エレクトロニック
- 2026-02-19
- 2026-02-18
究極的“理系”Jazzユニット「サンゲイザー」が魅せる近未来SFジャズ『Against the Fall of Night』
米国のベーシスト/作曲家/プロデューサー/YouTuberのアダム・ニーリー(Adam Neely)と、ドラム奏者ショーン・クラウダー(Shawn Crowder)によるユニット、サンゲイザー(Sungazer)の2枚目となるアルバム『Against the Fall of Night』は、メトリック・モジュレーションや変拍子の多用といった数学的なアプローチで構築された楽曲群が魅力的な作品だ。
- 2026-02-18
- 2026-02-18
多様な要素を取り入れ、洗練されたブラジルの新世代ジャズをリードするTb奏者ジョアべ・ヘイス新作
ブラジルのトロンボーン奏者/作曲家ジョアべ・ヘイス(Joabe Reis)の新譜『DRIVE SLOW - A ÚLTIMA DAS FANTASIAS』は、ジャズを基調にファンクやヒップホップ、UKガラージ、エレクトロニックなどの要素を取り込んだハイブリッドなサウンドが鋭くも心地良い、要注目の作品だ。高度な作曲や演奏の技術、それを洗練されたサウンドに仕立て上げるプロダクションが完璧に噛み合い、最高に魅力的なアルバムだ。
- 2026-02-17
- 2026-02-17
ロンドンのオルタナ・ジャズシーンの新鋭モモコ・ギル 初のソロアルバム『Momoko』
米国オックスフォードで生まれ、京都や横浜、そして米国サンタバーバラで育ち、現在はロンドンを拠点とする音楽家モモコ・ギル(Momoko Gill, ギル桃子)のソロデビュー・アルバム『Momoko』が2026年2月にリリースされた。多文化環境で豊かな感性を育み、長年UKのエレクトロニック/ジャズシーンの“秘密兵器”と囁かれた彼女のデビュー作は、実験音楽やエレクトロ・ミュージックだけでなく、多様なシーンから影響を受けたシンガーソングライターとしての充実ぶりが垣間見える劇的な作品となっている。
- 2026-02-11
- 2026-02-10
マヨルカ島の伝統を現代のポピュラー音楽シーンに統合する、稀代のSSWジュリア・コロム『Paradís』
スペイン・マヨルカ島出身、伝統的なフォーク音楽をポップスやエレクトロニックと融合させ独自のスタイルを築くシンガーソングライターのジュリア・コロム(Júlia Colom)。高く評価された2023年のデビュー作『Miramar』につづく2ndアルバムとして、2025年末に『Paradís』がリリースされた。
- 2025-12-25
- 2025-12-25
オーガニック・エレクトロニカの魅力を凝縮。Hajna & Mina Shankha デビューEP『Fluyen Colores』
過去リリースされた「Muocalé」が著名なコンピレーション・アルバム『Buddha-Bar』に収録されたり、「Aspetterò」がジョルジオ・アルマーニのCMに起用されたりと静かに注目を浴びるフランスを拠点とする男女デュオ、ハジュナ&ミナ・シャンカ(Hajna & Mina Shankha)のデビューEP『Fluyen Colores』がリリースされた。オーガニック・エレクトロニカを基調とした魅力的なサウンドで、瞑想的なリスニング体験を生み出す優れた作品だ。
- 2025-12-18
- 2025-12-18
百年の時を超えるレトロモダンな王道エレクトロ・スウィング。Tape Five新作『Fizzy Far Niente』
ドイツ出身の作曲家/音楽プロデューサー、マーティン・スタートハウゼン(Martin Strathausen)を中心とするプロジェクト、テイプ・ファイヴ(Tape Five) の2025年新譜『Fizzy Far Niente』。まさにエレクトロ・スウィングの王道を行く、100年の時を超えるレトロモダンなサウンドは今もなお、かっこいい。
- 2025-10-28
- 2025-10-28
国境なき至極のダンス・グルーヴ。Sunbörn & Clap! Clap!『Earth Is Begging』
デンマークのインストゥルメンタル・セクステットであるサンボーン(Sunbörn)と、イタリアのDJ/プロデューサーClap! Clap!(本名:Cristiano Crisci)がタッグを組み、「グローバルカルチャーとソニック・フュージョンの鮮やかな祝典」を体現する作品『Earth Is Begging』。サンバもアフロビートもファンクもジャズも飲み込み、強烈なダンス・ミュージックを展開する良盤だ。
- 2025-09-05
- 2025-09-05
共産趣味とバルカン音楽/ヒップホップの謎融合! フランスの人気デュオ Soviet Suprem『Made in China』
