- 2026-02-05
- 2026-02-05
現代最高峰のヴァイブ奏者ジョエル・ロス、聖書をテーマにした渾身の新譜『Gospel Music』
現代最高峰のヴィブラフォン奏者/作曲家ジョエル・ロス(Joel Ross)の2026年新譜『Gospel Music』は、単なるジャズ・アルバムではない深みを湛える。これはシカゴのブラック・チャーチで育った彼の魂の告白であり、聖書の物語を音の糸で紡ぎ直した、現代の賛美歌集だ。
現代最高峰のヴィブラフォン奏者/作曲家ジョエル・ロス(Joel Ross)の2026年新譜『Gospel Music』は、単なるジャズ・アルバムではない深みを湛える。これはシカゴのブラック・チャーチで育った彼の魂の告白であり、聖書の物語を音の糸で紡ぎ直した、現代の賛美歌集だ。
米国のギタリスト、ジュリアン・ラージ(Julian Lage)の新作『Scenes From Above』は、彼が2024年末から取り組んでいる“ライティング・スプリント(writing sprint)”の素晴らしい成果だ。短時間──なんと、20分に1曲を書くというルールだった──で集中的に多くの曲を書いた彼は、レコーディングの候補曲を50曲ほどに絞り、プロデューサーのジョー・ヘンリー(Joe Henry)に共有して今回のバンドが強調すべきことは何か、そこに色彩と動きをどう加えられるかについて綿密に打ち合わせたうえでレコーディングを敢行した。
インド出身のドラマー/作曲家、タルン・バラーニ(Tarun Balani)の2025年新譜『ڪڏهن ملنداسين Kadahin Milandaasin』は、彼の祖父がシンド1からニューデリーへ移住した旅を辿りながら、シンド人としてのルーツとアイデンティティを探究している。カルテットのメンバーにはキューバにルーツを持つトランペット奏者アダム・オファーリル(Adam O’Farrill)、フィンランド出身のギタリストのオーリ・ヒルヴォネン(Olli Hirvonen)、そしてピアノにはインド出身のシャーリク・ハサン(Sharik Hasan)を擁し、多文化が混交した思索的な演奏を聴かせてくれる。
フランス出身、米国NYを拠点に活動するジャズギタリスト、ミカエル・ヴァレアヌ(Michael Valeanu)のトリオによる新譜『Road Songs』。“旅”をテーマに、タイムレスな名曲をメインに演奏する親しみやすいアルバムだ。旅路を共にするトリオのメンバーはチリ出身のドラマー、ロドリゴ・レッカバレン(Rodrigo Recabarren)と、米国のベース奏者ジュリアン・スミス(Julian Smith)。
積み重ねてきた文化の深み、絆の強さを感じさせる。ジャズの半世紀を支えてきた二人のレジェンド、ジョン・スコフィールド(John Scofield)とデイヴ・ホランド(Dave Holland)の初のデュオ・アルバム『Memories of Home』がECM Recordsからリリースされた。今作では二人が過去に作曲した代表曲や、新たに書き上げた曲を演奏する。
ジャマイカ出身のベーシスト/シンガーソングライター、ラッセル・ホール(Russell Hall)の3rdアルバム『Dragon of the South』。ジャズを基調としながらフォーク、アフリカ音楽、カリブ音楽などジャンルを超えてサウンドパレットを拡張した作品で、ベース演奏だけでなくヴォーカリストとしての彼の求道者的な魂を感じさせてくれる。
オーケストラを率いてのデビュー作である前作『EM.PERIENCE』が絶賛されたドイツ・ベルリンの作曲家/サックス奏者のファビア・マントウィル(Fabia Mantwill)の新作『IN.SIGHT』がリリースされた。前作がアフリカでの経験など外部からの刺激を創造の基調としていたのに対し、今作は彼女の内面的な旅を描き、"inside"と"sight"を組み合わせたタイトルがそれを象徴している。
フランスを代表するピアニスト/作曲家、ソフィア・ドマンシッチ(Sophia Domancich)の新譜『Wishes』は、ピアノトリオによる即興表現のもっとも美しい側面を魅せてくれる素晴らしい作品だ。今作はピアノトリオ編成で、共演者にいずれもアメリカ合衆国出身、ベーシストのマーク・ヘリアス(Mark Helias)とドラマーのエリック・マクファーソン(Eric McPherson)を迎えての初の録音となっている。
パトリシア・ブレナン(Patricia Brennan)という音楽家が放つ無限のインスピレーションには、毎度本当に驚かされる。彼女の2025年新譜『Of the Near and Far』を一聴すれば、このメキシコ出身、NYを拠点とするヴィブラフォン奏者/作曲家の才能がいかに特異なものであるか分かるだろう。今作は弦楽カルテットも加えた(指揮者を含めて)11人という広めの編成で、ジャズとも現代音楽ともつかないような、これまでに聴いたこともない音楽を奏で、耳を最高に楽しませてくれる。
イスラエル出身、ニューヨークを拠点に活動するギタリスト/作曲家のナダフ・レメズ(Nadav Remez)のアルバム『Summit』は、イスラエルとアメリカの幅広い年代のメンバーからなるクインテットで硬派な”イスラエル・ジャズ”を聴かせてくれる好盤だ。
サンフランシスコを拠点に活動する夫婦デュオ、ナタリー・クレスマン&イアン・ファキーニ(Natalie Cressman & Ian Faquini)の新作アルバム『Revolução』が届いた。“革命”や“革新”を意味するタイトルの4枚目のデュオ作だが、その音楽自体はいつも通り穏やかで、分断と混乱の進む社会への静かな抵抗の表れのようだ。
米国ロサンゼルスを拠点とする二人の気鋭音楽家による強力なコラボレーション作品『King King』。エクスペリメンタル・ジャズ、ポストロック、アンビエントなどが折り重なり、実験音楽に新たな視点を提供する。作品の主人公はドラマーでBeckやR.E.M.のレギュラー・セッション・ミュージシャンとして知られ、さらに直近では英国のバンド、Oasisの再結成メンバーともなったジョーイ・ワロンカー(Joey Waronker)と、プロデューサー/マルチインストゥルメンタリストでミシェル・ンデゲオチェロとの仕事で知られるピート・ミン(Pete Min)。
メキシコ出身でブルックリンを拠点とする作曲家/ドラマー、イネス・ベラスコ(Ines Velasco)が、メキシコの詩人ホルヘ・エスキンカ(Jorge Esquinca, 1957 - )の詩集『Descripción de un brillo azul cobalto』(英訳:Description of a Flash of Cobalt Blue)にインスパイアされて制作したアルバム『A Flash of Cobalt Blue』。10年の構想と準備を経て、クラウドファンディングで資金を調達。総勢17名のビッグバンドを率いた彼女の活動の集大成であり、傑作と呼ぶに相応しい作品だ。