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ジャズ

  • 2024-02-27
  • 2024-02-22

ベボ・フェラ、金子飛鳥、カルロス・ブスキーニ。地上のどこでもない幻想的フォーク・ジャズ

この地球上のどこかにありそうでなさそうな魅力的なフォーク・ジャズ。イタリア、日本、そしてアルゼンチンという互いに大きく距離の離れた場所から集ったマエストロたちが繰り広げるあまりに美しい音楽だ。イタリアのギター奏者ベボ・フェラ(Bebo Ferra)、日本のヴァイオリニスト金子飛鳥(Aska Kaneko)、アルゼンチンのベース奏者カルロス・エル・テロ・ブスキーニ(Carlos "El Tero" Buschini)のトリオ作『Tres Continentes』(三大陸)。

  • 2024-02-26
  • 2024-02-25

現代NYジャズの“名脇役”ローレンス・フィールズ、ピアノトリオでの初リーダー作『To the Surface』

アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイス出身のピアニスト、ローレンス・フィールズ(Lawrence Fields)が自身のピアノトリオを率いて、初リーダー作『To the Surface』をリリースした。アルバムのタイトルには彼がこれまで何年にもわたって蓄積してきたアイデア、サウンド、楽曲を文字通り表面に浮かび上がらせることを表している。

  • 2024-02-25
  • 2024-02-25

バーデン・パウエルの“アフロ・ブラジレイロ性”を取り戻す試み。Glaw Nader『Tempo de Amor』

ブラジル・ミナスジェライス州ベロオリゾンチの歌手グラウ・ナデル(Glaw Nader)がデビューアルバム『Tempo de Amor』をリリースした。アフロ・ブレジレイロ(アフリカ系ブラジル人)の音楽や文化とジャズの相互作用を研究する彼女が、このアルバムで選んだテーマは黒人音楽家としてのバーデン・パウエルの再解釈だ。

  • 2024-02-24
  • 2024-02-22

多彩な表現力を持つ圧倒的な“声”。SSWドミニク・フィス=エメ新譜『Our Roots Run Deep』

声を中心に、思慮深く言葉を重ねていく印象的なR&Bだ。カナダ・モントリオールのシンガーソングライター、ドミニク・フィス=エメ(Dominique Fils-Aime)の2023年新譜『Our Roots Run Deep』。“私たちは地中深くに根差している”に始まる(1)「Our Roots Run Deep」から、“太陽まで登らせて”と歌う(13)「Feeling Like A Plant」まで、余計なものを注意深く削ぎ落としたサウンドをバックに彼女の物語を表現。有機的な流れはある種の必然性を持ち、リスナーをその映画のような物語の中に引き入れていく。

  • 2024-02-23
  • 2024-02-23

ウクライナの現代ピアノトリオ、Pokaz Trio。人々の自由をマニフェストに掲げる新譜『Voices』

ウクライナ・オデーサ出身のピアニスト/作曲家アンドリュー・ポカズ(Andrew Pokaz)率いるピアノトリオ、ポカズ・トリオ(Pokaz Trio)が5年ぶりの2ndアルバム『Voices』をリリースした。ご存知のように2022年2月24日以降ロシアによる激しい攻撃を受け、大きな困難に直面した彼らが今作で掲げ、渇望するのは祖国ウクライナの自由に他ならない。

  • 2024-02-22
  • 2024-02-22

アンドレ・メマーリ、ブラジル音楽史に埋もれた作曲家を甦らせる新譜『Sombra e Luz』

ブラジル随一のピアニスト、アンドレ・メマーリ(André Mehmari)が新しいソロピアノ・アルバム『Sombra e Luz』をリリースした。これはショーロ黎明期の作曲家マルセロ・トゥピナンバ(Marcello Tupynamba, 1889 - 1953)の作品集で、これまでに作家単体をテーマとしたアルバムとしてはエルネスト・ナザレー作品集『Ouro Sobre Azul – Ernesto Nazareth』(2014年)やノエル・ホーザ作品集『Noël: Estrela da Manhã』(2020年)に続くものとなる。

