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Music

  • 2024-01-18
  • 2024-01-18

モロッコ出身の巨匠ドラマー モクタル・サンバ、音楽の豊かな多様性への賛歌『Safar』

モロッコとセネガルにルーツを持ち、フランスで活動するドラマー、モクタル・サンバ(Mokhtar Samba)の新作『Safar』。キャリアの初期でエディ・ルイスに見出され、ジャコ・パストリアスのサポートを行い、その後スアド・マッシ、サリフ・ケイタ、ユッスー・ンドゥール、カルリーニョス・ブラウン、カルロス・サンタナ、ジョー・ザヴィヌルら多くの世界的音楽家とプレイしてきた1960年生まれの彼が今もなお音楽観をアップデートし続け、最先端でいることを証明する傑作だ。

  • 2024-01-16
  • 2024-01-16

現代NYジャズを代表する個性派ギタリスト ロテム・シヴァン、驚くべき創造力と表現力で夢を叫ぶ

やはり、彼は現代最高のギタリストのひとりだろう。イスラエル出身、ニューヨークで活動するロテム・シヴァン(Rotem Sivan)。古典的なジャズからヒップホップ、ネオソウル、インド音楽、ロックなど様々な要素から影響を受けた実験的な音作りなど好奇心の旺盛さが窺え、どんなことをやってもセンスの塊のように素晴らしい音楽を生み出す天才。2024年1月、新作『Dream Louder』をリリース。

  • 2024-01-14
  • 2024-01-14

真摯に音楽と人生に向き合う現代最高の歌手サルヴァドール・ソブラル、新作『TIMBRE』から伝わるあたたかさ

ユーロビジョン・ソングコンテストの最高得点記録保持者として著名なポルトガル出身のSSW、サルヴァドール・ソブラル(Salvador Sobral)の4枚目のアルバム『TIMBRE』は、彼の持ち味である柔和な歌声がジャズの影響を受けた美しいサウンドに馴染む、とても良質な音楽作品だ。

  • 2024-01-13
  • 2024-04-07

稀代のSSWラウ・ノア、世界中の最高のミュージシャンとのコラボアルバム『A Dos』ついにリリース

1994年カタルーニャ生まれのシンガーソングライター/ギタリストのラウ・ノア(Lau Noah)が世界中のトップミュージシャンとのコラボレーションを収録した新譜『A Dos』をリリースした。世代も国籍も違うゲストたち──ジェイコブ・コリアー、ホルヘ・ドレクスレル、シルビア・ペレス・クルス、クリス・シーレ、セシル・マクロリン・サルヴァント、サルヴァドール・ソブラルなどが参加した美しい傑作。

  • 2024-01-13
  • 2024-01-13

イスラエル・サイケ新星ギタリスト、YUZ デビュー!独創的で圧倒的な必聴盤!

イスラエル・エルサレム出身のギタリスト/作曲家、YUZことウリア・ウィツタム(Uriah Witztum)の音楽が最高に面白い。2022年のデビューアルバム『Mono Moon』はユダヤ、アラブ、そして西洋の文化が交差するこの土地らしいプログレッシヴかつ非常に高度な音楽性で、先の見えない展開の独自の音楽を確立した興味深い作品だ。

  • 2024-01-11
  • 2024-01-09

アナトリア随一の本格派現代フラメンコ!ギタリスト、ドルク・オクユジュ新作EP

トルコのフラメンコ・ギタリスト/作曲家ドルク・オクユジュ(Doruk Okuyucu)による新作EP『Daha』が素晴らしい。伝統的なフラメンコを礎にしつつ、本場スペインとはわずかに空気感の異なるオリエンタルなコンテンポラリー・フラメンコギターを堪能できる作品で、その音楽的な感覚はアルメニアのバハグニ(Vahagni)やイスラエルのイダン・バラス(Idan Balas)など、異国の地で独自にフラメンコ音楽を探求するアーティストと比肩する。

