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ピアノ

  • 2026-03-22
  • 2026-03-20

UK現代ジャズ最前線!ママール・ハンズがGoGo Penguinのドラマーを得て初のアルバム『Circadia』

UKを代表するジャズトリオ、ママール・ハンズ(Mammal Hands)。新しいドラマーとして元ゴーゴー・ペンギン(GoGo Penguin)のロブ・ターナー(Rob Turner)が加わり、さらにレーベルをゴンドワナ・レコード(Gondwana Records)からアクト(ACT)に移しての最初のアルバム『Circadia』がリリースされた。タイトルは生物の約24時間周期のリズムである「サーカディアン・リズム(概日リズム)」に由来する造語で、循環や反復するリズムの上で自由な即興を繰り広げる彼らの音楽性を象徴している。

  • 2026-03-18
  • 2026-03-17

ポーランドの自然と伝統に触発された美しく壮大な叙事詩。ヤチュカ・クワパ&アンドレス・ベエウサエルトの傑作

ポーランドのSSW/マルチ奏者のヤチュカ・クワパ(Jadźka Kłapa)の2025年作『Dobry Duch』は、抒情的な物語を複雑な音楽性に乗せた素晴らしい傑作だ。このアルバムでは、彼女にとって重要な音楽的パートナーであり、アカ・セカ・トリオ(Aca Seca Trio)の鍵盤奏者として知られるアルゼンチンのアンドレス・ベエウサエルト(Andrés Beeuwsaert)を全面的にフィーチュアし、さらにはストリングス・カルテットによって荘厳な世界観な築き上げている。

  • 2026-03-15
  • 2026-03-11

中東、ブラジル、アフリカ……自身の多様な音楽的ルーツを取り込んだオメル・クライン新作

イスラエル出身のピアニスト/作曲家、オメル・クライン(Omer Klein)の新譜『The Poetics』は、長年活動を共にするベースのハガイ・コーエン・ミロ(Haggai Cohen-Milo)とドラムスのアミール・ブレスラー(Amir Bresler)に加え、オランダのアルトサックス奏者ティネカ・ポスマ(Tineke Postma)、イスラエルのテナーサックス奏者オムリ・アブラモフ(Omri Abramov)、さらにコロンビア出身の打楽器奏者トゥパク・マンティージャ(Tupac Mantilla)というセクステット編成が特徴のアルバム。

  • 2026-03-13
  • 2026-03-12

地中海メノルカ島出身ピアニスト、マルコ・メスキーダが呼び覚ます“音楽の触覚”

スペイン・メノルカ島出身のジャズピアニスト/作曲家のマルコ・メスキーダ(Marco Mezquida)は、新作『Táctil』で“音の手触り”を表現しようとしている。Táctilとはスペイン語で「触覚の」「手触りの」といった意味を持つ単語で、音楽における触覚的な感覚を呼び覚まそうとする試みだ。

  • 2026-03-10
  • 2026-03-14

シャイ・マエストロ新境地。ペルシャの詩人ルーミーに触発された新譜『The Guesthouse』

現代ジャズを代表するピアニスト/作曲家のシャイ・マエストロ(Shai Maestro)の新作『The Guesthouse』は、時空すらも操っているのではないかと思わせるほど優れた傑作だ。彼の音楽は世界のユートピアを描くと同時に、ディストピアも体現する。その場の感情を、彼らがその長い人生のなかで培ってきた技術で即興的に表出する音楽である「ジャズ」を、ここまでアーティスティックに昇華した作品はほかになかなか見られない。個人的にシャイ・マエストロは2016年の名盤『The Stone Skipper』が頂点だと感じていたが、今作はそれを遥かに超えてきた。

  • 2026-03-04
  • 2026-03-03

激動の時代を生きるイスラエルの若きピアニスト、エデン・ギアットは心の拠り所を求めている

“古代ユダヤの民族伝統を深く掘り下げ、遺産と現代アートを織り交ぜた、今この瞬間に息づく伝統の真髄を捉えた洗練された魂の旅”──。イスラエル・ジャズの若き正統な後継者、エデン・ギアット(Eden Giat)。クラシックを礎とした端正な技巧と、ユダヤの伝統的な文化に由来するリリシズムを併せ持った注目のピアニストが、自身2枚目となるリーダー作『Eifo Halev』をリリースした。

  • 2026-03-01
  • 2026-02-21

円熟のベーシスト、マーティン・ウィンドが巨匠ケニー・バロン擁するカルテットで豊かに描くジャズ

ドイツ出身のベーシスト/作曲家、マーティン・ウィンド(Martin Wind)が、ジャズの名手たちを集めたカルテットで語り合うように音を紡ぐアルバム『Stars』をリリースした。ピアノにケニー・バロン(Kenny Barron)、クラリネットにアナット・コーエン(Anat Cohen)、ドラムスにはマット・ウィルソン(Matt Wilson)というオールスター級のメンバーを揃え、音楽の悦びが静かに滲むようなインタープレイが素晴らしい作品となっている。

