アンドレ・メマーリとの完全即興連弾も!チアゴ・アルメイダが魅せた心躍るピアノ作品

Thiago Almeida - Permanências

チアゴ・アルメイダによる初ソロピアノ曲集

ジャズ、クラシック音楽、そしてブラジルの伝統音楽にインスパイアされ続けてきたブラジル・セアラー州都フォルタレザで生まれ育ったピアニスト/マルチ奏者/作曲家チアゴ・アルメイダ(Thiago Almeida)が、2018年のトリオ作『Uneração Vital』以来となる2枚目のソロ作『Permanências』をリリースした。

ピアノだけでなくギターや打楽器の演奏でも卓越した才能を示すチアゴ・アルメイダだが、今作は前半5曲がソロピアノ、そして後半の2曲はブラジルを代表するピアニスト/マルチ奏者/作曲家であるアンドレ・メマーリ(André Mehmari)とのピアノ連弾による完全即興となっている。

チアゴ・アルメイダが作曲した前半の5曲はブラジル北東部の伝統的なダンス音楽であるフォホーに触発された“フォホージャズ”の趣をもつ(1)「Arando Forró」など、伝統音楽やクラシック、ジャズを自在に行き来する自由度の高いピアノが楽しい。

圧巻はやはり後半2曲でのアンドレ・メマーリとの連弾だろう。事前にほとんど何も申し合わせずに始まった即興演奏で互いに息を合わせ、自由な発想で(それこそ、本当に自由な発想で)湧き出るように繰り出される演奏はクリエイティヴの極致。アンドレ・メマーリお得意の曲中にクラシックから一部のフレーズを引用するユーモアも見せ、チアゴはと言えば主導権はやはりアンドレに譲りつつも心から憧れのピアニストとの共演を楽しんでいる様子が伺え、聴いているこちらも二人の音の会話に心が弾む。

圧巻の創造力をみせるアンドレ・メマーリとの即興連弾(6)「Memórias Inventadas Pt. 1」

Thiago Almeida – piano

Guest :
André Mehmari – piano (6, 7)

Thiago Almeida - Permanências
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