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パーカッション

  • 2026-07-12
  • 2026-07-04

米国、パレスチナ、キプロスの3人のミュージシャンによる祈りのジャム。『Ize Trio: Global Prayer』

バークリー・グローバル・ジャズ・インスティテュート(Berklee Global Jazz Institute)で出会った3人──米国出身のピアニストのチェイス・モリン(Chase Morrin)、キプロス出身の打楽器奏者ジョージ・ラーニス(George Lernis)、パレスチナ出身のチェロ奏者ナシーム・アラトラシュ(Naseem Alatrash)による新作アルバム『Ize Trio: Global Prayer』は、各地の伝統音楽を取り込みながらますますグローバルに多様化してゆく現代ジャズの中にあって、その独自性から一際興味の惹かれる作品だ。

  • 2026-06-28
  • 2026-06-28

謎の三つ子、トキ三兄弟が先祖代々伝わる創作楽器で奏でるファンタジー・ワールド『Un dimanche à Monaco』

深編笠を被った三兄弟が、先祖代々から受け継いだ創作楽器を用い、国籍不明の独創的な音楽を奏でる──彼らはタコ・トキ(Tako Toki)という、フランスを拠点に活動するグループだ。グループ名は日本語のタコ(蛸)に、韓国語でウサギを表すトキ(토끼)を組み合わせたもの。先祖のルーツはベトナム、韓国、日本、沖縄、インドネシアに跨るらしい。

  • 2026-05-29
  • 2026-05-27

内なる精神世界を探求する、革新的ヒマラヤン・グループ The Three Seas 新譜『Antaḥkaraṇa』

西ベンガルの伝統音楽と、オーストラリアの現代ジャズ/エレクトロニカ・シーンの気鋭たちが融合したボーダレス・アンサンブル、ザ・スリー・シーズ(The Three Seas)。彼らが結成15周年の節目にリリースした2026年のアルバム『Antaḥkaraṇa』は、バンド史上最もスピリチュアルでありながら、独特のグルーヴに満ちた作品だ。近年の“ワールド・ジャズ”や“スピリチュアル・クロスオーバー”などのシーンから見ても相当に独自性が強い作品で、単なる伝統音楽/ジャズ/エレクトロニックの融合という枠を超えた精神的な深淵を感じさせる。

  • 2026-05-23
  • 2026-05-21

現代グウォカ・ジャズの旗手ソニー・トルーぺ、伝統をジャズと室内楽で革新する『Evy Danse』

グアドループの伝統的な音楽「グウォカ」を現代的に再解釈する活動で知られるドラマー、ソニー・トルーぺ(Sonny Troupé)。2026年リリースの『Evy Danse』は、2013年の『Voyages et rêves』、2017年の『Reflets Denses』から連なる三部作の完結編として位置付けられており、アルバムを通して断片的に語られる架空の女性「Evy」の物語を通して、ソニー・トルーぺ自身の音楽の変容とその終着点を表現する野心的な作品となっている。

  • 2026-03-13
  • 2026-03-12

地中海メノルカ島出身ピアニスト、マルコ・メスキーダが呼び覚ます“音楽の触覚”

スペイン・メノルカ島出身のジャズピアニスト/作曲家のマルコ・メスキーダ(Marco Mezquida)は、新作『Táctil』で“音の手触り”を表現しようとしている。Táctilとはスペイン語で「触覚の」「手触りの」といった意味を持つ単語で、音楽における触覚的な感覚を呼び覚まそうとする試みだ。

  • 2026-02-10
  • 2026-01-29

南米文化に感化されたフランス発ブラジリアン・ジャズ集団Sapocaya、自然への敬意を込めたデビュー作

フランスを拠点に活動するブラジリアン・ジャズ・コレクティヴ、サポカヤ(Sapocaya)。大編成のバンドが織りなすサウンドは、ブラジルの豊かな伝統音楽を土台に、ジャズの即興性とアフロ・カリビアンの躍動するリズムも融合させた、まるで生命の鼓動のような活き活きとしたエネルギーに満ちている。2025年末に待望のリリースを迎えた初のフルレンス・アルバム『Elementos』は、アマゾンの先住民族の叡智から着想を得た傑作で、自然界の四元素(地・風・火・水)をテーマに、リスナーを神秘的な旅へと誘う素晴らしい作品だ。

  • 2026-02-08
  • 2026-02-02

ターキッシュ・フュージョンの魅力が満載! ピアノとG管クラリネット中心の心踊る傑作『Homeland』

トルコの伝統音楽と技巧的なジャズ・フュージョンの高度な融合に驚かされる。現在進行形のターキッシュ・ジャズを牽引する4人の音楽家による2025年のアルバム『Homeland』は、日本はおろか世界中のほとんどのメディアで言及されていないが、埋もれさせておくには勿体無い“中東の宝石”のような作品だ。

