超絶ドラムと重低音の効いたエレクトロサウンドが気持ちいい、鬼才ダン・マヨ新譜

Dan Mayo - Not a Talker

TATRANのドラマー、ダン・マヨのソロ新譜

独特の世界観でコアなファンを持つイスラエルのプログレバンドTATRANの鬼才ドラマー、ダン・マヨ(Dan Mayo)のソロ新作EP『Not a Talker』がリリースされた。前作『Big Brown Eyes』も狂気を感じさせるドラミングが炸裂するエレクトロジャズだったが、今回もその辺の凡庸な音楽にはない殺気のようなものを感じさせる、えげつない音楽が押し寄せてくる。

ダン・マヨは本業(?)のバンド、TATRANの方で今年に入って既に怒涛の4作品をリリースしているが、個人的にはTATRANのサウンドは前衛色が強すぎ、その世界観も含め魅力的なのはわかっていてもなかなか馴染めないが、ダン・マヨのソロ名義の作品はなぜか(同じメンバーで演奏されているにも関わらず)突き刺さる。超絶的でユニークなドラミングが存分に楽しめること、前衛的ながらも断片的に非常にキャッチーなコードワークやメロディーが散りばめられていること、生音とエレクトロサウンドの比重あたりが好みの真ん中なのかもしれない。

超人的なドラムが楽しめる(1)「Passing Through」。
楽曲展開も起伏があり面白い。

Dan Mayo – drums
Offir Benjaminov – bass

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ダン・マヨ(Dan Mayo)のプロフィールやソロデビュー作である前作のレビューはこちらで。

Dan Mayo - Not a Talker
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