多彩なゲストが参加、ナチルッツ新譜『Good Vibration』
活動25周年を迎えたブラジルのレゲエバンド、ナチルッツ(Natiruts)の新譜 『Good Vibration』。
Iza、カルリーニョス・ブラウン(Carlinhos Brown)、Melimといったブラジル国内の人気ミュージシャンのみならず、スペイン・バルセロナのカリスマ的存在のマカコ(Macaco)やコスタリカのSSWデビ・ノヴァ(Debi Nova)など豪華なゲストが目白押しの話題作だ。
(1)「América Vibra」には“レゲエの神様”ボブ・マーリーの息子ジギー・マーリー(Ziggy Marley)も参加している。
サウンドは正統派のレゲエを軸にしつつも、歌詞がポルトガル語だったり一部の曲にはフラメンコの要素もあったりとなかなかに新鮮。加えてレゲエらしい夏を感じさせる清涼感あふれる楽曲群が気持ちよく、上質でありながら万人受けする音楽に仕上がっている。フィーリングを大切にしつつ、真摯に丁寧に作り込まれたトラックは今年のベストに挙げる人も多いだろう。
ブラジルでは「レゲエ」はポルトガル語読みで「ヘギ」と呼ばれる。一時期サンバとレゲエを組み合わせた「サンバヘギ」というジャンルも随分と流行ったが、ナチルッツのサウンドはもっとストレートなレゲエに近い。
シンプルで飾らないポジティヴなメッセージ、それでいて素直に良いと思える音楽が心地いい。
Natirutsはヴォーカル/ギターのアレシャンドリ・カルロ(Alexandre Carlo)を中心にブラジルの首都ブラジリアで1996年に結成された。初期はローカルな人気に止まっていたが、2009年に「Sorri, Sou Rei」の大ヒットで人気は全国区に拡大。
2012年のアルバム『Acústico』は、2013年のラテングラミー賞でベスト・ブラジリアン・コンテンポラリー・ポップアルバムにノミネートされた。
現在のメンバーはアレシャンドリと、ベースのルイス・マウリシオ(Luís Mauricio)の二人。