宇宙服ジャケの前作『Tão Tá』が話題となったブラジルのSSW、ルイーザ・ブリーナ(Luiza Brina)の新作『Tenho Saudade Mas Já Passou』が発売された。今作のジャケは脚立にまたがった作業服(?)姿の本人。今作もジャケのイメージと中身の音楽が合ってません…。
内容はゆったりとした至福のチェンバーミュージック。多くのブラジル音楽ファンの心を鷲掴みにして離さなかった前作の延長のような感じで、ルイーザ・ブリーナ本人が弾くフォーキーなガットギターの音色も、飾らない美声もそのまま。相変わらずの幸せ成分の高さで心地よい風を運んでくれる。
今作はパト・フ(Pato Fu)のヴォーカルで日系のフェルナンダ・タカイ(Fernanda Takai)をフィーチュアした(4)「Acorda para Ver o Sol」、同郷ミナス出身の注目のSSWセザール・ラセルダ(Cesar Lacerda)参加の(6)「De Cara」など音楽性の近しいゲストも。
ピアノやガットギター、パーカッション中心のアコースティック・アンサンブルに、曲によっては木管楽器やストリングス、適度なシンセサイザーも絡むバランス感覚に優れたサウンド。
ミナス新世代の女性シンガーらしい柔らかさが魅力的なアルバムだ。