TAG

ピアノ

  • 2026-02-15
  • 2026-02-11

スコットランドのピアニスト、ポール・ハリソンによるエグベルト・ジスモンチ再解釈『Encontros』

スコットランドのピアニスト、ポール・ハリソン(Paul Harrison)の2025年新作『Encontros』は、彼が敬愛してやまないブラジルの巨匠エグベルト・ジスモンチ(Egberto Gismonti)曲集だ。アルバムはジスモンチ本人が「独創的で優美で、自由な遊び心がある」と絶賛。総勢8名のミュージシャンによる様々な編成によって、彩り豊かに繰り広げられる音楽の世界を堪能できる作品となっている。

  • 2026-02-13
  • 2026-02-12

アーロン・パークス全面参加! UKギタリスト、トム・オレンドルフの歌心溢れる傑作『Where in the World』

ロンドンの気鋭ギタリスト、トム・オレンドルフ(Tom Ollendorff)の2025年作『Where in the World』が素晴らしい。米国のピアニスト、アーロン・パークス(Aaron Parks)をフィーチュアしたカルテット編成で、アルバム全編で歌心溢れる情緒豊かな楽曲と演奏で楽しませてくれる。

  • 2026-02-08
  • 2026-02-02

ターキッシュ・フュージョンの魅力が満載! ピアノとG管クラリネット中心の心踊る傑作『Homeland』

トルコの伝統音楽と技巧的なジャズ・フュージョンの高度な融合に驚かされる。現在進行形のターキッシュ・ジャズを牽引する4人の音楽家による2025年のアルバム『Homeland』は、日本はおろか世界中のほとんどのメディアで言及されていないが、埋もれさせておくには勿体無い“中東の宝石”のような作品だ。

  • 2026-02-07
  • 2026-02-07

「すべての探求者のための前奏曲」から「国民の懺悔」へ──。ティグラン・ハマシアンが投影する、自己と現代社会の肖像

儀式的で不穏なシークエンスに導かれる「すべての探求者のための前奏曲」から、荘厳なクワイアとピアノによる切実な祈祷「国民の懺悔の賛歌」まで──。現在の音楽シーンにおいて常にトップランナーであり、他の追随を許さないアルメニアの孤高の才ティグラン・ハマシアン(Tigran Hamasyan)は、2026年の新譜『Manifeste』で、深く入り組んだ自己省察を細部まで美しく構築された音楽を通して、そのまま現代社会の混迷した複雑性へと投影してみせる。

  • 2026-02-01
  • 2026-02-01

ウクライナ文化と北欧ジャズの抒情豊かな出会い──アンドリー・ポカズ&マグヌス・オストロム

ウクライナ出身のピアニスト/作曲家アンドリー・ポカズ(Andrii Pokaz)と、スウェーデン出身のドラマー、マグヌス・オストロム(Magnus Öström)のデュオEP『Wakeido Island』。6曲の収録曲はそれぞれに異なる物語性を持ち、ピアノとドラムスの多層的な対話が様々な景色を描き出す、じっくりと耳を傾け浸りたい作品となっている。

  • 2026-01-25
  • 2026-01-25

アルゼンチン・リトラル地方の豊かな音楽性と詩情。セバスティアン・マッキ新作『Grita en mí』

アルゼンチン・ブエノスアイレスのSSW/ピアニスト、セバスティアン・マッキ(Sebastián Macchi)による2025年の新作『Grita en mí』。5人編成の新しいバンド、コレクティーヴォ・バルディオ(Colectivo Baldío)による録音で、これまでの彼の作品と比較するとエレクトリックの比重が少し増したが、その美しい感性から紡ぎ出される瑞々しい楽曲群はなおも健在で、豊かな音楽体験を約束する素晴らしい内容となっている。

  • 2026-01-21
  • 2026-01-21

一種独特の洗練された現代ムガームジャズ。エティバル・アサドリ、自己を探求をテーマに掲げる新譜

現代ムガームジャズの旗手であるピアニスト/作曲家エディバル・アサドリ(Etibar Asadli)の2026年新譜『WYA』は、アゼルバイジャンのアイデンティティたるムガームジャズが醸す独特の東欧・中東・西アジアの文化境界的テクスチャーと、エレクトロニックやヒップホップ、アンビエントなどの複合的な音楽要素が絡み合う、一種独特な洗練を見せた興味深い作品だ。

  • 2026-01-16
  • 2026-01-16

アルゼンチンの叙情派ピアニスト、ニコラス・ゲルシュベルグによる多彩なジャズ『En un lugar』

アルゼンチンのピアニスト、ニコラス・ゲルシュベルグ(Nicolas Guerschberg)のピアノトリオ編成による2025年作 『En un lugar』。アルバムには叙情的な自身のオリジナルのほかクラシック、ソウル、ロック、アルゼンチン・フォルクローレなどのカヴァーも含まれ、異なる時代やジャンルの橋渡しをする作品だ。20年以上にわたりステージやスタジオで演奏をともにしてきた盟友ダニエル・”ピピ”・ピアソラ(Daniel "Pipi" Piazzolla, ds)とマリアノ・シボリ(Mariano Sívori, b)とともに、熟達したジャズを聴かせてくれる。

