聴く人を幸せにしてくれるヴォーカリスト、ミカ・サデ
ミカ・サデ(Mika Sade, מיקה שדה)というちょっと不思議な雰囲気のアーティストが創り出す音楽は、聴く人をきっと幸せにしてくれる。
彼女は1984年、イスラエル生まれのシンガーソングライターだ。
2009年にファーストアルバム『מיקה שדה』でデビュー、2013年にセカンドアルバム『מיקה שדה』をリリースしている。
そして今回紹介するのが2016年リリースの最新作『Birds & Guitars』だ。
そう、それまでの2枚はイスラエル国外市場を視野に入れていなかったためかタイトル含め楽曲の歌詞も殆どヘブライ語なのだが、この新作は急に全編英語になっている。これは彼女にとっても相当なチャレンジだったと思われる。
ヘブライ語を排し、全編英語で歌われた新作
フォーキーな雰囲気が堪らない『Birds & Guitars』は本当に素晴らしい作品だ。
過去のアルバムやシングルの楽曲はイスラエルの公用語であるヘブライ語で歌われていたが、今作はタイトル含め全て英語で歌われているため、とっつきやすさもある。アコースティックサウンドに乗せて小鳥のように歌うキュートなMika Sadeの声が美しく、ずっと聴いていられる素敵な音楽だ。
ミカ自身が弾くアコースティックギターやウクレレの音は、どこまでも優しい。
『凪のお暇』という、自分探し系ゆるふわ漫画が黒木華主演でドラマにもなるなど大ヒットしているが、風貌含めこのミカ・サデには凪のお暇的な何かを感じずにいられない。
『Birds & Guitars』は日本でも売ろうと思えば売れるであろう作品なだけに、埋もれたままにしておくにはとても勿体無いアーティストだと思う。