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ソウル

  • 2024-09-03
  • 2024-09-03

新世代のマルチ奏者モーガン・ゲリン、内なる孤独を才気迸るジャズに昇華した新譜

米国のマルチ奏者/作曲家モーガン・ゲリン(Morgan Guerin)がほぼすべての楽器を演奏し作り上げた新作『Tales of the Facade』は、エレクトリック・ジャズ、R&B、ソウル、ヒップホップといった多様な音楽性を内包する新世代のマルチ奏者の才能が詰め込まれたアーティスティックな作品だ。

  • 2024-08-09
  • 2024-08-09

架空のスーパー、LHCC Martへようこそ。ソウルの未来を歩き続けるハイエイタス・カイヨーテのコンセプチュアルな試み『Love Heart Cheat Code』

Love0R&Bというジャンルがビルボード誌で正式に音楽ジャンルとして使用されてから約80年。HipHop、Popsなど他ジャンルとクロスオーバーしながら進化を続けるR&Bおよびソウルは、これまでにネオ・ソウルやオルタナティブR&am […]

  • 2024-08-04
  • 2024-08-03

UKジャジー・ソウル新鋭ブライオニー・ジャーマン=ピント、様々な変化を経て深化した5年ぶり2作目

2019年のデビュー作『Cage And Aviary』が大絶賛された英国のSSW、ブライオニー・ジャーマン=ピント(Bryony Jarman-Pinto)が待望の2ndアルバム『Below Dawn』をリリースした。パンデミックや自身の出産といった出来事を経験し様々な心境の変化を経て、彼女のサウンドや歌はより落ち着きと深みを増し、進化している。

  • 2024-06-03
  • 2024-06-03

ソウルフルで壮大な音楽観が身体に魂に反響する。南アフリカの新世代SSW、ゾイ・モディーガ新作

すべてを抱擁するような、あたたかく美しい声と音楽だ。南アフリカのマルチ奏者/シンガーソングライターのゾイ・モディーガ(Zoë Modiga)の3rdアルバム『nomthandazo』。今作でもアコースティックとエレクトロニックのバランスの取れた洗練されたサウンドと、何よりも包容力のあるヴォーカルが彼女のスケールの大きさを物語っている。

  • 2024-05-13
  • 2024-05-13

UKを代表するアフロジャズバンド、Nubiyan Twist 世界を踊らせる極上グルーヴの4thアルバム

英国の多国籍ジャズ・コレクティヴ、ヌビヤン・ツイスト(Nubiyan Twist)が4枚目となるアルバム『Find Your Flame』をリリースした。今作でまず特筆すべきはバンドに新たに加入したヴォーカリスト、アジザ・ジェイ(Aziza Jaye)だ。アルバム冒頭(1)「Battle Isn't Over」から、ゆったりとしたBPMだが素晴らしく躍動するバンド演奏に乗せて彼女のグルーヴ感に優れたヴォーカルに圧倒され、すぐに名盤と確信できる内容だ。

  • 2024-04-12
  • 2024-04-12

ナチュラルで美しい声をもつシンガー後藤杏奈、洋楽を中心に珠玉のカヴァーを歌うデビュー作

初めてその歌声を聴いたときから、歌手としての並外れた才能を感じた。八王子市出身のシンガー、後藤杏奈(Goto Anna)。ブルガリアへの留学や船での世界一周など豊富な国際経験をもつ彼女のデビューアルバム『Departure』は、“歌唱力”の一言では括ることのできない魅力が凝縮された作品となった。

  • 2024-04-08
  • 2024-04-08

静かなる天賦の才能。仏ハープ奏者/シンガー、ソフィー・ソリヴォー 圧巻のデビューアルバム

フランスのシンガーソングライター/ハープ奏者ソフィー・ソリヴォー(Sophye Soliveau)のソロデビュー作『INITIATION』が圧巻だ。まずは(2)「Initiation II - Wonder Why」を聴いてみてほしい。タイトだが主張のないリズムセクションの上で、幾分慎ましやかに分散コードを爪弾くハープ。鳥肌立つほど多層にも重なる女性コーラス。そして何よりも耳を惹くのは、これがデビュー作とは思えない経験値を感じさせるソフィー・ソリヴォーその人のあまりに素晴らしいヴォーカルだ。

