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SSW

  • 2026-08-22
  • 2026-08-18

小さな言葉を傍に置き、ゆっくりと日常を過ごす。カタルーニャのSSW レナルド&クララ新譜『L’encant』

スペイン・カタルーニャ州リェイダを拠点とするシンガーソングライター、クララ・ビニャルス(Clara Viñals)によるプロジェクト、レナルド&クララ(Renaldo & Clara)が通算5作目となるアルバム『L'encant』をリリース。前作のエレクトロ・ポップを継承しつつ、キャリア初期の素朴なフォーク・ポップの感覚を取り戻したような、あたたかくレトロ・フューチャーなサウンドが心地いい良作だ。

  • 2026-08-20
  • 2026-08-19

イヴァン・リンス全面参加!東京拠点の多国籍ビッグバンド、Banda Mandacarinho によるIvan Lins曲集

つい先日(2026年7月24日)、彼自身の悲願であったというサンバ・アルバムをリリースしたイヴァン・リンス(Ivan Lins)だが、そのわずか1ヶ月後に彼関連の新たなアルバムが届いた。ファンにとっては夢のような話だ。なぜなら、今作『Banda Mandacarinho convida Ivan Lins』はイヴァン・リンスの往年の名曲たちに焦点が当てられ、新たなアレンジで彼の歌が聴けるのだから…。 

  • 2026-08-12
  • 2026-08-02

スウェーデンのSSWスミエ・ナガノ 病を経て命と向き合った、儚げな北欧フォーク作『Stardust In Valleys』

スウェーデンのシンガーソングライター、スミエ(Sumie、本名サンドラ・スミエ・ナガノ)の9年ぶりとなるアルバム『Stardust In Valleys』は、ギターと声を中心としたシンプルなサウンドによって、驚くほど豊かな感情を包み込んだ優れた北欧フォーク作品だ。

  • 2026-08-10
  • 2026-08-11

昔むかし、明日というものがあった──。気鋭SSW、アマンダ・マガリャンイスは痛烈に現代社会を批評する

ブラジルの新世代シンガーソングライター、アマンダ・マガリャンイス(Amanda Magalhães)の2026年新作『Era Uma Vez o Amanhã』は、MPB/ソウル路線をゆく彼女の従来作の主要なテーマであった個人的感情や恋愛から一転、社会や政治の問題について先鋭的にラップする革新的な作品だ。アルバムタイトルは、おとぎ話の定型句「Era uma vez(昔々)」と「Amanhã(明日)」を結びつけた「昔々、明日というものがあった」という逆説的表現で、未来そのものがすでに失われつつあるのではないかという感覚を示唆。歌詞では現代社会のテクノロジー、労働、資本主義、SNSと承認欲求、環境問題、そして未来の社会像について歌っている。

  • 2026-07-28
  • 2026-07-19

グリオの伝統を洗練された極上の非電化楽器群に乗せて歌う、マー・ダンバ新譜『Taabolo Koura』

西アフリカ、マリの伝統的なグリオの家系に生まれたシンガー、マー・ダンバ(Mah Damba)の2026年新作『Taabolo Koura』。「声を中心に据える」という古来からのグリオ音楽の美学を徹底したアルバムとなっており、アコースティック・ギターやアコーディオン、さらにはンゴニ、カラバシュといった伝統楽器を用いた極上のアコースティック編成に乗る彼女の力強くも温かい歌が強く印象に残る作品だ。

  • 2026-07-27
  • 2026-07-24

稀代のSSWイヴァン・リンス、その豊かな音楽性の根幹「サンバ」にコミットした新作『Sambadouro』

ブラジルを代表するシンガーソングライターのイヴァン・リンス(Ivan Lins)の新作『Sambadouro』が2026年7月24日にリリースされた。イヴァン・リンスといえば、自身で鍵盤を弾きながら歌う、めちゃめちゃ個性的かつお洒落なAORあるいはジャズ寄りのMPBという印象が強いが、今作では彼自身の長年の念願であったという「サンバ」に全振りしたサウンドで、リラックスしながらも情熱的な演奏を届けてくれた。

  • 2026-07-20
  • 2026-07-19

恋愛も映画も、戦争も政治もリアルに捉えるブラジル新世代SSWデュオ。ソフィア・シャブラウ&フェリピ・ヴァケイロ

2020年代ブラジル・インディーを代表する二人の気鋭シンガーソングライター、ソフィア・シャブラウ(Sophia Chablau)とフェリピ・ヴァケイロ(Felipe Vaqueiro)が出会い意気投合、2025年10月にリリースしたアルバム『Handycam』。MPBやトロピカリアに通ずるサイケロックを基調に、親密で文学的なソングライティングによって恋愛や友情といった身近な感情から、戦争やメディアのあり方までを描いた、要注目の作品となっている。

