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ヴォーカル

  • 2025-03-08
  • 2025-03-08

ガーナの伝統と未来を描く“フラフラ・ゴスペルの女王”フローレンス・アドーニ、傑作デビュー作

ガーナの“フラフラ・ゴスペル・クイーン”として注目される歌手フローレンス・アドーニ(Florence Adooni)による国際シーンにおけるデビュー作『A.O.E.I.U. (An Ordinary Exercise In Unity)』。伝統と革新の絶妙なバランス、力強いヴォーカルと洗練されたプロダクション、そして“団結”という普遍的なメッセージによって多くのリスナーに強いインパクトを残す作品となっている。

  • 2025-03-06
  • 2025-03-07

セウ・ジョルジの再来!? ストリート叩き上げのブラジリアン・サイケ新星Caxtrinho、驚異のデビュー作

ブラジル・リオデジャネイロから、また新たな狂才が現れた。リオ郊外のバイシャーダ・フルミネンセで育った1998年生まれのSSW、カシュトリーニョ(Caxtrinho)のデビューアルバム『Queda Livre』。サンバやカンドンブレといったブラジルの伝統を確かに受け継ぎながらも、それらの原型をほとんど留めないほどに弄り回し、強烈なファズの効いたギター、ドラッグに塗れたジャズを大鍋にぶち込んで掻き混ぜたような凄まじい音楽だ。

  • 2025-03-02
  • 2025-03-02

コロンビアのSSWマリア・クリスティーナ・プラタがギターと声で魅せる、南米音楽の詩情と滋味

コロンビア出身のギタリスト/シンガーのマリア・クリスティーナ・プラタ(María Cristina Plata)の新作『Casi Te Creo』は、声とギターを中心とした深みのある抒情が美しい南米音楽作品だ。全10曲のアルバムには彼女のオリジナルと中南米スペイン語圏の音楽家たちのカヴァーがバランスよく収録され、彼女自身によるギターと声を中心とした感性豊かなアコースティック音楽を堪能できる。

  • 2025-02-26
  • 2025-12-07

破滅と再生の物語を優れた表現力で歌う。サンパウロのSSWト・ブランヂリオーニ 注目の新作

ブラジル・サンパウロ出身のSSWト・ブランヂリオーニ(Tó Brandileone)の待望の新譜『Reações Adversas / Ao Persistirem os Sintomas』がリリースされた。アルバムは11曲収録で、アヴァン・ロック寄りの前半『Reações Adversas』と、洗練された美しいメロディーがつづく後半『Ao Persistirem os Sintomas』の二部構成となっており(それぞれEPとして2025年1月に相次いで個別にリリースされている)、全体として豊かな彼の才能から溢れ出るさまざまな音楽的景色を楽しむことができる素晴らしい作品に仕上がっている。

  • 2025-02-18
  • 2025-02-18

イタリア史に散らばる音楽的断片を繋ぎ、重厚な物語に仕立てた鬼才ランベルト・キアンマルギ新譜

イタリアン・ジャズの鬼才ピアニスト/作曲家ランベルト・キアンマルギ(Ramberto Ciammarughi)が、欧州ジャズの象徴的存在のトランペット奏者パオロ・フレス(Paolo Fresu)、打楽器アンサンブルのテトラクティス・パーカッシオーニ(Tetraktis Percussioni)、さらに声楽アンサンブルのアドカントゥス合唱団(AdCantus Ensemble Vocale)、ヴォーカリア合唱隊(Vocalia Consort)から成る大編成を率い録音した圧巻の新譜『Intramontes』。ラテン語で山の間を意味するが、その山々を抜けて、さらにその奥に広がる空間も意味するタイトルの通り、刺激的で示唆に富む音響が広がる作品だ。

  • 2025-02-16
  • 2025-02-16

モニカ・ゼタールンド&ビル・エヴァンスの名盤への再訪。現代北欧ジャズの才媛アンナ・グレタ新譜

モニカ・ゼタールンド(Monica Zetterlund)がビル・エヴァンス(Bill Evans)のトリオをバックに、アメリカのスタンダードやスウェーデンの伝統歌を歌った『Waltz For Debby』(1964年)というアルバムを愛するジャズファンは多いだろう。幼い頃からジャズに親しみ、ジャズとともに育ったアイスランド生まれのピアニスト/歌手アンナ・グレタ(Anna Gréta)もまた、その魔法の虜になり、それを自身の音楽的指針としてきたひとりだった。

  • 2025-02-15
  • 2025-02-15

フランス発、少しノスタルジックなお洒落センスの要注目新人SSW、LUIZA デビュー!『Fantastik』

フランスからは度々、高度な音楽性とキャッチーでキュートな魅力を兼ね備えたヒロイン歌手が現れるが、彼女もまたそうした存在になるかもしれない。シンガーソングライターのルイーザ(Luiza)のデビューEP『Fantastik』は、そう思わせるに充分な傑作だった。フレンチポップ、ヒップホップ、ロマ音楽、ブラジリアン・ポップ、ジャズ、レゲエ、エレクトロニックといった要素を独自の感性で巧みに組み合わせ、甘さ、切なさ、懐かしさといった感情を呼び覚ます歌にはすでに大物の貫禄すら漂わせる。7曲入りのEPという扱いだが、デビュー作でこの完成度は衝撃的だ。

