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Music

  • 2024-08-22
  • 2024-08-21

ノルデスチ発のフュージョン・バンド、Silibrina。ブラジル薫る熟練の新譜『Sonambulando』

鍵盤奏者ガブリエル・ノーブレガ(Gabriel Nóbrega)率いるブラジルのバンド、シリブリーナ(Silibrina)の3枚目のアルバム『Sonambulando』。ブラジル北東部音楽のレジェンドであるアントニオ・ノーブレガ(Antonio Nóbrega)を父に持ち、優れたアニメーターとしても知られるガブリエルが作編曲をした計8曲は、ジャズ、ファンク、フュージョン、プログレ、メタル、フォホー、フレーヴォ、マラカトゥと豊かな影響が独自の音楽性に凝縮された好盤だ。

  • 2024-08-18
  • 2024-08-17

ウルグアイのレジェンド二人による、柔らかな清風吹く珠玉のデュオ作品『Improntas』

ウルグアイを代表する二人の音楽家、ロドリゴ・G・パーレン(Rodrigo G Pahlen)とウーゴ・ファトルーソ(Hugo Fattoruso)のデュオによる新作『Improntas』がリリースされている。ウルグアイ、ひいては南米を代表する音楽家二人が自身の楽曲を中心に、ほかにはビートルズなどカヴァーも交えて奏でる至高の作品だ。

  • 2024-08-16
  • 2024-08-15

マロヤ、ブラジル、アフリカ、中東… 雑多な影響源を洗練されたサウンドに凝縮。Bonbon Vodou 新作

歌手オリアーヌ・ラカイユ(Oriane Lacaille)をフィーチュアしたレユニオン島の音楽・マロヤを受け継ぐフランスのバンド、ボンボン・ヴォドゥ(Bonbon Vodou)の2024年新作EP『Afrodiziak』が素晴らしくヤバい。たった4曲のEPだが、これは必聴だ。多数のパーカッションが生み出す南国のグルーヴ(それは決してマロヤの範疇に留まらない)と、フランス語とレユニオン・クレオール語による新鮮なサウンドが耳を貫き、体を激しく揺さぶる。

  • 2024-08-14
  • 2024-08-13

北欧ジャズを牽引するエミール・ブランドクヴィスト、作曲家としての新境地に挑む新譜

スウェーデン出身のドラマー/作曲家、エミール・ブランドクヴィスト(Emil Brandqvist)がソロ名義での新作『Interludes』をリリースした。今作では10名以上の音楽家を迎え、これまで主にピアノトリオ編成で所謂“北欧ジャズ”の人気を極めてきた彼の作曲家としての魅力や深みをより堪能できる作品に仕上がっている。

  • 2024-08-12
  • 2024-08-09

エディンバラの気鋭アーバン・ジャズ・デュオ、Edy Forey。大物も参加した驚異のデビュー作

英国エディンバラを拠点に活動する男女デュオ、エディ・フォーレイ(Edy Forey)のデビューアルバム『Culture Today』が絶品だ。ジャズ、ネオソウル、エレクトロニックなどが抜群のセンスで配合されたサウンドは多くのリスナーに強く訴求することができるだろう。

  • 2024-08-11
  • 2024-08-11

エルナン・ハシント、飛行機事故で悲劇の最期を迎えたタンゴの偉人カルロス・ガルデルに捧ぐジャズ

アルゼンチンを代表するピアニスト、エルナン・ハシント(Hernán Jacinto)の新譜『Gardel』。アルゼンチンらしい透明度の高いアレンジ・演奏で、時代を超えて愛される名曲を語り継ぐ素晴らしい作品だ。(1)「Yira Yira」を除き、ほか全曲がアルゼンチンを代表するタンゴ歌手/作曲家カルロス・ガルデル(Carlos Gardel, 1890 - 1935)の楽曲群のカヴァーで、アルゼンチン音楽界の“英雄”への深いリスペクトを卓越したジャズで表現する作品となっている。

  • 2024-08-09
  • 2024-08-09

架空のスーパー、LHCC Martへようこそ。ソウルの未来を歩き続けるハイエイタス・カイヨーテのコンセプチュアルな試み『Love Heart Cheat Code』

