- 2025-01-23
- 2025-01-23
ディジュリドゥ轟く中東インディアン・サイケジャズ! マニア垂涎の個性派集団 Baba Ganesh 新作
特徴的な編成のイスラエルの6人組ジャズ・バンド、ババ・ガネーシュ(Baba Ganesh)の新作EP『Firefly』がリリースされた。『Masala』(2020年)、『Siddhartha's Lost Hamsa』(2021年)につづく3枚目のEPとなる。
特徴的な編成のイスラエルの6人組ジャズ・バンド、ババ・ガネーシュ(Baba Ganesh)の新作EP『Firefly』がリリースされた。『Masala』(2020年)、『Siddhartha's Lost Hamsa』(2021年)につづく3枚目のEPとなる。
1999年にブラジル・サンパウロに生まれ、新興宗教の信者としての実家での生活に適応できず14歳でアメリカに移住、その後2018年にドイツに移住した女性ラッパー、ライス(Laíz)のデビュー作『Ela Partiu』は、新人とは思えないクオリティに驚かされる作品だ。彼女の確立された個性から放たれるラップ、20名から成るバックバンド”The New Love Experience”によるジャズ、ファンク、トロピカリア、アフロビートなどを境界なく融合した高度なアンサンブルは、この特異な人生を歩んできた新世代のアーティストの登場を盛大に祝福する。
パレスチナ人として初のジャズ・ピアニストと言われるファラジュ・スレイマン(Faraj Suleiman) が新作『Maryam』をリリースした。衝撃的なプログレッシヴ・ジャズの前作『As much as it takes』のリリースが2023年9月29日。そのわずか10日後に彼の世界は一変し、一時はその怒りとショックから所謂西側メディアから姿を消してしまった彼だが、2024年のモントルー・ジャズ・フェスティバルへの出演を機に徐々に復帰。こうしてまた、素晴らしい音楽作品を届けてくれた。
一躍ロンドンのジャズ・シーンの中心に降り立った2019年のデビュー作『Beautiful Vinyl Hunter』から早5年。ピアニスト/作曲家アシュリー・ヘンリー(Ashley Henry)が待望の新作『Who We Are』をリリースした。幼い頃からレコードに囲まれ、自然と音楽の女神に導かれた時代の寵児による、現在進行形のUKジャズを象徴するような素晴らしい作品だ。
フィンランドのピアニスト/作曲家のアレクシ・トゥオマリラ(Alexi Tuomarila)の新作『Departing the Wasteland』は、エスビョルン・スヴェンソン・トリオ(e.s.t.)以降の現代的な北欧ジャズの雰囲気を持つ作品だ。ロックや現代音楽の趣向を反映した構成で、技巧と感情のバランスの取れた総合的に優れたアルバムとなっている。
フランスの気鋭ピアニスト/作曲家バティスト・バイイ(Baptiste Bailly)の新譜『La Fascinante』は、欧州や地中海周辺の伝統的な音楽の影響を幅広く織り交ぜた、繊細で詩的な素晴らしい音楽作品だ。非常に映像的、物語的な印象を受けるアルバムで、楽曲の多様性は地中海周辺を巡る旅路のようにも感じられる。
米国シアトルのジャズ・ピアニスト/作曲家、ビル・アンシェル(Bill Anschell)の2024年作『Improbable Solutions』。自分にとって名前も演奏も初めて聴くピアニストで、とても瑞々しく若い感性が作曲やサウンドの随所に感じられたので若手かなと思っていたが、なんと1959年生まれの還暦過ぎのベテランだった。
デンマーク出身のベーシスト/作曲家トーマス・フォネスベック(Thomas Fonnesbæk)が欧州最高のメンバーを迎え録音した『In Rome』が素晴らしい。北欧ジャズの静かな抒情と、ピアニストのエンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)がもたらす古いイタリア映画のようなセピア色のノスタルジアが織りなす繊細なインタープレイが実に情感豊かな作品だ。
米国のドラマー、アリ・ホーニグ(Ari Hoenig)の新譜『Tea for three』。ピアノのガディ・レハヴィ(Gadi Lehavi)、ベースのベン・ティベリオ(Benjamin "Ben" Tiberio)とのトリオ編成は前作『Golden Treasures』(2022年)と同じ面子で、長いキャリアを持つアリにとっても同じメンバーで2枚続けてアルバムをリリースするのは初めてのようだ。
アルゼンチンのピアニスト/歌手/作曲家、ノラ・サルモリア(Nora Sarmoria)が自身のピアノ弾き語りを中心としたアルバム『Amniótica』をリリースした。アルゼンチン・ジャズ、あるいはネオ・フォルクローレの粋の結晶のような極上のアルバムで、ノラ・サルモリアの傑出した才能にあらためて感服させられる。
フランスの気鋭フルート奏者、リュディヴィーヌ・イッサンブール(Ludivine Issambourg)が贈る熱いジャズ・ファンク新譜、『Above The Laws』。アルバムのタイトルには史上最高のジャズ・フルート奏者ヒューバート・ロウズへの最大限のリスペクトが込められている。バンドにはエリック・レニーニ、ニルス・ラングレン、シャソールといったヨーロッパを代表する錚々たる面子が名を連ね、一大ファンク・パーティーの様相を呈している。
ドイツのトランペッター/作曲家、マルクス・シュトックハウゼン(Markus Stockhausen)。彼が自身のカルテットに加え6人のゲスト・ミュージシャンを招いて録音した新譜『Celebration』は、ジャズ、現代音楽、プログレなどを境界なく内包した稀有な作品だ。
ヴァイオリン奏者/作曲家のアルン・ラママーシー(Arun Ramamurthy)は米国生まれだが、南インドのベンガルール生まれの祖母アージによってカルナティック音楽を学び、その経験からジャズとカルナティック音楽を自然に融合させた独自の道を探求している。彼の新作『New Moon』は同じくインド系のドラマー/タブラ奏者のサミール・グプタと、世界中のトップ・ミュージシャンと共演歴のあるベーシストのデイモン・バンクスとのトリオ作で、独創的なカルナティック・ジャズが悠久の歴史の新たな交叉点を感じさせる内容となっている。
Love1Música Terra(ムジカテーハ)ライターDJ mitsuが選ぶ2024年のベストアルバム。基本、当サイトで紹介してきたもの中心ではありますが、取り上げきれなかった作品もここではPick Up。今年はあれこれ聴き漁るというよりは気に入 […]