UKの注目の新鋭ピアニスト、待望のデビュー作
盛り上がりを見せるロンドンの新世代たちによるジャズシーンの中でも、今最も注目を浴びるピアニスト、アシュリー・ヘンリー(Ashley Henry)が待望のデビューアルバムをリリースした。
まだ10代にも満たない子供時代から、ヴァイナル(アナログレコード)の収集に余念がなかったというアシュリー・ヘンリーは、自身の記念すべき第1作を『Beautiful Vinyl Hunter』と名付け、その中に1991年生まれの彼を育ててきたあらゆるジャンル──ジャズ、ヒップホップ、R&Bといった現代の若者らしい最高にクールな数々の音楽のエッセンスを散りばめた万華鏡のような音を詰め込んだ。
アシュリー・ヘンリーの才能に吸い寄せられてきたアーティストもまた、すごい。
現代ジャズを代表するトランペッター、キーヨン・ハロルド(Keyon Harrold)。
マンチェスターで活躍するラッパーのスパークス(Sparkz)。
“ビート・サイエンティスト”の異名を誇るドラマーのマカヤ・マクレイヴン(Makaya McCraven)。
1985年、米国フロリダ出身で上海でも長く活動していた歌うトランペッター、シオ・クローカー(Theo Croker)。
デュオ作を多数発表しているUKジャズ新世代のドラマー、モーゼス・ボイド(Moses Boyd)とサックス奏者のビンカー・ゴールディング(Binker Golding)。
そしてNYで活躍するアヴァンギャルドな女性トランペッター、ジェイミー・ブランチ(Jaimie Branch)などなど。
アルバムに収録された多彩な楽曲はそのどれもが若く現代的な感覚に秀でており、刺激的だ。