  • 2026-07-08
  • 2026-07-07

ブラジル、そしてラテン。ムニール・ホッスン、多色の世界を凝縮した悦びの音楽『MysticSamba』

ブラジル出身のベーシスト/ギタリスト/シンガーソングライターのムニール・ホッスン(Munir Hossn)の音楽には、いつも陽のように優しい暖かさがあり、希望と悦びの感情に満ちている。そしてその音楽は、スタジオ録音よりも、ライヴでより一層輝きを増すみたいだ。

  • 2026-07-06
  • 2026-07-06

東南アジア随一のアーティスト、イシャナ・サラスヴァティが多様な音楽性で壮大に描く過去と彼女の現在地

クラシック音楽の高度な素養とポップ・ミュージックの表現力を兼ね備えた、東南アジア屈指の音楽家として知られるインドネシア出身のSSW/ピアニスト、イシャナ・サラスヴァティ(Isyana Sarasvati)が通算5枚目となるアルバム『EKLEKTIKO』をリリースした。クラシック、プログレ、ロック、ソウル、R&Bといった幅広い経験から繰り広げられる、非常にクオリティの高い作品だ。

  • 2026-07-05
  • 2026-07-06

パレスチナ系ヨルダン人シンガー、Zeyne が描く「帰還」の物語。現代アラビアン・ポップの傑作『AWDA』

「AWDA(عودة)」とは、アラビア語で「帰還」を意味する。だが、パレスチナ系ヨルダン人シンガー、ゼイン(Zeyne)のデビュー・アルバム『AWDA』が描く「帰還」は、単に故郷へ戻ることだけではない。自分自身を見失った先で、もう一度「本来の私」を取り戻すこと──その精神的な旅路こそが、この作品の核となっている。

  • 2026-06-30
  • 2026-06-30

パレスチナのピアニスト/SSWファラジュ・スレイマン、“個人と社会”の関係に想いを至す熱狂のライヴ盤

パレスチナ出身のピアニスト/シンガーソングライターのファラジュ・スレイマン(Faraj Suleiman)の新作『Live in Amman』は、『London Jazz Festival 2019』(2020年)、『Live at Montreux Jazz Festival 2018』(2021年)に続く本格的なライヴ・アルバムだ。前2作はジャズ・ピアニストとしてインストを中心としていたが、ヨルダンの首都アンマンでのライヴを収録した今作はシンガーソングライターとしての“歌モノ”をメインとしている。ほぼ全編がアラビア語でのピアノ弾き語りで、彼の歌モノ作品『Better Than Berlin』(2020年)や『Upright Biano』(2023年)からの選曲が中心となっている。

  • 2026-06-26
  • 2026-06-26

ロー・ボルジェスが残した最後の贈り物|ローが生前完成させていたアルバムが発表に

2023年、ロー・ボルジェスと兄のマルシオ・ボルジェスは、アルバム『A estrada(道)』を構想した。それは、「Tudo que você podia ser(なれたかもしれないすべて)」(1972年)や「Um girassol da cor de seu cabelo(君の髪の色のひまわり)」(1972年)といったスタンダード・ナンバーを生み出した、1970年代から続く二人のパートナーシップの「終着点」として計画されたものであった。しかし、ミナスジェライス州出身のこの兄弟は、まさかこのアルバムが文字通り「あらゆる意味での本当の終わり」を意味することになろうとは、夢にも思っていなかったことであろう。

  • 2026-06-23
  • 2026-06-19

ポルトガルSSWマヌエル・リニャレス新譜『Atlântico』は、ブラジル・ミナス新世代とNY現代ジャズも交叉する

ポルトガルのシンガーソングライター、マヌエル・リニャレス(Manuel Linhares)の2026年新作『Atlântico』がリリースされた。プロデュースは前作『Suspenso』に引き続き、現代ブラジル音楽の最重要人物のひとりであるアントニオ・ロウレイロ(António Loureiro)が務め、演奏にはロウレイロ(ds, synth, key)のほかニューヨークのジャズの第一線で活躍するグレン・ザレスキ(Glenn Zaleski, p)やオル・バレケット(Or Bareket, b)、小川慶太(Keita Ogawa, ds, perc)ら国際色豊かなメンバーが参加。録音はニューヨークとポルトガル・ポルトで行われ、名実ともに越境的な作品となっている。

  • 2026-06-23
  • 2026-06-22

表現者としてのニシュラ・スミスを知らしめる絶品。『it’s getting late you’d better go home』

オーストラリア出身、現在はイングランド・マンチェスターを拠点に活動するシンガーソングライター、ニシュラ・スミス(Nishla Smith)の第2作目となるアルバム『it's getting late you'd better go home』(2026年)が、非常に良い。親しみやすいメロディーライン、素直だが時に感情豊かなヴォーカルが、彼女の音楽の重要なパートナーであるトム・ハリス(Tom Harris)のピアノを中心としたジャジーで洗練されたアレンジと伴奏(と、それだけに留まらない音響処理)に映える。彼女の音楽にはエルトン・ジョンやバート・バカラックといった“古き良き”ポップスへの愛、ゴスペルやブルースからの微かな影響も伺え、さらにはポスト・ボサノヴァの潮流に乗せた感じの曲もあり、とても楽しく聴けるアルバムに仕上がっている。