  • 2025-02-08
  • 2025-02-08

南アフリカの新星ロリサン・セシェレ、とてつもなく大きく花開く予感のするデビュー作『The Seed』

南アフリカ・プレトリア生まれの作曲家/シンガー、ロリサン・セシェレ(Rorisang Sechele)が初のアルバム『The Seed』で華々しいデビューを飾った。彼女のプロジェクト「In Full Bloom」は花(とりわけ、蘭)のライフサイクルの各段階にインスピレーションを得ており、歌詞と音で自己発見の本質を捉えている。そのプロジェクト発の最初のリリースである本作では、成長の最初期の段階についての考察を、ジャズ、ソウル、R&Bを巧みに融合したサウンドで美しい物語に仕立て上げた。

  • 2025-02-04
  • 2025-02-02

ピアニスト/SSWマシャ・ガリビアン、偉大な詩人マヤ・アンジェロウに感化された表現力豊かな新譜

アルメニア系フランス人ピアニスト/歌手/作曲家のマシャ・ガリビアン(Macha Gharibian)が、新作『Phenomenal Women』をリリースした。今作は、米国の偉大な詩人/歌手マヤ・アンジェロウ(Maya Angelou, 1928 - 2014)の1987年ロンドンでのスピーチ/パフォーマンスにマシャ・ガリビアンが大きな感銘を受けたことがクリエイティヴなエネルギーの源となっている。タイトルの“驚異的な女性たち”はまさにそのスピーチの中に登場した言葉で、この偉大な女性を讃え、女性たちの戦い──女性が耐え忍ばなければならない暴力、そして性差別や平等に対する戦い──への彼女なりの強い信念を表明している。

  • 2025-01-31
  • 2025-07-05

魅惑のポップネスと芸術的な独創性が同居する奇跡のバンド Fievel Is Glauque、洗練極める3rd

予測不能な奇妙なポップネスが炸裂する話題作!米国ニューヨーク出身のマルチ奏者ザック・フィリップス(Zach Phillips)と、ベルギー・ブリュッセル出身のシンガー、マ・クレマン(Ma Clément)によるオルタナ・ジャズポップ・ユニット、ファイベル・イズ・グローク(Fievel Is Glauque)による2024年作『Rong Weicknes』。そのオリジナリティは新鮮で突き抜けており、キャッチーでアーティスティックなセンスに脱帽。

  • 2025-01-30
  • 2025-01-30

ブラジル最高の作曲家が遺した音楽を芯まで味わう。パウラ・モレレンバウム&アルトゥール・ネストロフスキ『ジョビンの歌』

あらためて、アントニオ・カルロス・ジョビンは史上最高の作曲家だったと思う。彼がこの世を去って久しいが、遺された作品のあまりに洗練されたコードとメロディー、そして詩情豊かな歌詞──その多くはヴィニシウス・ヂ・モライスの才能によるものだが──による奇跡的な音楽は、今も多くの人々を惹きつけてやまないし、その“新しさ”は決して古臭くなることがない。

  • 2025-01-28
  • 2025-01-22

ラ・プラタの肥沃な大地が生んだ極上音楽。アルゼンチンのSSWティンチョ・アコスタ新作

アルゼンチンのシンガーソングライター/ギタリストのティンチョ・アコスタ(Tincho Acosta)の3枚目のアルバム『Bandurria』は、過去2作と比べても“もっとも自然な形”で制作された作品だという。ティンチョ・アコスタの7弦ガットギターとシルクのような声を中心に、自然だけでなく文化的にも肥沃なラ・プラタの美しい情景や人々の営みを卓越した表現力で結実させた、素晴らしい仕上がりのアルバムとなっている。

  • 2025-01-25
  • 2025-02-14

現代社会の行く末を視る。ブラジリアン・ミクスチャー最強バンド、BaianaSystem 圧巻の新譜

ブラジルの人気アフロロック・バンド、バイアーナシステム(BaianaSystem)の2025年新譜『O Mundo Dá Voltas』。2025年も始まったばかりだが、早くも年間ベストの候補となりそうな凄まじいクオリティの作品だ。彼らにとって5枚目のアルバムは、ブラジル音楽やレゲエ、ヒップホップを中軸としたこれまでの路線を踏襲しつつ、さらにアフリカやカリブ海、ポルトガル新世代の色が濃くなり、その表現は急速に混ざり合うグローバル社会の中での存在感を増している。

  • 2025-01-21
  • 2025-01-21

Banda Magda のマグダ・ヤニクゥ、四季をテーマにした4部作プロジェクト第1作『For Spring』

マイケル・リーグや小川慶太ら、スナーキー・パピーが強力にバックアップしたことで人気を博したバンダ・マグダを率いるギリシャ出身SSWマグダ・ヤニクゥ(Magda Giannikou)による、ソロ・アーティストとしての新作『For Spring』。今作の名義は「Magda & Banda Magda」となっており、スナーキー・パピーのトランペッター/鍵盤奏者であるジャスティン・スタントン(Justin Stanton)や、ニュージャージー州出身のベース奏者マット・アロノフ(Matt Aronoff)らを迎えたバンドで彼女の独創的な世界観を表現した作品だ。