  • 2026-02-27
  • 2026-02-23

多文化混交で沸き立つベルギーの現代JAZZ!若手トロンボーン奏者ネイサン・シュルカン『Ambre』

ベルギー出身のトロンボーン奏者/作曲家ネイサン・シュルカン(Nathan Surquin)の初リーダー作『Ambre』がリリースされた。オランダのサックス奏者ルーク・ファン・デン・ベルフ(Loek Van Den Berg)のアルバム『Seafarer』(2025年)で、サイドマンながら一際光る演奏を見せていた若きアーティストが自身の感性を思い切り出し切った、傑出した作品だ。

  • 2026-02-26
  • 2026-02-26

フランス発の新世代ジャズ、フェーン・トリオ 挑戦的で鮮烈なサウンドの新譜『Soleil de Minuit』

フランス・リヨンを拠点とするピアノトリオ、フェーン・トリオ(Foehn Trio)の4枚目のアルバム『Soleil de Minuit』がリリースされた。これまでの作品で、現代的なアコースティック・ピアノトリオとしてアヴィシャイ・コーエン(Avishai Cohen)などのイスラエルジャズに影響を受けたサウンドで強い印象を与えてきた彼らだが、今作ではその基盤を残しつつもエレクトロニックの比重が大幅に増加。さらにはエチオピア系フランス人シンガーのフルール・ウォルク(Fleur Worku)を3曲でフィーチュアするなど、新基軸を示す鮮烈な作品となっている。

  • 2026-02-15
  • 2026-02-11

スコットランドのピアニスト、ポール・ハリソンによるエグベルト・ジスモンチ再解釈『Encontros』

スコットランドのピアニスト、ポール・ハリソン(Paul Harrison)の2025年新作『Encontros』は、彼が敬愛してやまないブラジルの巨匠エグベルト・ジスモンチ(Egberto Gismonti)曲集だ。アルバムはジスモンチ本人が「独創的で優美で、自由な遊び心がある」と絶賛。総勢8名のミュージシャンによる様々な編成によって、彩り豊かに繰り広げられる音楽の世界を堪能できる作品となっている。

  • 2026-02-13
  • 2026-02-12

アーロン・パークス全面参加! UKギタリスト、トム・オレンドルフの歌心溢れる傑作『Where in the World』

ロンドンの気鋭ギタリスト、トム・オレンドルフ(Tom Ollendorff)の2025年作『Where in the World』が素晴らしい。米国のピアニスト、アーロン・パークス(Aaron Parks)をフィーチュアしたカルテット編成で、アルバム全編で歌心溢れる情緒豊かな楽曲と演奏で楽しませてくれる。

  • 2026-02-08
  • 2026-02-02

ターキッシュ・フュージョンの魅力が満載! ピアノとG管クラリネット中心の心踊る傑作『Homeland』

トルコの伝統音楽と技巧的なジャズ・フュージョンの高度な融合に驚かされる。現在進行形のターキッシュ・ジャズを牽引する4人の音楽家による2025年のアルバム『Homeland』は、日本はおろか世界中のほとんどのメディアで言及されていないが、埋もれさせておくには勿体無い“中東の宝石”のような作品だ。

  • 2026-02-07
  • 2026-02-07

「すべての探求者のための前奏曲」から「国民の懺悔」へ──。ティグラン・ハマシアンが投影する、自己と現代社会の肖像

儀式的で不穏なシークエンスに導かれる「すべての探求者のための前奏曲」から、荘厳なクワイアとピアノによる切実な祈祷「国民の懺悔の賛歌」まで──。現在の音楽シーンにおいて常にトップランナーであり、他の追随を許さないアルメニアの孤高の才ティグラン・ハマシアン(Tigran Hamasyan)は、2026年の新譜『Manifeste』で、深く入り組んだ自己省察を細部まで美しく構築された音楽を通して、そのまま現代社会の混迷した複雑性へと投影してみせる。

  • 2026-02-01
  • 2026-02-01

ウクライナ文化と北欧ジャズの抒情豊かな出会い──アンドリー・ポカズ&マグヌス・オストロム

ウクライナ出身のピアニスト/作曲家アンドリー・ポカズ(Andrii Pokaz)と、スウェーデン出身のドラマー、マグヌス・オストロム(Magnus Öström)のデュオEP『Wakeido Island』。6曲の収録曲はそれぞれに異なる物語性を持ち、ピアノとドラムスの多層的な対話が様々な景色を描き出す、じっくりと耳を傾け浸りたい作品となっている。