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ドラムス

  • 2025-03-21
  • 2025-03-21

知性派現代ジャズの最前線ピアノトリオ。太陽の恵みをテーマとしたフィリップ・レム最新作

オランダ出身のドラマー/作曲家フィリップ・レム(Philippe Lemm)の4枚目となるスタジオ・アルバム『Echo The Sun』。今作ではトリオにインド出身ピアニストのシャーリク・ハサン(Sharik Hasan)を新たに迎え、太陽の恵みによる光と温かさ、回復力をテーマとした音楽的探求を特徴とした素晴らしい現代ジャズを展開する。

  • 2025-02-22
  • 2025-02-22

多文化共生のカナダ・トロントJAZZシーンを象徴する最強ピアノトリオ! Jeremy Ledbetter Trio

カナダ・トロントを拠点とするピアニスト/作曲家ジェレミー・レッドベター(Jeremy Ledbetter)率いるピアノトリオの2024年新譜『Gravity』。スナーキー・パピー(Snarky Puppy)のドラマーとして知られるラーネル・ルイス(Larnell Lewis)と、スティーヴ・コールマン(Steve Coleman)との活動で知られるベーシストのリッチ・ブラウン(Rich Brown)とのトリオで、2018年のデビュー作『Got a Light?』以来の新作だ。

  • 2025-02-02
  • 2025-02-02

ノルウェー発ジャズ・プログレ、Krokofant。象と鰐のキメラな濃厚バンド最新作

ノルウェーのプログレッシヴ・ジャズバンド、クロコファント(Krokofant)の6枚目のアルバム『6』。彼らのアルバムはもうずっとこんな感じの安易なネーミングで、それがバンドの価値を貶めてしまっていないか心配になるが、音楽自体は紛れもなく本物。70年代のプログレやジャズロックに強く影響された最高に熱い作品だ。

  • 2025-02-01
  • 2025-02-01

イスラエル・ジャズ若手代表格の人気ピアノトリオ、GTO Trio 待望の新作『Within』

ピアノのガディ・レハヴィ(Gadi Lehavi)、ダブルベースのタル・マシアハ(Tal Mashiach)、ドラムスのオフリ・ネヘミヤ(Ofri Nehemya)という現代イスラエル・ジャズ最高峰の若手3人によるピアノトリオ、GTO Trio が新作『Within』をリリースした。10年以上にわたるコラボレーションの中でトリオとしてのアルバムはこれまでに2018年の『From the Road』のみだったが、それぞれがリーダーとして、あるいはプレイヤーとして世界中の様々なミュージシャンらと共演してきた経験を再び長い友情の中に持ち込み、それぞれの成長を反映させたような素晴らしい作品となっている。

  • 2025-01-07
  • 2025-01-05

現代最高峰のオーセンティック・ジャズ。アリ・ホーニグ・トリオ新作『Tea for three』

米国のドラマー、アリ・ホーニグ(Ari Hoenig)の新譜『Tea for three』。ピアノのガディ・レハヴィ(Gadi Lehavi)、ベースのベン・ティベリオ(Benjamin "Ben" Tiberio)とのトリオ編成は前作『Golden Treasures』(2022年)と同じ面子で、長いキャリアを持つアリにとっても同じメンバーで2枚続けてアルバムをリリースするのは初めてのようだ。

  • 2024-11-29
  • 2024-11-28

現代ヨーロッパ・ジャズの並外れたプレイヤーが集うクインテット「NOVA」、注目の新譜

ベルギーの気鋭ベーシスト/作曲家、フェリクス・ツルシュトラッセン(Félix Zurstrassen)の“Nova”プロジェクトの第三弾『NOVA Elusive』。細部まで練られたコンポージングや、様々な国からジャズという共通言語の旗印のもとに集ったメンバーによるボーダーレスなサウンドは、現代ジャズの筆頭格という彼らのこれまでの評価を裏切らない素晴らしい出来栄えだ。

