アレックス・カッレーリと旅する地球儀。サンパウロからバンガロール、そしてガザへ──

Alex Carreri - a time and a place

イタリアのベーシスト、アレックス・カッレーリ新作

イタリアのベーシスト/作曲家アレックス・カッレーリ(Alex Carreri)の新譜『a time and a place』は、終始高めのテンションで疾走する感覚が最高に堪らないジャズ/フュージョン作品だ。大半はインストだが、(2)「São Paulo to Bangalore」に現代最高峰のインド系ヴォーカリスト、ヴァリジャシュリー・ヴェヌゴパル(Varijashree Venugopal)が参加したり、3曲でトランペットの巨匠ランディ・ブレッカー(Randy Brecker)が参加したりと聴きどころも満載。わかりやすいカッコよさで、万人におすすめできるアルバムと言えるだろう。

今作はアルバムタイトルにもあるように“時と場所”をテーマとしている。この旅路を共にするリスナーへの短いイントロダクションの後、ブラジル・サンパウロからインド・バンガロールへの案内役を務めるのがヴァリジャシュリー・ヴェヌゴパルだ。彼女の卓越したスキャットにアレックスのベースやマルコ・ビアンキ(Marco Bianchi)のピアノが時にユニゾンでぴったりと絡み合う至福の5分間は、快適な旅路への信頼のおける約束だ。

(2)「São Paulo to Bangalore」

都会的に、様々な色彩が混ざり合った(3)「Manhattan」、ランディ・ブレッカーが活躍する“11月の組曲”(4)〜(6)「November Suite」を経由し、一旦は(7)「Home」での安らぎに落ち着くが、その後も旅路は続いてゆく。(9)「Picasso Museum」ではロベルト・セチェート(Roberto Cecchetto)がギターを響かせる。
そしてアレックス・カッレーリに導かれ、私たちが最後に訪れる場所は(11)「A day in Gaza」。ガザの地で、彼は私たちにどのような光景を見せるのだろう…

Alex Carreri – electric bass, fretless bass, double bass
Varijashree Venugopal – vocal (2)
Randy Brecker – trumpet (4, 6), flugelhorn (8)
Marco Bianchi – piano, keyboards, strings programming
Roberto Cecchetto – electric guitar (9)
Maxx Furian – drums
Dario Tanghetti – percussion (4, 5, 9)
Lesley McBride – speaking voice (1)

Alex Carreri - a time and a place
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