- 2025-11-26
- 2025-11-25
まるで楽園のようなアルゼンチン音楽。フェデリコ・アレセイゴル新作『.ar』
アルゼンチンの現代ジャズ/ネオフォルクローレを代表するSSW/ピアニスト、フェデリコ・アレセイゴル(Federico Arreseygor)の2025年作『.ar』の美しさは、格別だ。ジャズとアルゼンチン・フォルクローレが高度に混ざり合ったリオプラテンセの独特な音楽作品群の中でも一際輝く、素晴らしい作品だ。
アルゼンチンの現代ジャズ/ネオフォルクローレを代表するSSW/ピアニスト、フェデリコ・アレセイゴル(Federico Arreseygor)の2025年作『.ar』の美しさは、格別だ。ジャズとアルゼンチン・フォルクローレが高度に混ざり合ったリオプラテンセの独特な音楽作品群の中でも一際輝く、素晴らしい作品だ。
ジャマイカ出身のベーシスト/シンガーソングライター、ラッセル・ホール(Russell Hall)の3rdアルバム『Dragon of the South』。ジャズを基調としながらフォーク、アフリカ音楽、カリブ音楽などジャンルを超えてサウンドパレットを拡張した作品で、ベース演奏だけでなくヴォーカリストとしての彼の求道者的な魂を感じさせてくれる。
2024年にレニーニ(Lenine)とマルコス・スザーノ(Marcos Suzano)によるブラジル音楽史に輝く名盤『魚眼』(1993年)をトリビュートして世間を驚かせたギタリスト/SSWのバジ・アサド(Badi Assad)が、またまた最高のクオリティの新譜『Parte de Tudo Isso』を届けてくれた。MPB1の大物たちも参加した今作は、高名なクラシックギタリストである二人の兄とはまた異なる音楽表現の道を歩む彼女のキャリアの集大成的な作品に仕上がっている。
イスラエルのシンガーソングライター/マルチ奏者トム・コーエン・ショシャン(Tom Cohen Shoshan, ヘブライ語:תום כהן שושן)の新作『כאבי כמיהה』(日本語訳:『渇望の痛み』)が素晴らしい。ジャズ、クラシック、ブラジル音楽、プログレッシヴ・ロックといった様々なジャンルの音楽からの影響を感じさせる作編曲で、ピアノを中心に据え、適度なエレクトロニックも交えた洗練されたサウンドと、彼の自然体のヴォーカルが組み合わさって美しい音風景が繰り広げられる。
マルチ奏者のアレックス・チュマク(Alex Chumak)を中心に2018年に結成されたベラルーシのグループ、ソユーズ(SOYUZ, ベラルーシ語:СОЮЗ)。隣国ロシアのウクライナ侵攻による政情不安からアレックスと、オリジナルメンバーであるミキタ・アルー(Mikita Arlou)とアントン・ネマハイ(Anton Nemahai)は2022年にポーランド・ワルシャワに移り住み、その後ポーランド人の新たなメンバーも加えて4thアルバムとなる『KROK』を発表した。
ブラジル・アマゾナス州の州都マナウスから、面白い4人組が現れた。2025年10月にデビューEP『Delírio Cabana』をリリースしたばかりのデリーリオ・カバーナ(Delírio Cabana)だ。メンバーはそれぞれ実績のある男性2人、女性2人の若手。グループは2023年にマナウスからパラー州のアウテル・ド・ション(Alter do Chão)への旅の途中で生まれ、2週間のキャビンでの共同生活中に創作が行われたという。
メキシコのSSW、シルバナ・エストラーダ(Silvana Estrada)の2ndアルバムとなる新作『Vendrán Suaves Lluvias』は、前作『Marchita』がラテングラミー賞の栄誉に輝いた後の予期せぬ困難を乗り越えて制作・リリースされた。アルバムタイトルに冠せられた”やわらかな雨が降る”の言葉には、彼女が3年間自分を見失い、”再び人生を愛する”までの不完全で激しい嵐の道程が隠されている。
ブラジル・ミナスジェライス州のシンガーソングライター、アレシャンドリ・アンドレス(Alexandre Andrés)が待望の新作『Luar Total』をリリースした。ブラジルのポピュラー音楽史に燦然と輝く名盤『Macaxeira Fields』(2012年)を彷彿させる歌を中心としたアルバムで、彼の持ち味であるビートルズ、ブラジル伝統音楽、ジャズ、室内楽といった要素が非常に高いレベルで混ざり合う、間違いのない傑作に仕上がっている。スタジオ収録のフルアルバムとしては2019年リリースの前作『Rã』から6年ぶりということもあり、待ち望んでいたファンも多いだろう。
ブラジル・リオデジャネイロのSSW、チアゴ・アムーヂ(Thiago Amud)の2025年の新作『Enseada perdida』制作のきっかけは、ゼカ・ヴェローゾ(Zeca Veloso)からの情報だったという。チアゴは彼から、彼の父親で世界的に著名なMPBのレジェンドであるカエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)がチアゴの曲「Cantiga de ninar o mar」を、そして同じくレジェンド、シコ・ブアルキ(Chico Buarque)が「Cidade possessa」をレコーディングするのだと聞いた。これをきっかけに、チアゴは既存の楽曲に新たなアレンジを施し、カエターノやシコも参加するアルバムとしてまとめ上げた。
イタリア北部、ベルガモ出身のSSWヴァレーリオ・ティントーリ(Valerio Tintori)が率いる大世帯バンド、アレリ(Alèri)のデビュー作『Quasi Dipinto』が素晴らしい。ソウル、ファンク、ジャズ、MPB(Música Popular Brasileira)などをミックスし、イタリア語の抗い難いグルーヴを塗した力強いサウンドが特徴で、様々な文化の出会いを原動力とした魅惑の音楽を奏でる。
好き0ブラジルのSSWナイ・ポルテーラ、新譜『Alvorada』 ブラジルのシンガーソングライター、ナイ・ポルテーラ(Nay Porttela)の5枚目のアルバム『Alvorada』。2020年にデビューし、カヴァー曲中心の初期2作、さらにオリジナル […]
当サイト『ムジカテーハ』では普段はあまりライヴ盤は紹介しないのだけど、何度か繰り返し聴いているうちに、その特別さをスルーするわけにはいかなくなってきてしまいました。ヴァリジャシュリー・ヴェヌゴパル(Varijashree Venugopal)の『Vari』から厳選された7曲を収録したライヴ盤。後頭部をハンマーで打たれるような強い衝撃を受ける、驚くべき作品です。
ブラジル北部パラー州の先住民族の家系出身のシンガーソングライター、タイナー(Tainá)の2作目となるアルバム『Âmbar』。ボサノヴァを基調とした柔らかなリズム、愛情、孤独、郷愁、憧れ、欲望といった誰もが抱く普遍的な感情をありのままに表現する自然で巧みなソングライティング、そして飾らない美しさを湛えた歌声と、ブラジルの豊かな音楽文化を象徴しつつも幅広いリスナーに訴求できる親しみやすい要素を兼ね備えた傑作だ。
モザンビーク出身の歌手/作曲家/芸術活動家レナ・バウレ(Lenna Bahule)の新作『Kumlango』は、モザンビークやアフリカ南部の伝統音楽に由来する打楽器などによる優れたリズムに、効果的なエレクトロニック、そして広い音域を持つ彼女の柔らかく美しい声が融合するサウンドスケープが印象的な素晴らしいアルバムだ。国際的なミュージシャンも複数参加し、モザンビークを代表する芸術家として知られつつある彼女の活躍の舞台を世界に広げる。