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ピアノ

  • 2026-10-30
  • 2026-10-26

クレオールの記憶をジャズの未来へ繋げる。三兄妹ユニット Abraham Réunion 新譜『Jaden an nou』

グアドループにルーツを持つ3兄妹ジャズ・ユニット、アブラハム・リユニオン(Abraham Réunion)の新作『Jaden an nou』が素晴らしい。グアドループやマルティニーク、さらにはレユニオンといったフランス海外領のクレオール文化を軸にしたジャズ作品で、兄妹の強い結びつきを生かしながら、より個人的で、文化的・社会的な奥行きを備えた音楽世界を展開する。

  • 2026-10-25
  • 2026-10-24

アルゼンチンのピアニスト/歌手クララ・プレスタの“ネオ・フォルクローレ”。待望の新作『Folclorito』

アルゼンチンのピアニスト/シンガーソングライター、クララ・プレスタ(Clara Presta)が、フォルクローレを主題としたアルバム『Folclorito』をリリースした。長年にわたって受け継がれてきたアルゼンチンの音楽を、その形式や起源、先人たちの仕事をリサーチすることから始め、ピアノと歌を中心に現代感覚で丁寧に昇華した作品となっている。

  • 2026-10-18
  • 2026-10-11

エンリコ・ピエラヌンツィ新譜『Improclassica』──クラシックとジャズの鮮やかな架け橋となる情感豊かな傑作

細部まで緻密に編曲されたオーケストラと、ジャズのピアノトリオによる即興演奏による素晴らしくエキサイティングな新譜だ。イタリアを代表するピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)の2026年作『Improclassica』。そのタイトル通り、西洋クラシックの名曲をモチーフとしたジャズ・インプロヴィゼーション(即興)の作品である。

  • 2026-10-17
  • 2026-10-10

アルメニアの竜が千年の眠りから目を醒ます。新世代歌手ヴィクトリア・アレクサニャン『VISHAP』

アルメニアに生まれ、現在はフランスで活動する若手シンガー/作曲家ヴィクトリア・アレクサニャン(Victoria Alexanyan)の初のクインテット作品『VISHAP』。アルメニアの神話に登場する竜のような存在をタイトルに据えたこの作品では、ヴィシャップが千年の眠りから目覚めるというイメージがアルバム全体を貫いている。故郷の文化や歴史への思いを背景に、オリジナル曲に加え、アルメニアの伝統曲や作曲家コミタスの作品を独自に再解釈。複雑なリズムや即興演奏を織り交ぜたジャズを基調とする音楽を通じて、人々が歴史のなかで抱えてきた怒りや悲しみを詩的な表現へと昇華している。

  • 2026-10-14
  • 2026-10-06

ウードとピアノを中心に描く、まだ名前のない中東ジャズ。Caifas『Open Letter』

イスラエルのピアニスト、ニムロッド・エルダー(Nimrod Eldar)とウード奏者エリラン・スウィッサ(Eliran Swissa)を中心とするグループ、カイファス(Caifas)が初のフルアルバム『Open Letter』をリリースした。ピアノとウードを中心に、ドラムスやベース、フルートなどの編成で彩った中東〜地中海ジャズ。

  • 2026-10-10
  • 2026-10-04

南アフリカのピアニスト、ボカニ・ダイアーは新譜『Traditions』で国の歴史と世界を繋ぐ

南アフリカの現代ジャズシーンを代表するピアニスト/作曲家であるボカニ・ダイアー(Bokani Dyer)が、新作『Bokani Dyer Trio - Traditions』をリリースした。これまで自身のオリジナル曲を中心に作品を発表してきたダイアーが、初めてカバー曲を主体に制作したアルバムだ。南アフリカの伝統音楽やジャズ、父親であるサックス奏者スティーヴ・ダイアー(Steve Dyer)の楽曲、バッハのコラール、アメリカのスタンダードなどを取り上げ、ピアノ・トリオを軸とした編成で演奏している。全11曲を通して浮かび上がるのは、ダイアー自身がこれまでに接してきた多様な音楽の歴史だ。

  • 2026-10-06
  • 2026-10-05

異なる音楽文化を背景に集った意外なカルテット! ソプラノサックス奏者エミール・パリジャン新作『Floating』

フランスのソプラノサックス奏者/作曲家エミール・パリジャン(Émile Parisien)の新譜『Floating』は、多くのジャズファンが驚く作品だろう。カルテット編成だが、まず目を引くのはそのメンバー構成だ。ピアノにイスラエル出身の異色の経歴で知られるヤロン・ヘルマン、ベースには名実ともに現代ジャズ最高峰の女性ダブルベース奏者リンダ・メイ・ハン・オー、そしてタブラ/パーカッションにはインド系のプラブー・エドゥアールという、それぞれ実力は折紙付きながらなぜこの4人なのか?という謎めいた編成だ。

