フィンランドの気鋭バンドPeela、ソウルフルなジャズ・フュージョンで魅了する『Notbad』

Peela - Notbad

ヘルシンキの6人組バンド、Peela の3rdアルバム

ギタリスト/作曲家ヨハネス・グランロス(Johannes Granroth)率いるフィンランドのバンド、ピーラ(Peela)。彼らの3rdアルバム『Notbad』は、ジャズ、フュージョン、ファンク、ロック、ソウルなどから影響を受けた、最高にグルーヴする良作だ。

6人組のバンドはヨハネス・グランロスのギターのほか、紅一点でキーボードとヴォーカルを担うマヤ・マニラ(Maja Mannila)、サックスのジミ・アルルース(Jimi Ahlroos)、ドラムスのセヴェリ・ソルヨネン(Severi Sorjonen)、パーカッションのミッコ・アンティラ(Mikko Antila)、そしてベースのオリヴァー・カルットゥネン(Oliver Karttunen)という編成。今作ではこれを基本としつつ曲ごとにサポートメンバーが参加したりと多彩なサウンドを楽しめる構成になっている。

マヤ・マニラのソウルフルなヴォーカルも素晴らしい(3)「Try Again」

全曲がヨハネス・グランロスの作曲。バンドはドラムス、パーカッション、ベースの非常にタイトかつグルーヴを生むリズムセクションに、鍵盤は主に分厚いハーモニーを作り、リズムもソロも先鋭的なギター、そしてジャズ・サックスが力強くメロディーを歌い上げる。インストもヴォーカル曲もバランス良く、14曲72分というヴォリュームも飽きることなくエキサイティングなまま駆け抜ける。
リズムは変拍子も取り入れつつ、曲中で効果的に変化する場面が多く、彼らの多彩な音楽的バックグラウンドを窺わせる。

ヨハネス・グランロスがヴォーカルを担う(7)「Cross The Line」
ミッコ・アンティラがヴィブラフォンを叩き、ベースはバンドの初期メンバーであるアップライト奏者フェレモン・フォン・ヌマーズ(Filemon von Numers)が演奏する(11)「Maybe Next Time」

Peela は2016年に当時高校生だったヨハネス・グランロスらによってヘルシンキで結成され、ファーストアルバム『Layers』(2018年)が大きな反響を呼び、2020年にはEP『Stepping Stones』をリリースした。現在、フィンランド各地で積極的にライブ活動を行っており、国境を越えて活動範囲を広げることを目指しているという。

(14)「Let Music Lead The Way」

Johannes Granroth – guitar, backing vocals
Maja Mannila – vocals, keysboards (except 11)
Severi Sorjonen – drums
Mikko Antila – percussion, keyboards, vibraphone
Jimi Ahlroos – saxophone (3, 7, 8, 11, 12, 13, 14)
Sami Leponiemi – saxophone (1, 2, 4, 5, 9)
Rafa Postel – trumpet (6)
Oliver Karttunen – electric bass (except 10, 11)
Filemon von Numers – upright bass (10, 11)

Peela - Notbad
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