この世界に温かいハグを。NYのSSWイングリッド・マイケルソン新作『For the Dreamers』

Ingrid Michaelson - For the Dreamers

ブロードウェイ作曲家デビューも果たしたSSWの新作

米国のシンガーソングライター、イングリッド・マイケルソン(Ingrid Michaelson)の2024年新譜『For the Dreamers』。オリジナルだけでなく、「夢はひそかに」の邦題で知られるディズニーの名曲(4)「A Dream Is a Wish Your Heart Makes」、(6)「What a Wonderful World」(この素晴らしき世界)といったカヴァーも丁寧に仕上げられており、ドラムレスの曲が多い構成でリラックスして聴ける作品となっている。

(2)「Love Is」

歌もアレンジも何か突出した特長があるわけではないが、だからこそ安心して聴けるという類の作品だ。ジャズやボサノヴァの雰囲気をもったオーガニックな手触りのサウンドは“夢見人へ”というアルバムのタイトルにもぴったり。

「今、世界ではたくさんのことが起こっています。だから、これらの曲を温かいハグのように感じてもらいたいと思いました」とイングリッド・マイケルソンは今作のリリースについて語っている。「この業界で長年働いてきた私は、人々に希望と愛を思い出させるためにここにいるのだと思っています」

Ingrid Michaelson 略歴

イングリッド・マイケルソンは1979年ニューヨーク生まれ。父親は作曲家、母親は彫刻家という芸術一家に生まれ育ち、幼い頃からピアノや歌を続けてきた。ロウアー・マンハッタンで路上演奏をしながら、 2005年にアルバム『Slow the Rain』を自主リリースしデビュー。同じく自主リリースの2006年の2ndアルバム『Girls and Boys』が音楽プロデューサーの目に留まり、翌年にNYの独立系レーベルから同アルバムを再リリースするとビルボードのチャートで最高63位を記録するなど徐々に名が知られるようになる。

その後も自身のアルバム/シングルやイギリスの歌手シェリル(Cheryl)らへの楽曲提供、Huluの番組の音楽制作、ブロードウェイ・ミュージカル『きみに読む物語』の楽曲制作など幅広く活躍している。

Ingrid Michaelson - For the Dreamers
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