  • 2026-09-27
  • 2026-09-22

ユダヤのルーツに想いを馳せる、クラリネットとピアノの叙情派ジャズ。Sam Sadigursky & Yotam Ishay『-ish』

ロサンゼルス出身で現在はニューヨークを拠点に活動するクラリネット奏者/作曲家サム・サディガースキー(Sam Sadigursky)と、イスラエル出身のピアニスト/作曲家ヨタム・イシャイ(Yotam Ishay)によるデュオ・アルバム『-ish』。全12曲、ゲストは招かずに全編たった二人だけの演奏だが、ジャズと室内楽を軸に、イスラエルの歌曲やユダヤ音楽など、それぞれが培ってきた文化的・音楽的背景が自然に溶け込んだ興味深い作品となっている。

  • 2026-09-13
  • 2026-09-12

様々なジャンルの音楽が淡く混ざり合う、カナダのデュオ Violette & Jordan 最高のデビュー作『Dahlia』

シンガー/ピアニストのヴィオレット・ラピエール(Violette Lapierre)と、ギタリスト/シンガーのジョーダン・オフィサー(Jordan Officer)によるカナダ・ケベックの男女デュオ、ヴィオレット&ジョーダン(Violette & Jordan)のデビュー・アルバム『Dahlia』。

  • 2026-09-01
  • 2026-09-01

LAの創造的ジャズ・シーンを再定義するマウリシオ・モラレス&アダム・ハーシュ、初の共作アルバム

メキシコ出身で現在はロサンゼルスを拠点に活動するベーシスト/作曲家マウリシオ・モラレス(Mauricio Morales)と、アメリカ合衆国出身のピアニスト/作曲家アダム・ハーシュ(Adam Hersh)による初の共作アルバム『Between Dreams & Twilight』。2025年11月に発表された本作には、ギタリストのマイク・モレノ(Mike Moreno)、ヴィブラフォン奏者のウォーレン・ウルフ(Warren Wolf)、そしてドラマーのゲイリー・ノヴァク(Gary Novak)に加え、ストリングス・アンサンブルのローグ・レモン・コレクティヴ(Rogue Lemon Collective)も参加している。

  • 2026-08-30
  • 2026-08-30

レア・フレイリ、タチアナ・パーハら4人の女性音楽家による新譜“秋風”。松尾芭蕉が重要なテーマに

ブラジル・サンパウロを拠点に活動する4人の女性音楽家──フルート奏者/ピアニスト/作曲家レア・フレイリ(Léa Freire)、歌手/ピアニスト/作曲家のタチアナ・パーハ(Tatiana Parra)、ピアニスト/作曲家のタイス・ニコデモ(Thais Nicodemo)、歌手/ギタリスト/作曲家のタリータ・ヂ・ソウザ(Tarita de Souza)が、新グループ・クアルチーナス(Quartinas)を結成。スタジオ録音のデビュー・アルバム『Autumn wind』をリリースした。

  • 2026-08-26
  • 2026-08-24

イタリア最高峰ピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ名盤『Racconti mediterranei』

イタリアのピアニスト/作曲家エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)が変則ピアノトリオで録音した2000年のアルバム『Racconti mediterranei』を聴き返している。サルヴァドール・ソブラルが2017年のユーロビジョン・ソングコンテストの授賞式で無邪気に言い放った言葉を借りれば、“内容のほとんどない、使い捨ての無意味な音楽が蔓延するこの世界”なのだからこそ、ときどきはこういう本物の音楽に立ち返り、体の芯から暖かく沸き立つような人間らしい感情の震えに身を任せたくなるのだ。

  • 2026-08-14
  • 2026-08-03

中国出身、NYで活躍するジャンルレスな若き作曲家/ピアニスト、ストラッキー・イーが放つ初のジャズアルバム

中国出身、現在は米国ニューヨークで活動する作曲家/ピアニストのストラッキー・イー(Strucky Yi)が初のジャズ・アルバム『Setting Out』をリリースした。ギラッド・ヘクセルマン(Gilad Hekselman, g)やサイモン・ムーリエ(Simon Moullier, vib)といったNYの最前線で活躍するミュージシャンを迎え、楽曲ごとにバンド編成を変えつつ、高度なインプロヴィゼーションを交えながらストラッキー・イーの美しいオリジナル曲の演奏が繰り広げられる。

  • 2026-08-11
  • 2026-08-10

G.ミラバッシ直系ピアニスト、トリスタン・メリアが奏でる至極耽美なソロピアノ『The Bird in My Heart』

フランスの新鋭ピアニスト、トリスタン・メリア(Tristan Mélia)のソロピアノ作『The Bird in My Heart』が素晴らしい。アルバムはピアノ演奏、録音、ミキシング、マスタリングがすべて彼自身によって行われており、真に内省的な制作プロセスを通じて生み出された音にはアーティストの独白が綴られており、さらにはその奥に秘められた彼の魂の咆哮を感じさせる。3曲のカヴァーと、5曲のオリジナルを収録。