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イタリア

  • 2023-01-13
  • 2023-01-12

ニコラ・コンテ直系の爽快ブラジリアン・ジャズ!ホザリア・ヂ・ソウザ新譜『Inspirada』

軽快な2000年代にニコラ・コンテに見出されたブラジル出身のシンガー、ホザリア・ヂ・ソウザ(Rosalia De Souza) の2022年作『Inspirada』は、90年代後半にイタリアで勃興し世界を席巻したブラジル系クラブジャズの流れを汲んだ、どこまでも爽快なグルーヴを楽しめる作品に仕上がっている。

  • 2023-01-06
  • 2023-01-04

伊ピアニスト/作曲家アレッサンドロ・スゴビオ、社会の喜びと絶望を繊細に描くソロピアノ作

イタリア出身、ノルウェー音楽アカデミーなどで学んだピアニスト、アレッサンドロ・スゴビオ(Alessandro Sgobbio)の2022年のソロピアノ作『Piano Music』は、世界中で起こる出来事に時に喜び、時に心を痛め、驚きを噛みしめながら淡々とその心情を描き出す繊細な作品だ。

  • 2022-12-18
  • 2022-12-18

イタリア・サレント出身の女性SSWラケーレ・アンドリオーリ、新鮮な伝統音楽で魅せる新作

イタリアのシンガーソングライター/打楽器奏者、ラケーレ・アンドリオーリ(Rachele Andrioli)の新作『Leuca』は、南イタリア・サレント地方の伝統的な音楽と現代的な洗練の完璧な融合だ。ラケーレ・アンドリオーリの強靭な意志を感じさせる歌声、地中海の打楽器、女性コーラスグループCoro a Coroの重厚な響きの合唱、そして名手レディ・アサ(Redi Hasa)の美しいチェロのアレンジも魔法のように折り重なり、個性的かつ素晴らしい作品に仕上がっている。

  • 2022-12-10
  • 2022-12-10

ギター2本のクラリネットの温かな響き。イタリアン・ジャズの美の極致『Girasoli』

絵画的な美しい音楽を描き続けてきたイタリアの3人──クラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシ(Gabriele Mirabassi)、ギタリストのナンド・ディ・モドゥーニョ(Nando Di Modugno)、バス・ギター奏者ピエルルイジ・バルドゥーチ(Pierluigi Balducci)──による3枚目のアルバム『Girasoli』。

  • 2022-11-29
  • 2022-11-22

音楽表現を追求するギター、ヴォーカル、ドラムスのアートロック。イタリア発『Oliphantre』

イタリア・ローマを拠点とするギタリスト/作曲家フランチェスコ・ディオダティ(Francesco Diodati)新譜『Oliphantre』は、フランスの歌手レイラ・マーシャル(Leïla Martial)とイタリアのドラマー、ステファノ・タンボリーノ(Stefano Tamborrino)とのトリオで奏でられるアート・ロック風の作品だ。

  • 2022-11-11
  • 2022-11-11

ブラジルとイタリアを繋ぐ音楽の架け橋。夢見心地のピアノ&ハーモニカ、そしてチェロの祝宴

イタリアのピアニスト、ステファニア・タリーニ(Stefania Tallini)と、ブラジルのハーモニカ奏者ガブリエル・グロッシ(Gabriel Grossi)のデュオ・アルバム『Brasita』。数曲で巨匠チェリスト、ジャキス・モレレンバウム(Jaques Morelenbaum)をゲストに迎え、クラシカル&ジャジーな極上の音を聴かせてくれる。

  • 2022-11-02
  • 2022-10-28

イタリア出身叙情派ピアニスト、ジョヴァンニ・ミラバッシ新譜はサックスを迎えたカルテット

イタリア出身のピアニスト、ジョヴァンニ・ミラバッシ(Giovanni Mirabassi)の新作『The Swan and the Storm』は彼としては珍しいサックスを迎え入れたカルテットでの作品となった。全曲がジョヴァンニ・ミラバッシの作曲で、彼に特徴的なエンリコ・ピエラヌンツィ直系の内面から溢れ出すようなイタリアン・リリシズムも健在。非常にクオリティの高い欧州ジャズのアルバムに仕上がっている。

  • 2022-09-12
  • 2022-09-11

魔術的リアリズムへの讃歌。イタリアとラテンアメリカを繋ぐ魔法のような作品『タンゴ・マコンド』

「マコンド」という街の名を聞いて、えも言われぬ憧憬と寂寥を胸のうちに感じる人は多いだろう。ラテン文学の名作『百年の孤独』(ガブリエル・ガルシア=マルケス)で描かれたブエンディア家を中心とした7世代にわたる100年間の盛衰の物語は現実の世界にも大きな影響をもたらしたし、魔術的なラテンアメリカの伝承や、抗争の歴史の末に無秩序なパワーバランスがどういう訳か一定の秩序を築き上げる様は多くの人に深い関心を抱かせたはずだ──人間の営みとは、こうも愚かで愛おしいものなのか、と。

  • 2022-09-09
  • 2022-09-07

バロック時代の音楽をテーマにしたジャズ組曲。E.ピエラヌンツィ×J.サムセン 至高のデュオ

イタリアのピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)とオランダのベーシスト、イェスパー・サムセン(Jasper Somsen)。ヨーロッパのジャズを代表する名手二人によるデュオアルバム『Voyage in Time』は、西洋クラシック音楽をテーマにイェスパー・サムセンが書いた9曲を共同作業でアレンジし演奏した美しいアルバムだ。

  • 2022-08-22
  • 2022-08-21

UK発。60年代トロピカリアに触発されたバンド Wax Machine、土埃と太陽の魅惑のサイケロック

ブラジルに生まれ、イタリアとイギリスで育ったラウ(Lau)を中心とするイギリス・ブライトンのサイケロックバンド、ワックス・マシン(Wax Machine) のセルフプロデュースによる新譜『Hermit's Grove』。サイケなロック・グルーヴとスピリチュアル・ジャズのエッセンスが心地良い、土埃や人々の体温、海から吹く風、そして燦々とした太陽の匂いのする作品だ。

  • 2022-07-05
  • 2022-07-02

ドイツの才女オリヴィア・トルンマー、カート・ローゼンウィンケルらを迎えた傑作新譜

ドイツ出身のピアニスト/ヴォーカリスト、オリヴィア・トルンマー(Olivia Trummer)の2022年新譜『For You』。冒頭、ウーリッツァーピアノがレトロお洒落な風情の(1)「Thirsty in the Bathtub」から傑作を確信する素晴らしい一枚だ。ギタリストのカート・ローゼンウィンケル、トランペッターのファブリツィオ・ボッソも参加。

  • 2022-07-01
  • 2022-06-29

響き合うクラリネットとアコーディオンの美しさ。ミラバッシ×ザンキーニ新譜『猫と狐』

イタリアのクラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシ(Gabriele Mirabassi)とアコーディオン奏者のシモーネ・ザンキーニ(Simone Zanchini)による初デュオ作品『Il Gatto E La Volpe』は、リード楽器同士の繊細で豊かな音楽を存分に味わえる傑作だ。それぞれの楽器で世界的なマエストロとして知られる二人の演奏はどこまでも美しい。