文字通りドラマティックなソロ・ドラム作品
7拍子のグルーヴが気持ちいい(1)「Slash Pine」、スネアのみでインパクトのあるソロ(4)「Mountain Hemlock」、ニューオーリンズ風の(7)「Tilia Americana」など多彩なリズムで魅せる全編ソロ・ドラム演奏が気持ちいいイスラエルのドラマー、シャハール・ハジザ(Shahar Haziza)の初ソロ作『Drumatic』(2020年)。
本当にドラムスのみで他にはどんな楽器も入っていないのだけど、比較的早いBPMで手数の多いドラム演奏が続くとどういうわけかテンションが上がり血が滾り、元気が出るものだ。ドラマティック(dramatic)をもじったタイトルも作品の性質をうまく現していて良い。気持ちを奮い立たせるには中々打ってつけな音源ではないだろうか…。
シャハール・ハジザは1975年生まれのベテランで、これまで「Habiluim」といった人気バンドやエヴィエタル・バナイ(Eviatar Banai)、”The Secret Sea”ことアミット・エレズ(Amit Erez)など人気SSWのツアーバンドなどに参加してきた。ジャズ系ではトランペット奏者のアヴィシャイ・コーエン(Avishai Cohen)、エリ・デジブリ(Eli Degibri)、ヨナタン・アヴィシャイ(Yonatan Avishai)といったイスラエルを代表するミュージシャンとの共演歴もあり、ロック、ジャズ、アヴァンギャルドなど幅広いスタイルの演奏をこなす売れっ子。
Shahar Haziza – drums