ロシアの気鋭女性芸術家クセニア・フェードロワ、創造性溢れるソロ新譜

Ksenia Fedorova - Songs of Birds

ロシアの気鋭アーティスト、クセニア・フェードロワ新譜

ロシアのピアニスト/ヴォーカリスト/作曲家クセニア・フェードロワ(Ksenia Fedorova)のソロ新譜『Birds Songs』は、去っていった恋人の元を鳥になって訪れる少女の寓話を描いた前衛室内楽だ。バロック音楽からジャズ、エレクトロニカなどが渾然一体となりアートの渦に飲み込む様は見事としか言いようがない。

2021年1月の新譜『Waves』リリース後すぐにスタジオに戻り制作に取り掛かったという今作では、2019年作『Water and Stones』で共演したNoizionことダニイル・コロンケヴィッチ(Daniil Koronkevich)を再び迎え、ディジュリドゥと電子音を加えている。
圧巻は(3)「Время ли」や(5)「Волны」、(8)「Улетела птица」といった奇怪とも思える音に満ちたトラックだが、対照的にクセニア・フェードロワのピアノと歌だけで紡がれる音楽も心地よい。

残念ながら私はロシア語を理解できないので、何を歌っているかは全く想像の域を出ないのだが、歌詞の内容もわかればより総合的に楽しめる音楽作品なのだろうと思う。

クセニア・フェードロワ(Ksenia Fedorova, ロシア語表記:Ксения Фёдорова)は1983年サンクトペテルブルク生まれ。音楽と美術に精通しており、複合的で独創的なアート表現を得意とする。2000年代初頭にアヴァンギャルド・ジャズバンドのKubikmaggiを結成、2009年にデビュー作『Ongkara』をリリース。2021年7月にはバンドでの新作『Things』もリリースするなど、驚くべき創作意欲で活動を行なっている。

Ksenia Fedorova (Ксения Фёдорова) – vocal, piano, whistle
Daniil “noiZion” Koronkevich (Даниил noiZion Коронкевич) – didgeridoo, whistle, lyra, dub siren, field recording, hydrophone
Max Rudenko (Макс Руденко) – bass (3)
Anna Maryina (Анна Марьина) – birdie voice (8)

Ksenia Fedorova - Songs of Birds
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