  • 2026-01-03
  • 2026-01-02

タブーを突破し、社会を変革しようとするケニアの女性打楽器奏者カスィヴァ・ムトゥア、絶賛のデビュー作

ケニアの打楽器奏者/シンガー/作曲家のカスィヴァ・ムトゥア(Kasiva Mutua)のデビューアルバム『Desturi』は、アフリカに特有な三連符やポリリズムなど伝統的な音楽を基盤にしながらも、ジャズを深く取り込み洗練された音楽面で優れているだけでなく、女性の権利などにおいて古い慣習に囚われた同国の価値観を変革するという、社会的にも意義のある重要な作品だ。

  • 2025-11-29
  • 2025-11-26

ロンドン拠点のブラジル人打楽器奏者率いるプロジェクト、Babo Moreno 大絶賛のデビュー作

ブラジルにルーツを持ち、ロンドンで生まれ育った打楽器奏者ファビオ・ヂ・オリヴェイラ(Fábio de Oliveira)が率いるプロジェクト、バボ・モレーノ(Babo Moreno)のデビュー作『Babo Moreno』。この作品に寄せられた次の賛辞は、多様さを極めるロンドンのジャズシーンに忽然と現れた彼と、その作品への期待が滲み出ている。

  • 2025-11-04
  • 2025-11-03

DRコンゴの人気バンド Jupiter & Okwess、中南米からの影響も受けた激アツ4th『Ekoya』

中部アフリカ、コンゴ民主共和国の首都キンシャサを拠点とするバンド、ジュピター&オクウェス(Jupiter & Okwess)の2025年の新譜『Ekoya』。アフリカの伝統的なリズムにロック、ファンクといった要素を織り交ぜて国際的な人気を博した彼らが、2020年の南米ツアー中に見舞われたパンデミックによりツアー後にメキシコ滞在を余儀なくされ、ラテンアメリカの文化の影響を受けながらメキシコで録音されたのが本作だ。

  • 2025-09-28
  • 2025-09-28

混乱する現代社会の“解毒剤”。中東ルーツのジャズトリオ「L’Antidote」、デビュー作

いずれも中東にルーツを持ち、音楽家としてヨーロッパで成功を収めた3人──イラン系フランス人の打楽器奏者ビジャン・チェミラニ(Bijan Chemirani)、アルバニア生まれで戦火を逃れイタリアに来たチェロ奏者レディ・ハサ(Redi Hasa)、そしてレバノン出身でやはり内戦から逃れてフランスに移住したピアニストのラミ・カリフェ(Rami Khalife)──。伝統音楽、ジャズ、クラシック、エレクトロなどそれぞれ専門分野は微妙に違えども、音楽的にも文化的にも重なる部分も多い彼らが初めてトリオを組み、“奇跡的”とすら形容したくなるほどに神秘的で感情を揺さぶられる音楽を生み出した。

  • 2025-09-17
  • 2025-09-17

大西洋を超え共鳴するアフロ・ディアスポラたちの音楽。Balimaya Project × Discos Pacifico All-Stars

大西洋を超え、現代のアフロ・ディアスポラ音楽を体現するふたつの音楽集団が出会い、『Calima』と題された素晴らしい作品を残した。一方はイギリス・ロンドンを拠点に活動し、西アフリカのマンデ族のリズムとジャズを融合する人気バンドのバリマヤ・プロジェクト(Balimaya Project)。もう一方は南米コロンビアを拠点とし、マリンバを中心にアフロ・コロンビアン音楽の熱気を表現するディスコス・パシフィコ・オールスターズ(Discos Pacifico All-Stars)。あわせて16名の規模となる大所帯で、複雑に連帯したリズムと即興的表現が絡み合い、ときにはヴォーカルやコーラスによるアクセントも加えた最高に高揚感のある音楽を聴かせてくれる。

  • 2025-09-12
  • 2025-09-12

名手マイケル・ウォルドロップ、アメリカと東欧、南米を結ぶ抒情的な新譜『Native Son』

米国のドラマー/作曲家マイケル・ウォルドロップ(Michael Waldrop)の新作『Native Son』は、ピアノトリオ+パーカッションを中心とした編成でバルカン半島や中東、南米の音楽文化を積極的に取り入れた作品となっており、従来の彼の活動の主軸であったビッグバンドのイメージを覆す作風に驚かされるアルバムだ。

  • 2025-08-17
  • 2025-11-24

カテゴライズ不能な多文化共生バンド、ラゴン・ンワール。果てなき可能性が開花したデビュー作

2023年にフランスで結成され、“カテゴライズ不可能”と評される独特の音楽性が魅力の4人組、ラゴン・ンワール(Lagon Nwar)のデビュー・アルバム『Lagon Nwar』が面白い。バンド名はフランス語で「黒いラグーン」を意味し、これは異なる文化的背景が交錯する“中間地点”を象徴。メンバーそれぞれのルーツ(フランス海外県レユニオン、ブルキナファソの首都ワガドゥグー、そしてフランス国内のパリ、オルレアン)の交差を表現している。