ブラジルのジャズオーケストラが奏でるJAZZスタンダード
ブラジルのコンテンポラリー・オーケストラ、カメラータ・フロリアノーポリス(Camerata Florianópolis)の2016年作『A Arte do Improviso』は、ルイス・ザゴ・トリオを迎えジャズの人気スタンダード曲を多数取り上げた楽しいアルバムだ。アルバムタイトル「即興の芸術」が示す通り、ルイス・ザゴ(Luiz Zago)のトリオによる即興演奏を主軸にした、エレガントなジャズ・オーケストラ作品。
アルバムはスヌーピーで有名な漫画/アニメ『ピーナッツ(Peanuts)』の事実上の主題歌であるビンス・ガラルディ(Vince Guaraldi)作曲の「Linus & Lucy」で幕を開け、「Take Five」「Fly Me to the Moon」「Cantaloupe Island」「Caravan」「What a Wonderfull World」などジャズの名曲が目白押し。
レニーニとの共演でも知られるカメラータ・フロリアノーポリス
本作のメインクレジットであるカメラータ・フロリアノーポリス(Camerata Florianópolis)はブラジル・サンタカタリーナ州の州都フロリアノーポリスで1994年に結成されたオーケストラ。ブラジルを代表するSSW、レニーニ(Lenine)との共演や、Queenの「ボヘミアン・ラプソディ(Bohemian Rhapsody)」のカヴァーなどクラシック以外のジャンルで積極的に活動する現代的な楽団だ。
そして共演するピアノトリオのリーダーである作編曲家/ピアニストのルイス・ザゴ(Luiz Gustavo Zago)はボサノヴァやジャズ、クラシックなどから幅広く影響を受けた音楽家で、まさにカメラータ・フロリアノーポリスの編曲家/ピアノ奏者としても活躍するアーティスト。
本作『A Arte do Improviso』では、いつまでも色褪せないJAZZの名曲をピアノトリオとオーケストラの見事なアンサンブルで聴くことができる。