「COVID-19」をそのまま主題にしてしまった曲が話題
ギリシャ・アテネ出身の作曲家/ピアニスト/オルガン奏者、ニコラス・パパディミトリウ(Nicholas Papadimitriou)が、2020年の全世界を恐怖のどん底に陥れた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を主題にした曲を発表し話題になっている。
これがその映像。楽譜を追いながら聴くことができる。
曲は「COVID-19」の文字を音に置き換えたメロディーを主題に作曲されている。
- C° … Cディミニッシュ(C° = Cdim)の分散和音。C、Eb、Gb、Aを順番に。
- V-I … 5度の音(G)から1度の音(C)。
- D … D(レ)の音。
- 1-9 … 1度の音(C)から短9度の音(Db)。
この主題を軸に、対位法を用いてバロック調のゆったりとした美しい曲になっている。低音部でも繰り返しこの主題が登場し強調される。
最初に登場するディミニッシュコードは一種の不協和音で、聴き手に不安を感じさせたいシーンの曲でよく使われるコードだ。さらに最後の1度-短9度(=短2度)の音程も半音で不安を煽る響き。うまくできているな、と思う。
作曲したニコラス・パパディミトリウは“「C°VI D 1-9」を組み合わせると、かなりスパイシーなフーガの主題ができました”と語っている。
さらにニコラスはYouTubeのキャプションで次のようにも語っている。
“もっと深刻なことに、他の多くのミュージシャンと同じように、これは私にとって収入が減った期間でした。コンサート、リハーサル、レッスンはすべて追って通知があるまで延期されてしまいました。
もしあなたが私をサポートしてくださり、このようなプロジェクトをもっと見たい場合は、私のウェブサイトからこのフーガを購入いただくことができます。”
楽曲は下記ウェブサイトから、それぞれ5ユーロ(約580円)で購入することができる。