エレズ・アヴィラムと彼が率いる個性派プログレバンド、Anakdota
今回はイスラエルのジャズ/プログレ/ポップスの流れを汲む注目のアーティストを紹介したい。
エレズ・アヴィラム(Erez Aviram)はイスラエルのピアニスト/作曲家。
最初にクラシックピアノを習い始め、のちにビル・エヴァンス、セロニアス・モンク、マッコイ・タイナーなどのレコードを通じてジャズを習得。そしてすぐにティグラン・ハマシアンやシャイ・マエストロ、スナーキー・パピーといった、より現代的なサウンドの影響を受けるようになっていった。
そんな彼が率いるバンドが2016年にデビューしたアナクドタ(Anakdota)というバンド。
男女ヴォーカル、ベース、ドラムス、そしてピアノという編成で、イスラエルのジャズ/プログレらしく個性的・技巧的かつポップなセンスを見せつけたデビュー作『Overloading』は世界中で絶賛。日本でも一部界隈で絶大な支持を得ている。
Anakdota は『Overloading』リリース以後にベーシストがピンハス&サンズ(Pinhas & Sons)やスクエア・トゥ・チェック(Square To Check)などで活躍するリオール・オゼリ(Lior Ozeri)に交代、2020年にも新曲の映像をリリースしている。
Anakdota :
Ray Livnat – vocals
Ayala Fossfeld – vocals
Erez Aviram – piano, synth, keyboards
Guy Bernfeld – bass
Yogev Gabay – drums
ソロ・プロジェクトもおすすめ
2020年にはNYブルックリンで行われたソロピアノ演奏を収録したEP『Piano Solo, Vol. 1』『Piano Solo, Vol. 2』を相次いでリリース。独特の和声感覚やメロディーセンスが程よく混入した個性的なピアノ作品となっている。
エレズ・アヴィラムは近年、グラミー賞ノミネートのドラマー、ダン・プガック(Dan Pugach)とともにNYの音楽シーンのドキュメンタリー『Tali Jams New York』のスコアを書いたり、世界中の11人の著名なピアニストがひとつの楽曲をシームレスに演奏する国連のプロジェクト「United Pianos」の仕事にも携わるなど、活躍の幅を広げている。