深い精神世界へ誘うアルゼンチン男女デュオ作
アルゼンチンのマルチ奏者/作曲家/プロデューサーのネストル・ディアス(Néstor Díaz)と、歌手/女優/作曲家のルス・ヤシアンシ(Luz Yacianci)による共作アルバム『India, Sinfonía Circular Aborígen』は、オーガニックで瞑想的なサウンドがとても美しい良作だ。
アルバムは“精神的な故郷”インドをテーマにしており、所謂古典インド的な音はないものの、ギターやパーカッションと声を中心に祈りを捧げるような静謐で深淵な演奏が心に沁みいる。
ネストル・ディアス(Néstor Díaz)もルス・ヤシアンシ(Luz Yacianci)も情報が少なく、来歴などを充分に紹介することが困難だが、ネストル・ディアスは主にレコード・プロデューサーやレコーディング技術者として裏方で活躍しており、ディノ・サルーシ(Dino Saluzzi)やメルセデス・ソーサ(Mercedes Sosa)、フアン・ファルー(Juan Falú)などの作品制作に携わってきたようだ。2020年末にソロ新譜『Una Cantata de Nochebuena』をリリースしている。
一方のルス・ヤシアンシは2000年代よりミュージカルなどで活躍するとともに、数々のジャズ、ソウルのバンドに参加してきた。
Luz Yacianci – vocals, percussion
Néstor Díaz – guitar, piccolo, piano, percussion
Edgardo Acuña – oboe
Ricardo Cavalli – clarinet
Quique Condomi – violin, viola
Fernando Dieguez – cello
Mono Hurtado – contrabass
Belén & Abril Díaz Casariego – girl’s voice