  • 2024-02-18
  • 2024-02-18

ユダヤの想いをジャズで表現するユセフ・ガトマン、新譜『The World And Its People』に込めた世界の在り方

2019年に音楽活動に復帰して以来、驚異的なペースで次々と傑作アルバムをリリースし続けているイスラエルのベーシスト、ヨセフ・ガトマン(Yosef Gutman)が新作『The World And Its People』をリリースした。今作は完全アンプラグドなベース、ギター、ピアノ、チェロの四重奏編成で、彼らしく素朴で温かな眼差しが感じられる優しい音楽に仕上がっている。

  • 2024-02-17
  • 2024-02-17

イラン出身。独創的なオリエンタル・プログレッシヴ・メタルが激アツなギタリスト、Shayan Javadi

イラン出身、現在は米国テキサス州ダラス在住の女性ギタリスト/作曲家シャイアン・ジャヴァディ(Shayan Javadi)が2023年11月にリリースしたデビュー作『Shawn Javadi』がかっこいい。チョン(CHON)やアニマルズ・アズ・リーダーズ(Animals As Leaders)、インターヴァルズ(Intervals)、ティグラン・ハマシアン(Tigran Hamasyan)といったプログレ、メタル、ジャズに影響を受けたという激烈なサウンドが印象的で、とにかく熱いアルバムだ。

  • 2024-02-16
  • 2024-02-15

静謐、だが人間のもっとも深層の情熱を感じさせる傑作。カタルーニャのSSWカロリーナ・アラバウ新譜

カタルーニャのシンガーソングライター、カロリーナ・アラバウ(Carolina Alabau)の第3作目となる『Una Frase Imaginada』。プロデューサー/ギタリストのハビエル・リモン(Javier Limón)と共同作業で作り出したこの傑作は、複雑すぎる社会の中で生きていく彼女の不安が、その繊細な表現を通じて霧のように目の前に存在しているような不思議な感覚を抱かせる。

  • 2024-02-15
  • 2024-02-14

欧州ジャズ最高峰の3人が真摯に奏でる、おそろしいほどに美しく深いアルバム『Traveller’s Ways』

ピアニストのエンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)、ベース奏者イェスパー・サムセン(Jasper Somsen)、そしてクラリネット奏者ガブリエーレ・ミラバッシ(Gabriele Mirabassi)。長年にわたって欧州ジャズの高いクオリティと抒情性の代名詞的な存在だった巨匠3人によるトリオ作『Traveller's Ways』がリリースされた。

  • 2024-02-11
  • 2024-02-11

アンドレア・モティスがチリの室内楽団と奏でる、ラテンアメリカの幸せな“2月”の歌たち

カタルーニャの歌手/トランペット奏者アンドレア・モティス(Andrea Motis)が、南米チリの室内楽団カメラータ・パパゲーノ(Camerata Papageno)と録音した新譜『Febrero』がリリースされた。タイトルは「2月」の意味だが、北半球の寒い2月ではなく、南米の暑い夏を祝う意が込められている。毎年のようにチリを訪れているアンドレア・モティスにとって、2月とは“喜び、カーニバル、友情、花、太陽、光、熱の象徴”なのだという。

  • 2024-02-10
  • 2024-02-10

現代最高峰のクレオール・ジャズ。グレゴリー・プリヴァ、不死鳥の伝説にインスパイアされた新作

並外れたジャズピアニストであり、カリブ海のクレオール文化の伝道師でもあるグレゴリー・プリヴァ(Grégory Privat)。現代ジャズのシーンにおいても唯一無二の存在感を発揮する彼の新作『Phoenix』は、彼の音楽的創造性の集大成であり、おそらくはキャリアハイの作品なのではないだろうか。

  • 2024-02-09
  • 2024-02-06

危険で魅力的な航海譚。ペール・マティセン新譜はグェン・レをギターに迎えた『Sounds of 3』第三弾!

ノルウェーのベーシスト、ペール・マティセン(Per Mathisen)が毎回メンバーを変えて挑む“ギタートリオ”プロジェクトの第三弾『Sounds of 3 Edition 3』。ベトナム系フランス人ギタリストのグェン・レ(Nguyên Lê)と、ノルウェーのドラマー、アウドゥン・クライヴェ(Audun Kleive)を迎え危険で魅力的な航海を描いていく。