  • 2024-01-09
  • 2024-01-08

ベルギー現代ジャズの気鋭奏者集結。イタリア出身ドラマー、アルマンド・ルオンゴのデビュー作

イタリア出身ベルギー在住のドラマー、アルマンド・ルオンゴ(Armando Luongo)がセクステットで録音したデビュー作『New Lands』。全曲が彼の作曲で、演奏陣はピアノのワジディ・リアヒ、ベースのバシーレ・ラオラ、トランペットのジャン=ポール・エスティヴィナート、サックスのマット・チャルク、そしてギターのジョヴァンニ・ディ・カルロというベルギーのジャズシーンで躍進する気鋭の若手で固められている。

  • 2024-01-08
  • 2024-01-08

伊気鋭女性ジャズピアニスト、シャーデー・マンギアラシーナ “祈り”を主題にした重厚な2枚組新譜

イタリアのピアニスト、シャーデー・マンギアラシーナ(Sade Mangiaracina)がすべての人々が関わるべき抽象的で神聖なものに捧げる2枚組の新作。情緒豊かで調和のとれたVol.1と、悲嘆に咽び泣くようなトランペットが印象深いVol.2の対比も素晴らしい。アルバムは今この時代・社会でもっとも必要と思われる”祈り”(1)「My Prayer」で始まる。

  • 2024-01-07
  • 2024-01-07

スパニッシュ・ミクスチャーを牽引するAmparanoia、ブラスバンドをフィーチュアした新譜

1990年代後半に結成され、スパニッシュ・ミクスチャーのムーヴメントを牽引したバンド、アンパラノイア(Amparanoia)。2008年に一度は解散したが、2017年に再結成。2枚のアルバムをリリースし、そして結成25周年を迎える2022年にはスタジオでブラスバンドのアルティスタス・デル・グレミオ(Artistas del Gremio)と初めて出会った。

  • 2024-01-06
  • 2024-01-06

洗練された野性。豊潤なブラジル音楽の土壌が生んだカロル・パネッシ新作『Natureza é Casa』

エルメート・パスコアールやイチベレ・ズヴァルギとの関係も深いブラジル・リオデジャネイロ出身のマルチ奏者/シンガー/作曲家のカロル・パネッシ(Carol Panesi)が5枚目のスタジオ・アルバム『Natureza é Casa』をリリースした。クラシックやジャズをも内包したブラジル音楽の豊かさを実感する作品に仕上がっている。

  • 2024-01-05
  • 2024-01-03

新進気鋭の超絶ジャズ・ヴィブラフォン奏者シモン・ムリエ、往年のジャズ名曲に挑む新譜『Inception』

フランス出身の気鋭ジャズ・ヴィブラフォン奏者シモン・ムリエ(Simon Moullier)が気心知れたトリオで録音した新作アルバム『Inception』。所謂ジャズメン・オリジナルのカヴァーをメインに、持ち前の超絶技巧で疾走感のあるジャズを聴かせてくれる快作だ。

  • 2024-01-03
  • 2024-01-01

ロシア出身の気鋭ピアニストが苦悩の心中を吐露。反戦への強い想いの滲む3rdアルバム『Between the Times』

ロシア・モスクワ州出身、ドイツ・ベルリン在住のピアニスト/作曲家スヴェトラーナ・マリンチェンコ(Svetlana Marinchenko)の3rdアルバム『Between the Times』がリリースされた。これまで好奇心に溢れたプログレッシヴな音楽を放ってきた彼女にとって、今作はより社会的なテーマへと変遷を遂げたアルバムに仕上がっている──もちろん、それは彼女を取り巻く社会情勢に強く影響を受けたものだ。

  • 2024-01-02
  • 2024-01-01

統率の混沌の狭間を征くノルウェー発の現代フリージャズ。Andreas Røysum Ensemble 新作『Mysterier』

クラリネット奏者アンドレアス・ロイサム(Andreas Røysum)が率いるノルウェーの総勢12名の若い器楽奏者によるフリージャズ・バンド、アンドレアス・ロイサム・アンサンブル(Andreas Røysum Ensemble)が3枚目となるアルバム『Mysterier』をリリース。2人のドラマー、2人のベーシスト、木管4、金管2、そしてフィドルとチェロという編成で、統制とカオスを流動的に行き来する演奏はリスナーを興奮の渦に飲み込む。