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クラシック

  • 2026-10-23
  • 2026-10-22

ヒバ・タワジ&イブラヒム・マアルーフ。レバノン生まれの夫妻によるフランス歌曲集『À LA FRANÇAISE』

ともにレバノンにルーツを持ち、フランスを拠点にそれぞれのキャリアを築いてきた歌手ヒバ・タワジ(Hiba Tawaji)と、トランペット奏者イブラヒム・マアルーフ(Ibrahim Maalouf)が、初の共同名義によるアルバム『À LA FRANÇAISE』をリリースした。「フランス流に」のタイトルが示すとおり、主に20世紀後半のフランスの名曲たちをジャズ・コンボとオーケストラをバックに歌う作品で、イブラヒムの代名詞でもある微分音トランペットのソロによってフランスで生きる二人のルーツも織り込もうとするアルバムとなっている。

  • 2026-10-18
  • 2026-10-11

エンリコ・ピエラヌンツィ新譜『Improclassica』──クラシックとジャズの鮮やかな架け橋となる情感豊かな傑作

細部まで緻密に編曲されたオーケストラと、ジャズのピアノトリオによる即興演奏による素晴らしくエキサイティングな新譜だ。イタリアを代表するピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)の2026年作『Improclassica』。そのタイトル通り、西洋クラシックの名曲をモチーフとしたジャズ・インプロヴィゼーション(即興)の作品である。

  • 2026-06-09
  • 2026-06-11

トルコ出身歌手エリフ・サンチェス、地中海〜ブラジルを歌とストリングスで旅する抒情的新譜『Así pues…』

トルコ出身の歌手エリフ・サンチェス(Elif Sanchez)の2026年作『Así pues…』は、はっきり“金字塔”だと断言したい。アルバム冒頭に収められた(1)「Choro Pro Zé」は、そう確信させてくれる最高の幕開けだ。ソリストとしてフィーチュアされるのはマケドニア出身のクラリネット奏者イスマイル・ルマノフスキー(Ismail Lumanovski)。そしてポーランドの弦楽四重奏団オ・クワルテト(O Kwarteto)の情緒豊かな伴奏を得て、エリフ・サンチェスは個性的で美しい揺らぎのヴォーカルで“世界観”を作り上げる。

  • 2026-04-04
  • 2026-03-30

ブラジルを代表するショーロ・ピアニストのエルクレス・ゴメス、初の自作曲集『Bremen Solo』

ショーロに特化したブラジルの名ピアニスト、エルクレス・ゴメス(Hércules Gomes)のアルバム『Bremen Solo』は、ドイツの歴史あるコンサートホール、ゼンデザール・ブレーメン(Sendesaal Bremen)で行われたソロライヴを録音した作品。収録の16曲はすべてエルクレス・ゴメス作曲のオリジナルとなっており、稀代のショーロ・ピアニストの魅力が余すところなく発揮された絶品だ。

  • 2026-03-06
  • 2026-03-05

異なる音楽史を歩んだヴァイオリンとハベッカを再び統合しようとする、“ブラジルの弓”プロジェクト

7年の音楽的パートナーシップを経て、ヒカルド・ヘルス(Ricardo Herz)とヴァニーユ・ゴヴァールツ(Vanille Goovaerts)のヴァイオリン・デュオ作『Arcos Brasileiros』が発表された。二人は曲ごとに起源を共有する二つの弦楽器──ヴァイオリンとハベッカ──を使いわけ、文化的にふたつの楽器を分け隔てなく再統合しようとする。

  • 2026-02-12
  • 2026-02-11

女性たちの歴史的トラウマ「結婚」についての深い考察。マガリ・サーレの壮大な音楽抒情詩

カタルーニャのシンガーソングライター、マガリ・サーレ(Magalí Sare)の2026年新譜『DESCASADA, Vol. 1』は、単なる美しい楽曲のコレクションではない。これは、数世紀にわたり女性を縛り付けてきた「結婚」という制度、そしてそこからの解放を巡る、壮大な音楽的人類学の試みであり、アーティストとしての彼女にとって重要なマイルストーンでもある。

  • 2025-10-08
  • 2025-10-05

すべての悩める人へ、音楽は精神の最高の“薬”── ASDを乗り越えたピアニスト、エリオット・ジャック新作

イングランド・ソリハル出身のピアニスト/作曲家エリオット・ジャック(Elliott Jack)が、パートナーの妊娠が発覚した2023年1月から作曲を開始し、初めての息子が誕生したあとの2024年6月まで制作を続けた『Night Light』。父性の芽生えをテーマとし、息子への贈り物としても機能する楽曲が収められており、録音はアップライトピアノの演奏をペダルの動きまで克明に生々しく捉えている。ブラームスの子守唄をアレンジした(5)「Lullaby, Op. 49 No. 4」を除き、全曲がエリオット・ジャックのオリジナルで、ジャズからポスト・クラシカルへ転向したという彼らしい個性が滲む。