  • 2024-02-24
  • 2024-02-22

多彩な表現力を持つ圧倒的な“声”。SSWドミニク・フィス=エメ新譜『Our Roots Run Deep』

声を中心に、思慮深く言葉を重ねていく印象的なR&Bだ。カナダ・モントリオールのシンガーソングライター、ドミニク・フィス=エメ(Dominique Fils-Aime)の2023年新譜『Our Roots Run Deep』。“私たちは地中深くに根差している”に始まる(1)「Our Roots Run Deep」から、“太陽まで登らせて”と歌う(13)「Feeling Like A Plant」まで、余計なものを注意深く削ぎ落としたサウンドをバックに彼女の物語を表現。有機的な流れはある種の必然性を持ち、リスナーをその映画のような物語の中に引き入れていく。

  • 2023-12-19
  • 2023-12-19

南米アルゼンチン発のハイセンスなネオソウル・バンド、NAFTA 絶品2ndアルバム『NAFTA II』

アルゼンチン・ブエノスアイレスを拠点とするネオソウル・バンド、NAFTAの2ndアルバム『NAFTA II』が良い。ファンクを基調とした重いグルーヴに男女ヴォーカル、ジャジーな鍵盤や木管、サウンドを随所で彩る見事なアレンジのストリングス。スペイン語で歌われることを除けば所謂“南米らしさ”はほとんどないが、世界を見渡してもこれほど良質なソウル系のバンドはなかなかいない。

  • 2023-10-26
  • 2023-10-26

絶妙なミクスチャー・サウンドが現代にトロピカリアを甦らす。リオの気鋭SSWペドロ・フォンチ2nd

現在のリオデジャネイロのインディー・シーンにおける要注目シンガーソングライター/ギタリスト/打楽器奏者のペドロ・フォンチ(Pedro Fonte)。大きな注目を集めたソロデビュー作『Filme do Tempo』から3年ぶりとなる2ndアルバム『Luz Na Madrugada / Late Night Light』では、前作で見せた独特の魅力を放つサウンドをさらに深化。現代のトロピカリアとも呼ぶべき、少し捻りのあるブラジリアン・ロックがどこまでも魅力的な作品を仕上げてきた。

  • 2023-10-01
  • 2023-09-30

天使のような歌声。ガボンにルーツをもつSSWアナイス・カルドー EP『Pink Magnolia』

中央アフリカのガボンにルーツを持つフランスのシンガーソングライター、アナイス・カルドー(Anaïs Cardot)が素晴らしい。エラ・フィッツジェラルド(Ella Fitzgerald)やジョアン・ジルベルト(João Gilberto)などに影響を受けてきたという彼女のデビュー作となるEP『Pink Magnolia』で、内省的でロマンティックな陰を含んだ歌を、驚くほど繊細で魅力的な声で歌う。逸材、と感じられずにいられない最高のデビューだ。

  • 2023-09-24
  • 2023-12-13

成熟したエンターテイナー、多彩な表情で魅せる芸歴20年の“新世代歌姫”ヴェロニカ・スウィフト新譜

1994年生まれの米国のジャズ・シンガー、ヴェロニカ・スウィフト(Veronica Swift)が歌手デビュー20周年での初のセルフ・タイトル作『Veronica Swift』をリリースした。単なるジャズ・シンガーの範疇に止まらない多彩な表現力を誇る彼女の集大成的な作品となっており、ビバップ、マヌーシュ・スウィング、ブルース、クラシック、ボサノヴァ、さらにはロックといった様々な種類の音楽が高次元で混ざり合い、次々と飛び出すアイディアに驚きが止まらないハイクオリティな作品に仕上がっている。