  • 2026-01-14
  • 2026-01-13

卓抜したドラマーが牽引するドイツのアヴァン・ジャズ・カルテット新作『Discovery of Lightness』

2015年に結成されたドイツのジャズ・カルテット、クリスティアン・クリシュコフスキー・カルテット(Christian Krischkowsky Quartet)の3枚目となるアルバム『Discovery of Lightness』は、知性と本能的な躍動感が共存する、挑戦的な作品だ。セロニアス・モンクの影響を受けたビバップと、ヒップホップのヴァイブス、さらには独特のユーモラスなポップ性まで兼ね備えた個性的なジャズが彼らの魅力だ。

  • 2026-01-12
  • 2026-01-16

ピアノとギター、郷愁的なデュオ再び。ロベルト・オルツェル&ロレンツォ・コミノーリ、至高の新譜

前作『Timeline』(2020年)が高く評価されたイタリアのピアノとギターのデュオが、新たな感動を届けてくれた。ピアニストのロベルト・オルツェル(Roberto Olzer)をギタリストのロレンツォ・コミノーリ(Lorenzo Cominoli)のデュオ新譜『Dreams of Others』は、世界的な作曲家たちの楽曲のカヴァーに、少しのオリジナルを織り交ぜた、ジャズの美の極みに達した作品だ。

  • 2026-01-04
  • 2026-01-04

ノルウェー発、新世代の北欧ジャズ。リヴ・アンドレア・ハウゲ・トリオ『Døgnville』

アルバム・タイトルの『Døgnville』とは、どうやらノルウェー語に特有で翻訳が難しい言葉らしい。「døgn」(24時間、昼夜)と「vill」(野生の、道に迷った、混乱した)という単語が組み合わさっており、文字通りには「昼夜迷子」のようなニュアンスを持つという。単に時差ぼけの場合もあれば、ノルウェー北部での白夜や極夜で時間感覚を失った状態、あるいは数日間病気で寝込んだ後の時間の混乱といったときに使われるようだ。

  • 2025-12-28
  • 2025-12-28

故郷を想うCaracas Trio、現代ジャズにアフロ・ベネズエラの伝統を織り込む新譜『Folklore』

全員がベネズエラの首都カラカス出身だからカラカス・トリオ(Caracas Trio)という安直なネーミングや、あまり売る気のなさそうなジャケットはさておき、『Folklore』は確かなクオリティのアルバムだ。このトリオではデビュー作だが、3人はいずれもニューヨークの現代ジャズシーンを彩る手練れで、洗練された現代ジャズに、タイトルに掲げるようにベネズエラの多様な伝統を織り交ぜている。

  • 2025-12-27
  • 2025-12-27

伊藤志宏 3cello variation ─ 目を閉じて耳で読む物語【NOCTIODRIA(ノクティオドリア】

アルバム・タイトルの『Noctiodria(ノクティオドリア)』は、ラテン語を組み合わせた伊藤志宏による造語だ。意味は「意味は「夜の香り/漆黒の香気)」──。 ジャズ・ラテン・器楽系音楽から歌伴まで、確たるテクニックに支えられた閃きに溢れた演奏で八面六臂の活躍をするピアニストの伊藤志宏が、平山織絵、井上真那美、島津由美という3人の女媛チェリストと活動する「伊藤志宏 3cello variation」が、美しい物語を編んだ2014年のデビュー作『Tapestria(タペストリア)』から4年、セカンド・アルバム『Noctiodria』を完成させた。

  • 2025-12-27
  • 2025-12-27

情感と緊張感に溢れる物語が紡がれる至高の室内楽── 伊藤志宏 3cello variation【タペストリア】

 東京の器楽系シーンで最も信頼されるピアニストの1人、伊藤志宏。彼のライヴ・スケジュールは、丸々一ヶ月休みがないのではないかと心配になってしまう程、ほぼ毎日、様々な編成での演奏スケジュールで埋まっている。その伊藤が、彼の活動の中で今最も力を入れている活動の1つが、平山織絵、井上真那美、島津由美という3人の女性チェリストによるユニット「伊藤志宏 3cello variation(以下、3cello)」だ。昨年ファースト・アルバム『タペストリア』をリリース、ライヴ活動もコンスタントに行い前進を続けるユニットだが、そもそもなぜ、このような変則的な編成のユニットを、伊藤は結成することになったのか……。大塚・グレコでのライヴ前、4人にインタビューする機会を得た。