トルコのギタリスト、サープ・マデン新譜
トルコのジャズ・ギタリスト/作曲家のサープ・マデン(Sarp Maden)の2021年新譜『Aperlai』は、フォービートジャズ、フュージョン、そして現代ジャズといった時代の移ろいにあわせ変化してきたジャズの、それぞれの時代感覚を器用にブレンドしたようなサウンドが印象的な作品だ。
アルバムはトルコのミュージシャン計6名で演奏されており、非常に洗練されたアンサンブルを聴かせてくれるが、トルコらしいローカル感はあまりなく聴きやすい。
本作の主人公であるギタリスト/作曲家のサープ・マデンは1968年にイスタンブールで音楽家の家庭に生まれ、15歳でロックの影響を受けギターを始めた。大学では心理学を専攻したが、音楽の方が楽しくなり中退したようだ。ジャズに魅了され、昼夜アルバムを聴き続け、ソロをコピーし、自分の曲を書き始めた。
1997年に今作にも参加しているドラマーのヴォルカン・オクタン(Volkan Öktem)らとともに「Trio Mrio」を結成、翌年にセルフタイトルのアルバムをリリースしている。
サープ・マデンはロック、ジャズ、西洋のクラシック音楽に影響を受ける一方で、アフリカ音楽、インドネシアのガムラン、インド古典音楽などにも大きな興味を抱き、それぞれが持つ要素を自身の音楽に取り入れている。
Sarp Maden – guitar
Ercüment Orkut – keyboards
Eylem Pelit – bass
Halil Çağlar Serin – bass
Volkan Öktem – drums
Cengiz Baysal – drums