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ギター

  • 2026-03-07
  • 2026-03-06

テナーサックスの導師オデッド・ツール、その管に吹く微風、そして痛みを伴った驚くほど激しい熱風

オデッド・ツール(Oded Tzur)が奏でるテナーサックスは、ごくごく普通の真鍮製の楽器なのに、なぜだか“木の音”がする。もっと言えば、木管の中をとおる、“風の音”がする。オデッド・ツールのテナーサックスはいつもとても繊細で、まるでヨガの呼吸の延長にあるかのようだった。けれど、2026年3月初頭にリリースされた彼の新作『Make A Sound』を聴いて、正直僕はかなり驚いた。

  • 2026-03-05
  • 2026-03-05

ギター・レジェンド、パット・メシーニが新グループで示す、ジャズの真骨頂。『Side-Eye III+』

パーフェクト、なアルバムではないだろうか。巨匠ギタリスト、パット・メシーニ(Pat Metheny)の新作『Side-Eye III+』。久々にフュージョン/ブラジル音楽寄りのアルバムで、どこまでも果てしなく広がる空間的なサウンドはライル・メイズが居たかつてのパット・メシーニ・グループを彷彿させつつ、確かに現代の音にアップデートされている。長尺の楽曲群はメシーニらしいドラマチックな展開が満載で、アクセルを緩めることなくハイウェイを疾走し、次々と景色が流れゆくかのよう。もう一度言おう、完璧な作品だ、と!

  • 2026-03-03
  • 2026-03-02

21世紀のジャズ・ヒロイン、アンドレア・モティスの音楽的集大成『Intimate』

サン・アンドレウ・ジャズバンド出身のトランペット奏者/シンガーのアンドレア・モティス(Andrea Motis)の2026年新譜『Intimate』は、彼女の音楽的ルーツであるフォーク、R&B、ジャズ、そして特にブラジルの音楽たちを、ギタリストとのデュオで淑やかに演奏する親密な作品だ。1曲を除きカヴァーとなっており、幅広いジャンルからの選曲は、10代の頃から華やかな活躍で注目されてきた彼女の音楽的な集大成と言えるだろう。

  • 2026-02-21
  • 2026-02-20

長引く戦争への苛立ちを激しいポストパンクに乗せる、“憎悪のリクビダートル” Gogol Bordello 新譜

ロシアのウクライナ侵攻は開戦から4年が経つが、いまだに終わりが見えない。そんな状況の中、チェルノブイリ原子力発電所事故によって故郷ウクライナを追われ難民となったユージーン・フッツ率いるゴーゴル・ボルデロ(Gogol Bordello)は、9枚目のアルバムとなる新作『We Mean It, Man!』を2026年2月13日にリリースした。

  • 2026-02-13
  • 2026-02-12

アーロン・パークス全面参加! UKギタリスト、トム・オレンドルフの歌心溢れる傑作『Where in the World』

ロンドンの気鋭ギタリスト、トム・オレンドルフ(Tom Ollendorff)の2025年作『Where in the World』が素晴らしい。米国のピアニスト、アーロン・パークス(Aaron Parks)をフィーチュアしたカルテット編成で、アルバム全編で歌心溢れる情緒豊かな楽曲と演奏で楽しませてくれる。

  • 2026-02-06
  • 2026-02-05

インディー・フォーク、エレクトロニック、ジャズが融合する叙情的音空間。エリー・パールマン新作

イスラエル・テルアビブ出身、現在はニューヨークのマンハッタンを拠点とするギタリスト/シンガーソングライターのエリー・パールマン(Ely Perlman)による2025年作『Everything Should Be』は、ドリーミーなベッドルーム・ポップとジャズを掛け合わせたような白昼夢的サウンドが心地よい作品だ。演奏にはゲストとして彼が所属するバンド「Ursa Major」のリーダーであるベース奏者クリスチャン・マクブライド(Christian McBride)や、イスラエルを代表するピアニストのシャイ・マエストロ(Shai Maestro)なども参加。

  • 2026-02-04
  • 2026-02-01

ルクセンブルク出身の表現者クレア・パーソンズ。内省や葛藤をアヴァン・ジャズロックに乗せ歌う

ルクセンブルク出身のヴォーカリスト/鍵盤奏者クレア・パーソンズ(Claire Parsons)、イスラエル出身のギター奏者エラン・ハル・エヴェン(Eran Har Even)、そして同じくイスラエル出身のドラムス奏者ジヴ・ラヴィッツ(Ziv Ravitz)による初のトリオ作品『PARSONS x HAR EVEN x RAVITZ』。ジャズの要素にフォーク風のソングクラフトとロック・フュージョンをブレンドした、鮮やかなハイブリッド・ミュージック。

