内に秘めた情熱を美しく紡ぎ出す、ドイツの気鋭ベース奏者ニルス・クーゲルマンの初リーダー作

Nils Kugelmann - Stormy Beauty

ドイツの若手気鋭ベーシスト、ニルス・クーゲルマンの初リーダー作

ドイツ・バイエルン州都ミュンヘン出身のベーシスト/作曲家ニルス・クーゲルマン(Nils Kugelmann)の初リーダー作『Stormy Beauty』が、名門ACTレーベルよりリリースされた。ピアノトリオでの演奏は力強く、情熱や美しい叙情性に溢れており、卓越した若い才能に感嘆させられる内容だ。

ピアニストのルカ・ザンビート(Luca Zambito)とドラマーのセバスチャン・ヴォルフグルーバー(Sebastian Wolfgruber)を迎えた彼のトリオは、ベースが生み出す強力な推進力のもと、内に秘めた驚くべきエネルギーで躍動する。

一聴した瞬間からトリオの高度な技巧と芸術性を確信できる冒頭曲(1)「About the Moment of Beginning」から、収録の9曲すべてがニルス・クーゲルマンの作曲だ。楽曲構成や演奏は大胆なようでいてどこまでも繊細。ヨーロピアン・ジャズらしい柔軟性も随所に光るが、何よりもテーマにもアドリブにも各人の美しい歌心が感じられる。

(6)「Stormy Beauty」

すでにドイツの若手ベーシストNo.1とも称されるニルス・クーゲルマン。
このデビュー作は彼のおそるべき才能のイントロデューシングとして、充分すぎるほど。

Nils Kugelmann 略歴

ニルス・クーゲルマンは1996年ミュンヘン生まれ。音楽を愛する家庭に育ち、幼少期から音楽に親しんだ。彼の楽器演奏はリコーダーから始まり、すぐにピアノ、クラリネット、そして最後はベースへと続いた。
11歳でクラリネットのための最初の作曲を、15歳でビッグバンドのための最初の作品を、18歳でオーケストラと2つのミュージカルのための最初の作品を書いた。これらは彼の指揮のもと、ミュンヘンのヘルクレス・ザール、ニンフェンブルク宮殿などで演奏された。

ミュンヘン音楽大学でヘニング・シーベルツ(Henning Sieverts)に師事しコントラバスを学び、2022年に修士号を取得して卒業。在学中から様々なプロジェクトのサイドマンとして注目を集めており、これまでに「ヤング・ミュンヘン・ジャズ賞」、「ビーベラッハ・ジャズ賞」、「BMW ヤング・アーティスト・ジャズ・アワード2022」など数多くの賞を受賞している。

Nils Kugelmann – bass
Luca Zambito – piano
Sebastian Wolfgruber – drums

Nils Kugelmann - Stormy Beauty
Follow Música Terra