
2026年1月開催の「ブラジル映画祭+(プラス)」で「クルビ・ダ・エスキーナ(街角クラブ)」の面々の出会いや秘話、名曲群について、貴重な映像を挿入しながら、本人たちが自身の言葉で語る音楽ドキュメンタリー『クルビ・ダ・エスキーナの物語 〜すべてはあの街角から始まった〜』(原題:Nada Será Como Antes – A Música do Clube da Esquina|監督Ana Rieper)が上映される。
「ブラジル映画祭+」の開催日程はこちら。
ブラジル映画祭+ / cinebrasil+
▶︎劇場開催
2026年1月9日(金)- 1月15日(木)
会場 ヒューマントラストシネマ渋谷
▶︎オンライン開催
2026年1月 ※劇場での会期終了後にスタート
オンライン配信プラットフォーム「Lumière」
『クルビ・ダ・エスキーナの物語 〜すべてはあの街角から始まった〜』には、存命する関係した音楽家が総出演している。こちらが出演者のリストだ。
ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)|ロー・ボルジェス(Lô Borges)|ベト・ゲヂス(Beto Guedes)|ヴァギネル・チゾ(Wagner Tiso)|トニーニョ・オルタ(Toninho Horta)|ホナルド・バストス(Ronaldo Bastos)|フラーヴィオ・ヴェントゥリーニ(Flavio Venturini)|マルシオ・ボルジェス(Marcio Borges)|ムリーロ・アントゥニス(Murilo Antunes)|タヴィーニョ・モウラ(Tavinho Moura)|ニヴァルド・オルネラス(Nivaldo Ornellas)|ホベルチーニョ・シルヴァ(Robertinho Silva)|ノヴェーリ(Novelli)|ネルソン・アンジェロ(Nelson Ângelo)|ルイス・アルヴィス(Luiz Alves)|ドゥカ・レアル(Duca Leal)|Telo Borges(テロ・ボルジェス)|マリルトン・ボルジェス(Marilton Borges)|パウリーニョ・サトゥルニーノ(Paulinho Saturnino)|ベト・ロペス(Beto Lopes)|パウロ・ヴィラーラ(Paulo Vilara)
(※中心的な作詞家の1人フェルナンド・ブラント[Fernando Brant]は2015年6月に他界)
これは映画のオフィシャル・トレーラー(日本語字幕はなし)だが、映画の雰囲気は伝わるだろうか。トレーラー内で引用されている映画へのコメントを翻訳して紹介したい。
「ブラジル音楽を扱った最高のドキュメンタリーのひとつ」
― パウロ・セザール・ヂ・アラウージョ ※ブラジルで著名な音楽評論家・作家
「観る者を引き込む、魅惑的な一本。」
― シネポップ ※ブラジルの映画メディア
「久しぶりに出会った、本当に美しい映画。」
― ホルヘ・ドゥラン ※チリ出身でブラジルで活躍する映画監督・脚本家。『A Cor do Seu Destino(運命の色)』『Proibido Proibir』などで知られる。
「映画は〈夢〉という名の駅に到着する」
― 『エスタード・ジ・サンパウロ』紙 ※ブラジルの有力紙
「惚れ惚れするほど美しい。」
― アントニオ・カルロス・ミゲル ※ブラジルの著名な音楽・文化評論家
「楽しくて、心を揺さぶる」
― 『エスタード・ジ・ミナス』紙 ※ミナスジェライス州の有力紙
「伝染するように心を動かす」
― シネポップ ※ブラジルの映画メディア


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『クルビ・ダ・エスキーナの物語 〜すべてはあの街角から始まった〜』は、史上最高の作品のひとつと評されているアルバム『Clube da Esquina』『Clube da Esquina 2』を生み出したアーティストたちが、創作過程を明らかにしていく。卓越した音楽性と制作プロセスに深く分け入り、楽曲の誕生に影響を与えた場所や人々、さまざまな影響源にも目を向ける。
「クルビ・ダ・エスキーナ」の中核をなす旧友たちが再会すると、語りは自然に湧き上がり、また音楽も自然に湧き上がる。多様なエピソードを織り交ぜ、時間順の流れを探りながら、過去と現在の映像を重ねていくことで、いかにしてこの作品群が生まれ、そしてブラジルのみならず世界の音楽シーンにおいてきわめて重要な金字塔となったのかを示していく。
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1972年にリリースされたアルバム『Clube da Esquina』の評価は、近年も益々高まっている。
ブラジル国内を例に出すと、2022年に過去最大規模で多様な音楽関係者が参加した企画「ブラジル音楽史上最高のアルバム500(Lista dos 500 maiores discos da música brasileira)」(主催:ブラジル最大の音楽ポッドキャストDiscoteca Básica)で、『Chega de Saudade(by João Gilberto)』や『Acabou Chorare(by Novos Baianos)』を抑え、1位に選出された。
日本国内でも近年特に評価されており、2019年に『ミュージック・マガジン』誌が音楽関係者へのアンケートを集計したランキング「ブラジル音楽アルバム・ベスト100」では2位に選ばれた(因みに1位は『Chega de Saudade』)。
また、英語圏でのトピックでは、インディー志向の総合カルチャーメディア「Paste」が2024年に「影響力とタイムレスさ」を基準に選んだ、世界名盤300(The 300 Greatest Albums of All Time)で、9位に選ばれた(1位は、Stevie Wonder『Songs in the Key of Life (1976)』)。
このように近年益々、その評価を高めているブラジル音楽史の金字塔の秘密に迫る映像作品が初めて日本で上映される貴重な機会となる。
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『クルビ・ダ・エスキーナの物語 〜すべてはあの街角から始まった〜』のオンライン先行試写といったリターンを含む「ブラジル映画祭+」のクラウドファンディングが、スタートする。
タイトル「2026年1月に新しい映画祭「ブラジル映画祭+」を開催したい!!!」
スタート 10月9日(木)18:00
終了 11月16日(日)23:59
https://camp-fire.jp/projects/883575/view
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上映作品は全7作品で、今回はかんたんな紹介に留めるが、他にも音楽関係の映画がある。
▶︎マンゲイラがマリア・ベターニアをテーマに掲げたことをきっかけにして、マリア・ベターニアのこと、サンバのこと、マンゲイラのこと、生まれ育ったバイーアのことが存分に語られる音楽ドキュメンタリー
『2月のために〜マリア・ベターニアとマンゲイラ〜』 https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-fevereiros/
▶︎Funk Carioca の 伝説的デュオ、Claudinho & Buchechaの半生を再現したドラマ映画
『僕らの夢〜ファンキ・カリオカ〜』 https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-nosso-sonho/
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全7作品
▶︎ドラマ映画
・僕らの夢〜ファンキ・カリオカ〜 https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-nosso-sonho/
・パカへチは踊る https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-pacarrete/
▶︎音楽ドキュメンタリー
・クルビ・ダ・エスキーナの物語 〜すべてはあの街角から始まった〜 https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-nada-sera-como-antes/
・2月のために〜マリア・ベターニアとマンゲイラ〜 https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-fevereiros/
▶︎ドキュメンタリー
・ファヴェーラはファッション https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-favela-e-moda/
・母性って便利な言葉ですね。 https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-incondicional/
▶︎在日ブラジル人コミュニティを題材にした短編映画
・Nova https://cinebrasilplus2026.sea-jp.org/ja/movies/jp-nova
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主催団体は、情報を拡散していただけるのもありがたいそうです。よろしくお願いします。
