- 2023-11-25
- 2023-11-25
壮絶な半生を背負うユーロヴィジョン優勝歌手ジャマラ、クリミアの真実の歴史を伝える新譜『QIRIM』
欧州最大のソング・コンテストである「ユーロヴィジョン」優勝経験のあるウクライナの歌手/作曲家ジャマラ(Jamala)が、故郷クリミアの名を冠した新作『QIRIM』をリリースした。今作はクリミア半島に伝わる古い歌がイスラム文化の特徴をもった素晴らしいオーケストラ・アレンジで収録されており、80人以上のクリミアの音楽家が参加する壮大な作品となっている。
欧州最大のソング・コンテストである「ユーロヴィジョン」優勝経験のあるウクライナの歌手/作曲家ジャマラ(Jamala)が、故郷クリミアの名を冠した新作『QIRIM』をリリースした。今作はクリミア半島に伝わる古い歌がイスラム文化の特徴をもった素晴らしいオーケストラ・アレンジで収録されており、80人以上のクリミアの音楽家が参加する壮大な作品となっている。
新型コロナによって世界中の音楽家がツアーの中止を余儀なくされた数年間の膨大な時間は、旧ユーゴスラビアでもっとも著名な音楽家の一人であるゴラン・ブレゴヴィッチ(Goran Bregović)にとってもまた、新たな創作活動に勤しむ貴重な機会となったようだ。そうして生み出された彼の新作『The Belly Button of the World』は、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教それぞれを信仰する人々をテーマとした3つの作品を含む壮大な叙事詩となった。
これまでに世界中の様々な分野のアーティストたちと共演し、コラという楽器の魅力を伝え続けてきたセネガル出身のコラ奏者/作曲家/歌手セク・ケイタ(Seckou Keita)の2023年の最新作 『African Rhapsodies』は、BBC(英国放送協会)の専属オーケストラであるBBCコンサート・オーケストラ(BBC Concert Orchestra)との共演というかつてない荘厳な作品となった。
ジャズとクラシックに跨って活躍し、他の追随を許さない圧倒的な超絶技巧とユーモアのセンスで知られるフィンランドの奇才ピアニスト/作曲家イーロ・ランタラ(Iiro Rantala)。ソロピアノ作『Potsdam』から1年ぶりのリリースとなる2023年新譜『Veneziana』は、多くの芸術家たちが憧憬した水の都ヴェネツィアをテーマに、かの地に生きた作曲家たちへの敬意を表し新たに書かれた楽曲群を、ベルリン・フィルハーモニーの名手たちを従えて演奏した実況録音盤だ。
ロシアを代表するピアノトリオ、LRK Trioが初めてオーケストラと共演したライヴ・アルバム『Concert at Vdnh Cosmos』がリリースされた。これは2022年12月18日にモスクワの歴史ある全ロシア博覧センターの宇宙パビリオンで演奏されたもので、LRK Trioの持ち前の叙情性と、現代音楽のオーケストラであるオープンサウンド・オーケストラ(Opensound Orchestra)の滋味深いサウンドが見事に融合した、傑作と呼べる作品に仕上がっている。
クラリネット/テナーサックス奏者のLluc Casares、ドラマーのJoan Vidal、ピアニストのNéstor Giménez、そして同じくピアニストのLluís Vidalというスペインを代表する4人の作曲家が中心となって始めたオーケストラ・プロジェクトであるバルセロナ・アート・オーケストラ(Barcelona Art Orchestra)。彼らが「ラグタイム」をキーワードに、演劇や詩、ダンスなど幅広い芸術をジャズの観点から探求するファースト・アルバムが『Ragtime Stories』だ。
ラーシュ・ダニエルソンの人気プロジェクト“Liberetto”の名曲をシンフォニー・オーケストラで再演する、ファン垂涎ものの作品が登場した。『Lars Danielsson Symphonized』と題された2枚組の今作は、おなじみのカルテットに加え、スウェーデンのイェーテボリ交響楽団(Gothenburg Symphony Orchestra)の絢爛なオーケストラが参加。ジャズ・カルテットとクラシカルなアンサンブルが一体となり、Liberettoシリーズの各作品から厳選された名曲を奏でる。
アイスランドの新星シンガーソングライター/ギタリスト/チェリストのレイヴェイ(Laufey)の新作『A Night At The Symphony』がリリースされた。これは2022年10月に彼女の故郷レイキャビクのコンサートホールで行われた、かつて彼女がチェロのソリストとして演奏していたアイスランド交響楽団と再共演したコンサートの模様を収めたもの。
米国のピアニスト/作編曲家ヨアヒム・ホースリー(Joachim Horsley)の最新作『Caribbean Nocturnes』は、ベートーヴェンやモーツァルト、ショパンなどの西洋クラシックをルンバ、ソン、ズークといったアフロ・カリビアン音楽に持ち込んでしまった野心的なプロジェクトの第二弾だ。
トルコを代表するジャズベーシスト/作曲家のグロル・アギルバス(Gürol Ağırbaş)が2006年にリリースした名作(迷作?)がこちら、『Köprüler / Iki Dünya』。タイトルは「橋 / ふたつの世界」の意味で、どことどこに橋を架けているのかというと、西洋クラシック音楽とトルコの伝統音楽という二つの世界なのだ。
ドイツ・ベルリン生まれの作曲家/サックス奏者/シンガーのファビア・マントウィル(Fabia Mantwill)が、自身の管弦楽団を率いて初のアルバム 『Em.Perience』を発表した。ジャズ・オーケストラと西洋のクラシック音楽に根ざしつつ、アフリカの伝統音楽にも強く感化された壮大な作品で、カート・ローゼンウィンケルやニルス・ラングレンも参加している。
ブラジルのオーケストラ、オルケストラ・ド・エスタード・ヂ・マット・グロッソ(Orquestra do Estado de Mato Grosso)が、ソリストにジャズトロンボーン奏者のヴィトール・サントス(Vittor Santos)を迎え録音した珠玉のミルトン・ナシメント曲集。
イスラエルを代表するベーシスト/作曲家アヴィシャイ・コーエン(Avishai Cohen)新譜『Two Roses』は、ピアノに近年のレギュラートリオのメンバーでアゼルバイジャン出身のエルチン・シリノフ(Elchin Shirinov)、ドラムスに2000年代に彼のトリオで活躍した米国出身のマーク・ジュリアナ(Mark Guiliana)を擁するコアトリオに加え、総勢92名のオーケストラと共演し録音した意欲的な作品だ。
アルゼンチンの交響楽団、オルケストラ・スィン・フィン(Orquesta Sin Fin) が、人気バンド、アカセカ・トリオ(Aca Seca Trio)と、歌手ナディア・ラルヒャー(Nadia Larcher)と共演した公演を『Estaciones Sinfónicas 1』として音源化し、リリースした。