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ミナス新世代

  • 2023-09-01
  • 2023-08-29

ミナスのSSWジュリア・ブランコ、5年ぶり2ndは母性と時の流れをテーマにした瑞々しいアルバム

シコ・ネヴェス(Chico Neves)がプロデュースし、絶賛を浴びたデビュー作『Soltar os Cavalos』から5年。ブラジル・ミナスジェライス州のシンガーソングライター、ジュリア・ブランコ(Julia Branco)の新作『Baby Blue』がリリースされた。その5年間に起こった世の中や自身の変化がアルバムのひとつのテーマとなりつつも、デビュー作でも見せた新鮮だがどこか懐かしさも感じさせる彼女の音楽的センスが発揮された素晴らしい作品だ。

  • 2023-03-12
  • 2023-03-10

アフロ・ブラジルとミナス、そしてワールド・ミュージックを繋ぐ打楽器奏者ジャッキ・ウィル新作

ブラジルの打楽器奏者、ジャッキ・ウィル(Jack Will)の2022年新譜『Black Buddha』は、ミナス・ジェライス州の音楽の歴史を受け継ぎ、独自のエッセンスを加え、次世代に伝えようとする重要な作品だ。アルバムにはミナスを代表するギタリストのトニーニョ・オルタが1曲でゲスト参加しているほか、既に日本でも注目されている“ミナス新世代”の面々も参加している。

  • 2023-02-24
  • 2023-02-24

現行ミナス・ジャズを代表するフレデリコ・エリオドロ、米伯の超豪華ゲストを迎えた最新作

これは、カート・ローゼンウィンケルのカイピ・バンドの正統な後継作のようなアルバムだ。ベース奏者フレデリコ・エリオドロ(Frederico Heliodoro)の7年ぶりとなるリーダー作『The Weight of the News』は、カイピ・バンドが魅せたジャズとブラジル音楽の融合の最新形をアップデートしつつ、彼のシンガーソングライターとしての才能にもフォーカスした作品となっている。

  • 2023-02-16
  • 2023-03-18

アントニオ・ロウレイロがプロデュース!ミナスの新人ナラ・ピニェイロ、最高のデビュー作

ブラジル・ミナスジェライス出身のシンガーソングライター/フルート奏者、ナラ・ピニェイロ(Nara Pinheiro)のデビューアルバム『Tempo de Vendaval』。プロデュースをアントニオ・ロウレイロ(Antonio Loureiro)が務めており、多くの楽曲ではサウンドもロウレイロの個性が強く表れた作品だ。徹底的にこだわり抜いた高度な編曲やサウンド・プロダクションだが、それを強く意識させない柔らかく自然な歌声や手触り感覚があり、聴きやすく、かつ深みのある素晴らしいアルバムとなっている。

  • 2023-02-03
  • 2023-02-02

ミナス現代ジャズの中心で活躍する姉妹、瑞々しくも豊穣な初のデュオ作『Seiva』

ブラジル・ミナスジェライスの若手音楽家たちの作品に頻繁にクレジットされる二人──ピアニスト/作曲家のルイーザ・ミトリ(Luísa Mitre)と、打楽器/ヴィブラフォン奏者のナタリア・ミトリ(Natália Mitre)姉妹が、デュオ“Duo Mitre”としての初のアルバム『Seiva』をリリースした。ジャズ、クラシック、そしてブラジルの伝統音楽の要素が瑞々しい感性でまとめ上げられており、二人の幼い頃からの精神的な強い絆も感じさせてくれる素晴らしい作品に仕上がっている。

  • 2022-10-29
  • 2022-10-28

ハファエル・ドゥトラ、ミナス発ブラジリアン・ロックの“今”を端的に示す待望の新作『Agora』

2014年のデビュー作『Oásis de Vidro』が高く評価されたブラジル・ミナスジェライスのSSWハファエル・ドゥトラ(Rafael Dutra)が待望の新作『Agora』をリリースした。今作もハファエル・マルチニ、ユリ・ヴェラスコ、ガブリエル・ブルース、ペドロ・ドゥランエスといった現代ミナス音楽のキーマンたちを迎え、衝撃をもって受け入れられた前作にも負けず劣らずのミナス発の特徴的なロックを聴かせてくれる注目作となっている。

  • 2022-10-10
  • 2022-10-10

これぞミナスの現代器楽ジャズ!豊かなリスニング体験が得られるペドロ・ゴメスのデビュー作

ブラジル・ミナスジェライス州のベーシスト/作曲家、ペドロ・ゴメス(Pedro Gomes)の初のリーダー作となる『Magma』。サックス、トロンボーン、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスというセクステット編成で現代のミナスらしい複雑さと美しさを持った豊かなアンサンブルを聴かせてくれる。

  • 2022-08-23
  • 2022-08-22

現代ミナス音楽の兄貴分ハファエル・マルチニが描く壮大な“現代ジャズ”

所謂“ミナス新世代”の最重要人物として日本でも高い人気を誇る鍵盤奏者/作曲家ハファエル・マルチニ(Rafael Martini)が、新譜『Martelo』をリリースした。セクステットの編成はハファエルの鍵盤のほか、クラリネットのジョアナ・ケイロス、ドラムスのアントニオ・ロウレイロ、エレクトロニクスにペドロ・ドゥランエスら、ミナスのお馴染みの精鋭たちを集めている。

  • 2022-02-04
  • 2022-02-03

脈々と受け継がれるミナス音楽のDNA…SSWアルトゥール・アラウージョのデビュー作

ブラジル・ミナスのシンガーソングライター、アルトゥール・アラウージョ(Artur Araújo)のデビューアルバム『Morada dos Ventos』がリリースされた。ミナスの同世代の音楽家たちだけでなく、巨匠トニーニョ・オルタ(Toninho Horta)も1曲でゲスト参加し、MPBを代表するSSWネルソン・アンジェロ(Nelson Ângelo)も賛辞を寄せる2022年のブラジル音楽の要注目作だ。

  • 2022-01-05
  • 2022-01-15

ブラジルの自然と音楽を愛する女性歌手マイラ・マンガの美しいデビュー作【インタビュー有り】

ブラジル・ミナスジェライスの歌手マイラ・マンガ(Maíra Manga)が待望のソロデビューを果たした。アルバム『Lá』は全曲がミナスを代表するSSWセルジオ・サントス(Sergio Santos)の新曲。詩的で魔法のような楽曲と演奏、そしてマイラ・マンガの歌声のすべてが調和した深く美しい作品だ。

  • 2021-12-07
  • 2022-07-20

ミナスのSSWセザル・ラセルダ、社会や自然環境への憂慮を込めた大傑作新譜

ブラジル・ミナスジェライスのシンガーソングライター、セザル・ラセルダ(César Lacerda)の新譜『Nações, Homens ou Leões』は冒頭(1)「O Sol Que Tudo Sente」のサウンドを聴く限りでは現代ミナス音楽の潮流に乗る一見キャッチーなMPBだが、その裏には彼の社会や環境問題に対する深い思慮があらわれた非常に繊細な作品だ。