  • 2024-11-08
  • 2024-11-06

祖国の危機に想いを馳せるドラマー、ファビオ・ロハス 緊張感に満ちた圧巻のジャズ『Perseverance』

ベネズエラから米国に移住し、ニューヨークで活動するドラマー・作曲家ファビオ・ロハス(Fabio Rojas)の初リーダー作『Perseverance』。アルバムのタイトルは英語で“忍耐力”だが、彼が好むスペイン語の“el que persevera, vence”(耐え忍ぶ者が勝つ)という諺からインスパイアされたものであり、これは祖国ベネズエラの混迷を極める独裁的な政治への言及と、個人的な葛藤の想いを反映したものとなっている。

  • 2024-10-26
  • 2024-10-26

ブラジル北東部音楽とジャズ・ヴァイオリンの個性的な融合。名手ヒカルド・ヘルス、トリオ新作

ブラジルのヴァイオリン奏者ヒカルド・ヘルス(Ricardo Herz)、ピアニストのファビオ・レアンドロ(Fabio Leandro)、そしてドラマーのペドロ・イトー(Pedro Ito)によるトリオ作『Sonhando o Brasil』は、ブラジル土着のリズムとジャズやクラシックが混ざり合った楽しい音楽を聴くことのできる逸品だ。

  • 2024-10-04
  • 2024-10-03

「踊れ、誰も見てはいない」──UKジャズ新時代を拓くエズラ・コレクティヴ、音楽の喜びを覚醒させる新譜

2022年リリースのアルバム『Where I'm Meant To Be』で、ジャズバンドとして史上初めてマーキュリー賞を受賞した頃から、UKジャズの中心には常にエズラ・コレクティヴ(Ezra Collective)という存在があった。ジャズバンドがおおよそ到達できるものとは多くの人が思ってもいなかった高みに到達した彼らは、多くの人々に音楽的な豊かさや発見をもたらし、そのポジティヴな音楽は人々を勇気づけた。

  • 2024-09-21
  • 2024-09-28

現代ジャズと現代音楽の最もエキサイティングな融合。Trio HLK『Anthropometricks』

スコットランドのジャズトリオ、Trio HLK が2ndアルバムとなる『Anthropometricks』をリリースした。鍵盤奏者/作曲家のリッチ・ハロルド(Rich Harrold)、8弦ギター奏者アント・ロウ(Ant Law)、そしてドラマーのリッチ・カス(Rich Kass)の頭文字から取られたこのトリオは、伝統的なジャズやクラシックの枠に囚われない自由な発想で聴き応え抜群の音楽を発信している。

  • 2024-08-14
  • 2024-08-13

北欧ジャズを牽引するエミール・ブランドクヴィスト、作曲家としての新境地に挑む新譜

スウェーデン出身のドラマー/作曲家、エミール・ブランドクヴィスト(Emil Brandqvist)がソロ名義での新作『Interludes』をリリースした。今作では10名以上の音楽家を迎え、これまで主にピアノトリオ編成で所謂“北欧ジャズ”の人気を極めてきた彼の作曲家としての魅力や深みをより堪能できる作品に仕上がっている。

  • 2024-07-23
  • 2024-07-15

世界最高峰ドラマー、マーク・ジュリアナがたった一人で作り上げた独創的な音楽の世界

米国を代表するドラマー、マーク・ジュリアナ(Mark Guiliana)の新作、その名も『MARK』は、彼の独創的な音楽観を堪能できる作品となった。今作で彼はドラムスやパーカッションだけでなくピアノやシンセ、マリンバやヴィブラフォン、エレクトロニックにスポークン・ワードといったあらゆる表現手段をすべて自ら手がけている。

  • 2024-06-18
  • 2024-06-18

北欧ジャズのレジェンド e.s.t、その30周年の追悼盤。数多の感情のレイヤーを生み出すライヴ作

ジャズのひとつの歴史を作ったバンド、e.s.t.(Esbjörn Svensson Trio)が結成されたのは1993年。15年後の2008年6月に不慮の事故によってピアニストのエスビョルン・スヴェンソン(Esbjörn Svensson)は亡くなり、バンドは事実上の解散状態となったが、残されたドラマーのマグヌス・オストロム(Magnus Öström)とベーシストのダン・ベルグルンド(Dan Berglund)はその後もそれぞれの活動に勤しみながら、たびたびe.s.t.の活動を振り返るようなプロジェクトを発信してきた。