強烈なリハーモナイズに驚かされるマーク・コープランド・トリオ新譜

Marc Copland - And I Love Her

カヴァー曲の強烈なリハモが凄い、マーク・コープランド新作

米国のピアニスト、マーク・コープランド(Marc Copland)の新譜『And I Love Her』は、彼らしい独創的なハーモニー感覚が存分に楽しめる快作だ。

ベースのドリュー・グレス(Drew Gress)、ドラムスのジョーイ・バロン(Joey Baron)の名手と組み、自身のオリジナル曲の他、モンゴ・サンタマリアの(1)「Afro Blue」、ハービー・ハンコックの(2)「Cantaloupe Island」、ジョン・アバークロンビーの(5)「Love Letter」、ビートルズの(7)「And I Love Her」、コール・ポーターの(9)「You Do Something to Me」といったカヴァーが収録されているが、どの曲も独創的なセンスで強力なリハーモナイズ(原曲にあるコード、ハーモニーを作り替えること)が施されており、新鮮な感覚で楽しめるジャズになっている。

(1)「Afro Blue」

特に(1)「Afro Blue」、(2)「Cantaloupe Island」など、リリカルとファンキーという相対するような概念を両立させえたような不思議な感覚に陥る演奏で、素晴らしく魅力的。

ドリュー・グレスのベース、ジョーイ・バロンのドラムスも流石の抜群の安定感で、ベテランたちによるリラックスしつつも緊張感の張り詰めた演奏に耳も心も奪われる。

Marc Copland - And I Love Her
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