Love0R&Bというジャンルがビルボード誌で正式に音楽ジャンルとして使用されてから約80年。HipHop、Popsなど他ジャンルとクロスオーバーしながら進化を続けるR&Bおよびソウルは、これまでにネオ・ソウルやオルタナティブR&am […]

  • 2024-08-09
  • 2024-08-10

生粋の天才サンビスタ、ニルジ・カルヴァーリョ 音楽や人生への限りない愛に満ちた久々の新作

ブラジルの天才音楽家ニルジ・カルヴァーリョ(Nilze Carvalho)。芸歴45年を迎えた彼女が久々の新譜『Nos Combates da Vida』をリリースした。ほとんどの曲でヴォーカルとカヴァキーニョを弾き、生粋のサンビスタとしての強かな生き様を静かに見せてくれる素晴らしい作品に仕上がっている。呼吸をするように楽器を弾き、声だけでなく体中で音楽を表現する。その姿はあまりに自然で、まるで体の中から音楽が溢れ出しているかのように思える。

  • 2024-08-08
  • 2024-08-08

世界を音で繋ぐクラリネット奏者オラン・エトキン、平和への祈りを込めた新譜『Open Arms』

ワールドワイドな活動で知られるイスラエル出身のクラリネット奏者オラン・エトキン(Oran Etkin)の新譜『Open Arms』は、ブラジル、ジンバブエ、カナダ、チェコ共和国、トルコ、そして米国と世界中で現地のミュージシャンたちと録音した意欲的な作品だ。そのタイトルのとおり、分断と相互破壊が進む近年の世界において、あらゆる文化を尊重し受け入れ、つながることに焦点をあてている。

  • 2024-08-06
  • 2024-08-06

ロンドンのベーシスト、ダニエル・カシミールが超豪華オーケストラと共に描き出す現代ジャズ絵巻

イギリス・ロンドンを拠点に活動するベーシスト/作曲家ダニエル・カシミール(Daniel Casimir)が新譜『Balance』をリリースした。絶賛された前作『Boxed In』に引き続きジェイムズ・コパス(James Copus, tr)やヌバイア・ガルシア(Nubya Garcia, sax)らを揃えた絢爛なジャズ・オーケストラを従えつつ、ドラマーはモーゼス・ボイド(Moses Boyd)からジェイミー・マーレイ(Jamie Murray)に交代。人力ドラムンベースを主体とした解像度の高いドラミングで、ロンドンの現代ジャズのかっこよさが全面に押し出された。

  • 2024-08-04
  • 2024-08-03

UKジャジー・ソウル新鋭ブライオニー・ジャーマン=ピント、様々な変化を経て深化した5年ぶり2作目

2019年のデビュー作『Cage And Aviary』が大絶賛された英国のSSW、ブライオニー・ジャーマン=ピント(Bryony Jarman-Pinto)が待望の2ndアルバム『Below Dawn』をリリースした。パンデミックや自身の出産といった出来事を経験し様々な心境の変化を経て、彼女のサウンドや歌はより落ち着きと深みを増し、進化している。

  • 2024-08-03
  • 2024-08-03

バジ・アサド新作はまさかのレニーニ『魚眼』カヴァー!30年の歳月を経て甦る名曲たち

ブラジルのギタリスト/歌手バジ・アサド(Badi Assad)の新譜『Olho de Peixe』は、まさかのあの名盤の再解釈だった。タイトルを見てピンと来る人も多いだろう。オーリョ・ヂ・ペイシ(魚眼)。レシーフェ出身のSSWレニーニ(Lenine, 1959 - )が、斬新なパンデイロ奏法を含む様々な打楽器を操る魔術師のようなマルコス・スザーノ(Marcos Suzano, 1963 - )とともに録音した1993年の同名のアルバム『Olho de Peixe』は、地球の裏側日本のファンにも激烈な衝撃を与えたように、バジ・アサドや今作で共演するオーケストラのディレクターであるカルリーニョス・アントゥネス(Carlinhos Antunes)にとっても音楽家人生を左右するほどの作品だったようだ。