)とギターのアーナウ・エスター(Arnaud Estor)のデュオ・ユニットとして2018年にデビュー作『Earthquake』をリリースしたコリンガ(Kolinga)が、6人編成となってリリースした2ndアルバム『Legacy』。この編成強化により、ギターとヴォーカルを中心にサウンドが組み立てられていた前作から大幅に色彩感がアップ。当初より高い評価を得ていたレベッカの歌声の魅力はそのままに、より訴求力の高い作品に仕上がった。

  • 2023-02-12
  • 2023-02-12

西アフリカ音楽×R&B/ソウルの言葉にできない魅力。セネガルの歌姫ジュリア・サール 9年ぶり新譜

セネガル出身の歌手ジュリア・サール(Julia Sarr)の新作『Njaboot』が素晴らしい。2014年の『Daraludul Yow』以来の3rdアルバムとなる今作では、前作にも深く関わっていたフランスのマルチ奏者/作曲家フレッド・ソウル(Fred Soul)らを中心としたオーガニックで洗練されたサウンドに乗せて至高のアフロ・ソウルを聴かせてくれる。

  • 2023-01-08
  • 2023-01-08

アルジェリアを代表する女性SSWスワド・マッシ、地中海周辺音楽や南米テイストも取り込んだ新作

アルジェリア出身のシンガーソングライター/ギタリストのスアド・マッシ(Souad Massi)は、通算10枚目となる新作『Sequana』で彼女の音楽の幅をさらに広げた。プロデューサーはアラブやアフリカ音楽にも造詣の深い英国のギタリスト、ジャスティン・アダムス(Justin Adams)。

  • 2023-01-01
  • 2022-12-31

カーボベルデのSSWマリオ・ルシオ、遠い海の彼方への希望と故郷への郷愁を歌う『Migrants』

ルゾフォニア(ポルトガル語圏)の最重要ミュージシャンの一人であるカーボベルデのシンガーソングライター、マリオ・ルシオ(Mário Lúcio)の2022年新作『Migrants』。“移民”を意味するタイトルの本作は、国境を越える彼の音楽を象徴的に示している。

  • 2022-12-24
  • 2022-12-23

異形のギターを抱え、抑圧の中で叫ぶスーダンのバンド Noori & His Dorpa Band

アフリカ・スーダンの紅海沿岸に生まれ育ったギタリスト/作曲家Nooriが率いるバンド、Noori & His Dorpa Band の国際デビュー作『Beja Power! Electric Soul & Brass from Sudan's Red Sea Coast』。アルバムタイトルに冠されたベジャ(Beja)とは主にスーダン東部に住む古代エジプトから続くといわれている民族で、Nooriの出身である。

  • 2022-12-21
  • 2022-12-21

クセになる洗練されたグルーヴ。アンゴラの歌姫ヨラ・セメードの最高傑作『Filho Meu』

今回紹介するのはアンゴラの女性歌手/作曲家、ヨラ・セメード(Yola Semedo)の2014年リリースの作品『Filho Meu』。これがとんでもない傑作で、今でも時々聴き返している。特に大好きなのがラストの(14)「Você Me Abana」という曲だ。この曲は本当にこれまでに聴いた全音楽の中でも上位にランクする名曲で、偶然にこの曲に出会ってから何度も何度もリピートしていた。

  • 2022-12-03
  • 2022-12-03

現代Jazz、HipHop、イスラム神秘主義の驚くべき融合。Sélébéyone 2ndアルバム『Xaybu』

米国の気鋭サックス奏者/作曲家スティーヴ・リーマン(Steve Lehman)が率いるジャズ・ヒップホップ・コレクティヴ Sélébéyone の2ndアルバム『Xaybu: The Unseen』。現代ジャズとラップやスポークン・ワード、そして西アフリカ音楽やスーフィズムとの実験的だが完成された融合が驚くべき結果を生んだ壮大な作品となっている。

  • 2022-11-28
  • 2022-11-27

モロッコにルーツを持つ豪打楽器奏者ジュリアン・ベルバキアー、独自に探求するアフリカ音楽

オーストラリア出身、アフリカ音楽を探求するパーカッション奏者ジュリアン・ベルバキアー(Julian BeBachir)のデビュー作『Babdoukkala』。西アフリカを代表する弦楽器、コラに似たンゴニ(N'goni)を独自に改良した楽器も用い、セネガル出身のラミネ・ソンコ(Lamine Sonko)やギニア出身マリン・シラ(Malin Sylla)らをゲストに迎えた恍惚のアフリカ音楽が展開される。