ソビエト連邦が冷戦に勝利した世界線、という設定で社会風刺と皮肉に満ちた歌を歌うフランスのバルカン・ヒップホップ・ユニット、ソヴィエ・シュプレム(Soviet Suprem)。政治的メッセージを伝えつつも直接的な政治的立場を曖昧にする彼らの音楽は共産主義、資本主義、グローバル化、権力構造、ウォーキズムなど多様なテーマを扱うが、これらを真剣に擁護または批判するのではなく、誇張とユーモアで皮肉るスタイルを常に貫いていてきた。これまでも多方面から怒られそうな作品で物議を醸してきた彼らの3枚目のアルバムとなる『Made in China』は、その名の通り古来よりアジアの覇者として世界に影響を及ぼす中国やその周辺国へのある種の“ラブレター”だ。
- 2025-09-03
- 2025-09-03
ロンドンの現代ジャズシーンで注目されるトルコ出身鍵盤奏者ジェンク・エセン新譜『Endlessly』
ロンドンのジャズシーンで注目されるトルコ出身の鍵盤奏者、ジェンク・エセン(Cenk Esen)のアルバム『Endlessly』がリリースされた。カオス・イン・ザ・CBD(Chaos In The CBD)『A Deeper Life』(2025年)への参加でも知られる彼がジャズとエレクトロニックの融合で表現する今作は、移民として住む慣れない街での個人的な苦悩、人間関係、そして周囲の人々や状況が自分の考えや望む通りになることを際限なく期待し、常に失望という結末に辿り着くという自身の癖からインスピレーションを得て制作された。
- 2025-08-15
- 2025-08-09
エジプトの精神性と70年代ジャズが響き合う、IKEのデビュー作『On Higher Dreams』
イタリア出身の作曲家/ギタリスト/教育者のアイク(IKE)のデビューアルバム『On Higher Dreams』。パンデミック中にエジプトで過ごした彼は、そこで現地の音楽文化から強いインスピレーションを受け、アナログ機材を用いてジャズとエレクトロニックを融合した独自の洗練されたサウンドを生み出した。
- 2025-08-06
- 2025-08-06
言語を超越するモザンビーク出身SSWレナ・バウレ、伝統と未来を結ぶ深淵な傑作『Kumlango』
モザンビーク出身の歌手/作曲家/芸術活動家レナ・バウレ(Lenna Bahule)の新作『Kumlango』は、モザンビークやアフリカ南部の伝統音楽に由来する打楽器などによる優れたリズムに、効果的なエレクトロニック、そして広い音域を持つ彼女の柔らかく美しい声が融合するサウンドスケープが印象的な素晴らしいアルバムだ。国際的なミュージシャンも複数参加し、モザンビークを代表する芸術家として知られつつある彼女の活躍の舞台を世界に広げる。
- 2025-08-05
- 2025-08-04
デジタルクンビアとスークースの衝撃的融合。Ale Hop & Titi Bakorta『Mapambazuko』
アレ・ホップ&ティティ・バコルタ(Ale Hop & Titi Bakorta)名義の不思議なエレクトロ・ワールドミュージック『Mapambazuko』が、妙にクセになるサウンドで面白い。これはペルー出身の実験的エレクトロニック・ミュージシャン、アレ・ホップ(Ale Hop)ことアレハンドラ・カルデナス(Alejandra Cárdenas)と、コンゴ出身のギタリスト、ティティ・バコルタ(Titi Bakorta)によるコラボレーション・アルバムで、ウガンダを拠点とする気鋭レーベル「Nyege Nyege Tapes」からリリースされた。
- 2025-08-01
- 2025-08-01
即興音楽、エレクトロ、詩的世界が相互作用するフレッヂ・セルヴァ&トリスタン・バルボサの傑作
ブラジル・ミナスジェライス州出身で、ヴィブラフォン奏者として知られるフレッヂ・セルヴァ(Fred Selva)が、アルゼンチンの詩人/歌手トリスタン・バルボサ(Tristán Barbosa)と共同名義でリリースした新譜『O Arpão Do Irreal』が驚きだ。エレクトロニック・アーティスト/ソロ・パフォーマーとしてのフレッヂの魅力が爆発した内容となっており、作編曲、演奏、音響、歌、詩が一体となった孤高の空間へと誘う。
- 2025-07-27
- 2025-07-26
レバノンからパリに亡命したマルチ芸術家タニア・サレー、抑制された表現で伝える不安と希望
レバノンを代表する歌手、タニア・サレー(Tania Saleh)は母国の様々な状況(彼女はそれを“一連の不幸な出来事”と呼ぶ)から、ついに祖国を離れる選択をし、2022年にフランス・パリに移住した。彼女の最新作『Fragile』は、スーツケースに貼られた“壊れやすい”を表すその言葉の通り、故郷を離れることによる心理的な重荷や、亡命者が抱く根無し草のような感覚をテーマに作られている。
