マロヤ、ブラジル、アフリカ、中東… 雑多な影響源を洗練されたサウンドに凝縮。Bonbon Vodou 新作

Bonbon Vodou & Oriane Lacaille - Afrodiziak

Bonbon Vodou 新譜EP『Afrodiziak』

歌手オリアーヌ・ラカイユ(Oriane Lacaille)をフィーチュアしたレユニオン島の音楽・マロヤを受け継ぐフランスのバンド、ボンボン・ヴォドゥ(Bonbon Vodou)の2024年新作EP『Afrodiziak』が素晴らしくヤバい。たった4曲のEPだが、これは必聴だ。多数のパーカッションが生み出す南国のグルーヴ(それは決してマロヤの範疇に留まらない)と、フランス語とレユニオン・クレオール語による新鮮なサウンドが耳を貫き、体を激しく揺さぶる。

(1)「Cérémonie du Piment Piment」はブラジル音楽からの影響が色濃く、パンデイロを中心とした強烈なビートをベースに、サイケでファンキーなギター、早口の男女ラップ、ジャジーなサックスが限りなくかっこいい。

狂ったMVも最高な(1)「Cérémonie du Piment Piment」。音は短縮版なのでぜひアルバムで4分間の酔狂を味わってほしい

続いて北アフリカ/西アフリカのトランス・ミュージックの要素が混ざり込んだ(2)「Afrodiziak」。
クラリネットの旋律が中東音楽を思わせる(3)「Le Nougat」。
そしてカホンが力強くビートを刻み、合唱団によるチャントも効果的な(4)「La complainte des filles de joie」と、いずれも素晴らしいクオリティに驚かされる。

Oriane Lacaille – percussions, vocal
JereM Boucris – guitar, ukulele, keyboards, vocal
Juliette Minvielle – percussion, vocal
Roland Seilhes – saxophone, clarinet, vocal
Yann-Lou Bertrand – bass, contrabass, flute, trumpet, vocal

Bonbon Vodou & Oriane Lacaille - Afrodiziak
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