  • 2025-08-29
  • 2025-08-23

マルコ・ミシアーニャ、驚くほど豊かなバリオス=マンゴレ曲のヴィオラ独奏

驚くべき、素晴らしいヴィオラのソロ・アルバムである。 イタリア出身のヴィオラ奏者、マルコ・ミシアーニャ(Marco Misciagna)によるバリオス=マンゴレ曲集『Agustín Barrios Mangoré』。クラシック・ギタリストに人気の「フリア・フロリダ」「蜜蜂」「大聖堂」といったバリオスの代表曲をヴィオラ1本で演奏し、これがヴィオラ特有の豊かな音の深みと相まって新鮮な感動を与えてくれる作品だ。

  • 2025-06-03
  • 2025-06-02

カート・ローゼンウィンケル&ジャン=ポール・ブロードベックによる、ブラームス創造的ジャズアップ

前作『The Chopin Project』に続く、カート・ローゼンウィンケル(Kurt Rosenwinkel)& ジャン=ポール・ブロードベック(Jean-Paul Brodbeck)によるクラシック巨匠の遺産に探訪するプロジェクトの第二弾がリリースされた。今回はドイツの作曲家ヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms, 1833 - 1897)。前作と同じくルーカス・トラクセル(Lukas Traxel, b)とホルヘ・ロッシー(Jorge Rossy, ds)を擁したジャズ・カルテットで、「ハンガリー舞曲」「子守歌」といった楽曲が収められている。

  • 2025-04-29
  • 2025-04-29

躍動するアフロ・カリビアン・バッハ!! ヨアキム・ホースレイ「Via Havana」トリロジー最終章

西洋クラシックの作曲家の名曲をアフロ・カリビアン音楽で再解釈するプロジェクトが人気の米国のピアニスト/作編曲家ヨアキム・ホースレイ(Joachim Horsley)が最新作『Afro Bach』をリリースした。その名のとおり、“音楽の父”ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685 - 1750)の名曲を独創的にカヴァーしており、そのアイディアに驚き(そしてたくさんの楽しさ)を提供してくれるアルバムとなっている。

  • 2025-04-08
  • 2025-04-06

アラブ社会と西洋音楽の架け橋を担うウードの巨匠アヌアル・ブラヒム、ガザの悲劇に寄り添う新作

チュニジア出身のウード奏者/作曲家アヌアル・ブラヒム(Anouar Brahem)の新譜『After the Last Sky』がリリースされた。ECMの傑作のひとつと称賛された前作『Blue Maqams』以来、実に8年ぶりとなる新作で、彼にとって初めての試みとなるチェロを加えた最大4人の編成でアラブ音楽やジャズ、クラシックを自然に融合させた美しい室内楽を聴かせてくれる作品となっている。

  • 2025-03-27
  • 2025-03-26

ギターとチェロ、魔法のように美しい。キケ・シネシ&アストリッド・モトゥーラ『La Magia』

アルゼンチンを代表するギタリストのキケ・シネシ(Quique Sinesi)が、同国のチェリストのアストリッド・モトゥーラ(Astrid Motura)とのデュオで新譜『La Magia』を発表した。収録の7曲はすべてキケ・シネシの作曲で、純粋で淀みのない、彼らしい澄み切った美しい音楽をたっぷりと堪能できる作品となっている。

  • 2025-03-25
  • 2025-03-08

バンドネオンの未来を示す。ルイーズ・ジャリュの温故知新プロジェクト『Jeu』

フランスの天才バンドネオン奏者ルイーズ・ジャリュ(Louise Jallu)の2024年作『Jeu』。ピアソラの生誕100周年を記念し絶賛された前作『Piazzolla 2021』(2021年)を経て、今作では自身の作曲を中心にシューマンやラヴェル、ブラッサンスといった影響を織り交ぜた多彩なアプローチを見せている。

  • 2025-02-23
  • 2025-02-22

ブラジル若手最高峰ギタリスト、カイナン・カヴァルカンチによる至上のガットギター・アルバム

ブラジルの若手ギタリストにおける最高峰のひとり、カイナン・カヴァルカンチ(Cainã Cavalcante)が新譜『Coração de Melodia』をリリースした。彼自身10枚目のアルバムとなる今作は自身のプロデュースによって制作され、レパートリーはブラジルの偉大な作曲家たちの楽曲を中心に据えている。