  • 2026-02-03
  • 2026-02-01

ポーランドを代表する若手ギタリスト、シモン・ミカ “声”に彩られたジャズ・クインテット作『Agma』

ポーランドの若手実力派ギタリスト、シモン・ミカ(Szymon Mika)がクインテットを率いてリリースした2025年新譜『Agma』。これまでの彼のソロやデュオの作品とは異なり外向的な雰囲気を醸す作品で、事前のリハーサルなしで2日間の録音に挑んだメンバーの相互作用による即興演奏の化学反応が大いに楽しめる優れた音楽だ。

  • 2026-01-31
  • 2026-01-25

ジュリアン・ラージ新作はジョン・メデスキ参加のアメリカーナ・ジャズ。『Scenes From Above』

米国のギタリスト、ジュリアン・ラージ(Julian Lage)の新作『Scenes From Above』は、彼が2024年末から取り組んでいる“ライティング・スプリント(writing sprint)”の素晴らしい成果だ。短時間──なんと、20分に1曲を書くというルールだった──で集中的に多くの曲を書いた彼は、レコーディングの候補曲を50曲ほどに絞り、プロデューサーのジョー・ヘンリー(Joe Henry)に共有して今回のバンドが強調すべきことは何か、そこに色彩と動きをどう加えられるかについて綿密に打ち合わせたうえでレコーディングを敢行した。

  • 2026-01-30
  • 2026-01-29

ブラジルを代表するギタリスト3人によるガロート曲集『Paulo Bellinati trio toca Garoto』

ブラジル音楽の発展に多大な影響を与えたギタリスト/マルチ弦楽器奏者であるガロート(Garoto, 本名:Aníbal Augusto Sardinha, 1915 - 1955)の没後70年を記念し、ブラジルを代表する3人のギタリストが集い、そのタイムレスな魅力を発信するプロジェクト『Paulo Bellinati trio toca Garoto』。主にスティール弦の6弦ギターを弾くパウロ・ベリナーチ(Paulo Bellinati)、ナイロン弦の6弦を弾くダニエル・ムハイ(Daniel Murray)、そしてナイロン弦の7弦を弾くスワミ・ジュニオール(Swami Jr)によるトリオが、新たなアレンジを加えてガロートの歴史的な楽曲群に再訪する。

  • 2026-01-23
  • 2026-01-21

卓越したフラメンコギターの伝統と情熱を受け継ぎ、未来へ発散するフラスキート新譜

ロマ(ジプシー)の家系に生まれ育ったスペインのギタリスト、フラスキート(Fraskito)の新作『Camino de Agua』は、卓越した演奏技術に裏付けされた伝統的なフラメンコを基盤としつつ、そこに留まらない未来志向を感じさせる傑作だ。マヌーシュ・ジャズやラテン、ジャズの要素も取り込んだ新しい時代を目指そうとする彼の音楽の真髄を垣間見せる。

  • 2026-01-20
  • 2026-01-20

新作はなんと”ボサノヴァ”!? ブラジルのポップスター、ルイーザ・ソンザが時代を超える歌を歌う

ブラジルの人気ポップ歌手ルイーザ・ソンザ(Luísa Sonza)の新作が話題となっている。アルバムは2026年1月13日にリリースされた直後、24時間以内にiTunes BrasilとApple Musicで1位。ポルトガルでトップ10、アルゼンチン、パラグアイ、アンゴラ、モザンビーク、トルコでも上位に入るなど世界的な注目を集めている。

  • 2026-01-17
  • 2026-01-16

ブラジルの豊かな文化に寄り添う叙情的な傑作。マヌー・サッジオーロ『AMA』

ブラジル・サンパウロ州出身のシンガーソングライター、マヌー・サッジオーロ(Manu Saggioro)の2ndアルバム『AMA』。ブラジル・ラジオ文化賞(Rádio Cultura Brasil)を受賞した前作『Clarões』(2019年)に引き続きセウマール(Ceumar)が音楽監督を務め、パーカッションでアントニオ・ロウレイロ(Antonio Loureiro)が全面参加しており、自然やスピリチュアル文化を音楽の基底に据えた、詩情豊かで穏やかな素晴らしいアルバムに仕上がっている。